【SUPER GT 2017】レクサス勢が富士で両クラス制覇

2017.05.05 自動車ニュース
ポールポジションからのスタートでレースを制した、立川祐路/石浦宏明組のNo.38 ZENT CERUMO LC500。
ポールポジションからのスタートでレースを制した、立川祐路/石浦宏明組のNo.38 ZENT CERUMO LC500。

2017年5月4日、SUPER GTの第2戦が静岡県の富士スピードウェイで開催され、GT500クラスはNo.38 ZENT CERUMO LC500(立川祐路/石浦宏明)が勝利。2戦連続でLC500が表彰台を独占した。GT300クラスを制したのはNo.51 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3 (中山雄一/坪井 翔)。両クラスともレクサスの車両が頂点に立った。

ゴールデンウイークの5月4日に開催されたSUPER GT第2戦。晴天に恵まれた富士スピードウェイには、5万8000人の観客が詰めかけた。
ゴールデンウイークの5月4日に開催されたSUPER GT第2戦。晴天に恵まれた富士スピードウェイには、5万8000人の観客が詰めかけた。
GT500クラスのスタートシーン。レースは、予選2番手のNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(写真右端)が後退。早い段階からレクサス勢がトップ3を形成する展開となった。
GT500クラスのスタートシーン。レースは、予選2番手のNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(写真右端)が後退。早い段階からレクサス勢がトップ3を形成する展開となった。
第1戦岡山で勝利したNo.37 KeePer TOM’S LC500(平川 亮/ニック・キャシディ)は3位入賞。2戦を終えて、ポイントランキングの首位をキープしている。
第1戦岡山で勝利したNo.37 KeePer TOM’S LC500(平川 亮/ニック・キャシディ)は3位入賞。2戦を終えて、ポイントランキングの首位をキープしている。
勝利を喜ぶLEXUS TEAM ZENT CERUMOの3人。写真左から、立川祐路、浜島裕英監督、そして石浦宏明。
勝利を喜ぶLEXUS TEAM ZENT CERUMOの3人。写真左から、立川祐路、浜島裕英監督、そして石浦宏明。

富士マイスター復活! ホームで4年ぶりの勝利

前戦の開幕戦岡山では、レクサスLC500が優勝のみならず、参戦した6台でトップ6を独占するという快挙を成し遂げた。そして今回、第2戦の舞台となる富士スピードウェイはトヨタ資本のサーキットであり、レクサス陣営にとって、いわばホームコースである。

しかし、レクサスのマシンは過去4年(8戦)にわたり、ここで勝利できていない。富士で最多の7勝を挙げ“富士マイスター”の異名を持つレクサス陣営のベテラン、立川祐路が「今でもそうもてはやされることが恥ずかしい」と言うほどに。このため、今季を戦う新型車LC500の開発に関わった立川は、「富士で勝つクルマを作ることも大きな目標だ」と語っていた。

岡山の結果からすれば、LC500がライバル2車種にアドバンテージを持っているのは明白だ。だが、そう甘くないのがSUPER GT。岡山では4台全車がQ1敗退した日産GT-Rだったが、富士ではNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rが予選2位に入り、レクサス勢を震撼(しんかん)させた。

この予選結果もあって、決勝レース前、富士に詰めかけた5万8000人の大観衆はSUPER GTらしい大混戦を期待しただろう。しかし「レースが進めば、ライバルはやはり同じLC500になると思っていた」と、ポールポジションからスタートしたNo.38 ZENT CERUMO LC500の立川が予想したとおり、MOTUL AUTECH GT-Rは徐々に後方へと下がっていった。

そしてNo.38 ZENT CERUMO LC500は、立川、石浦、そしてまた立川とつなぐ中で、ほかのLC500にも実質的にトップを譲ることなくポール・トゥ・ウイン。富士でレクサスのプライドを取り戻すことに成功した。それも2戦連続のLC500による表彰台独占という形で。

今季2戦を終えて、レクサスLC500の速さは尋常ではない。だが、第2戦においてはGT-Rが予選2位、決勝も4位と爪痕を残した。NSX-GTも決勝で6位に食い込み、開幕戦よりも光明が見いだせる状況になった。次戦オートポリスも、ここ数年はGT-Rが得意としているコースだ。昨年は熊本地震により中止となっただけに、九州のファンにとっては待望のSUPER GTである。誰が勝つにせよ、彼らに“希望”と“未来”を感じさせる好レースを期待したい。

GT300クラスは、第1戦の覇者であるNo.4 グッドスマイル 初音ミク AMGを先頭にスタート。
GT300クラスは、第1戦の覇者であるNo.4 グッドスマイル 初音ミク AMGを先頭にスタート。
GT300クラスを制したNo.51 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3(中山雄一/坪井 翔)。レース終盤、ピットワークの短縮が功を奏した。
GT300クラスを制したNo.51 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3(中山雄一/坪井 翔)。レース終盤、ピットワークの短縮が功を奏した。
GT300クラスの2番手は、No.11 GAINER TANAX AMG GT3(平中克幸/ビヨン・ビルドハイム)。
GT300クラスの2番手は、No.11 GAINER TANAX AMG GT3(平中克幸/ビヨン・ビルドハイム)。
予選14番手からスタートし3位入賞を果たした、藤井誠暢/スヴェン・ミューラー組のNo.33 D'station Porsche。
予選14番手からスタートし3位入賞を果たした、藤井誠暢/スヴェン・ミューラー組のNo.33 D'station Porsche。
ニューマシンでGT300クラスを制したLM corsa。写真左から、坪井 翔、影山正彦総監督、中山雄一。
ニューマシンでGT300クラスを制したLM corsa。写真左から、坪井 翔、影山正彦総監督、中山雄一。

GT300クラスでもレクサスが悲願達成

GT300クラスは、ニューモデルのレクサスRC F GT3が初勝利を手にした。RC F GT3の先代モデルは、2シーズンで「10位2回」に終わっている。それだけに、今季の車両はレクサスのGT3戦略の命運がかかったマシンであり、関係者も胸をなで下ろしていることだろう。

レースを振り返ると、予選で実質4番手タイムに終わったNo.51 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3が、決勝でもポールポジションのNo.4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)、そしてNo.11 GAINER TANAX AMG GT3(平中克幸/ビヨン・ビルドハイム)と、2台のメルセデスAMG GT3に先行された。

第2戦は500kmレースで、通常より多い2回のピットインが義務だ。そこでチームは51号車の最初のドライバー、中山雄一のスティントをライバルより10周延ばす作戦を敢行。これで次に乗る初参戦の坪井 翔がライバルと直接競り合うことなく、のびのびとハイペースで走ることができた。坪井がトップで戻るとピット作業はノーミスで行われ、しかもライバルより残り周回数が少ない(給油も少なくて済む)ため、大幅な時間短縮に成功。トップのまま最終走者の中山をコースに戻すことができた。

さらに、中盤までトップを快走していたグッドスマイル 初音ミク AMGが2度のタイヤトラブルに見舞われたのも、No.51 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3には追い風となった。最後は中山が GAINER TANAX AMG GT3を振り切ってゴール。フル参戦3年目となる25歳の中山にとっては、クラス4勝目。坪井とRC F GT3にとっては初となる勝利を、レクサスのホームコース富士で、しかもGT500クラスのLC500とのアベック優勝という4重のハッピーで祝うことになった。

第3戦の決勝は、5月21日にオートポリスで開催される。

(文=古屋知幸/写真提供 GTA)

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