第415回:フェラーリはSUVを開発するのか?
日本市場の統括者が“跳ね馬”の今後を語る

2017.06.01 エディターから一言
「フェラーリ812スーパーファスト」の披露会にて。フェラーリの極東・中東エリア統括CEO ディーター・クネヒテル氏(写真右)と、フェラーリ・ジャパン&コリア代表取締役社長のリノ・デパオリ氏(同左)。
「フェラーリ812スーパーファスト」の披露会にて。フェラーリの極東・中東エリア統括CEO ディーター・クネヒテル氏(写真右)と、フェラーリ・ジャパン&コリア代表取締役社長のリノ・デパオリ氏(同左)。

2017年5月23日、フェラーリの新しい12気筒モデル「812スーパーファスト」の披露会が東京都内で開かれた。当日は、フェラーリの極東・中東エリア統括CEOを務めるディーター・クネヒテル氏と、フェラーリ・ジャパン&コリア代表取締役社長のリノ・デパオリ氏が出席。共同記者会見の席で、創業70周年を迎えるフェラーリの製品や戦略について質問に答えた。

日本では2016年度(2016年4月~2017年3月)に、前年度よりも44台増しとなる726台のフェラーリが新規登録された。(日本自動車輸入組合調べ)
日本では2016年度(2016年4月~2017年3月)に、前年度よりも44台増しとなる726台のフェラーリが新規登録された。(日本自動車輸入組合調べ)
スペシャルモデル「ラ フェラーリ」と共通のイメージでデザインしたという、「812スーパーファスト」のインテリア。
スペシャルモデル「ラ フェラーリ」と共通のイメージでデザインしたという、「812スーパーファスト」のインテリア。
リアビュー。先代モデルにあたる「F12ベルリネッタ」とは異なる、4灯式のリアランプが与えられる。
リアビュー。先代モデルにあたる「F12ベルリネッタ」とは異なる、4灯式のリアランプが与えられる。
リノ・デパオリ(Reno De Paoli)
一般消費財の大手企業で営業、マーケティング、組織経営などを経験した後、英国フェラーリのマーケティングプランニングマネージャーに。2011年以降、中国、香港、台湾地域における営業および販売戦略を統括。2015年9月、フェラーリ・ジャパン&コリア代表取締役社長に就任した。
リノ・デパオリ(Reno De Paoli)
	一般消費財の大手企業で営業、マーケティング、組織経営などを経験した後、英国フェラーリのマーケティングプランニングマネージャーに。2011年以降、中国、香港、台湾地域における営業および販売戦略を統括。2015年9月、フェラーリ・ジャパン&コリア代表取締役社長に就任した。

日本は極めて大事な市場

――まず、フェラーリにとって今の日本市場はどんな存在なのか、聞かせてください。

ディーター・クネヒテル氏(以下、クネヒテル):日本は非常に重要です。もちろん、販売台数と成長性においてということですが、“ヘリテージ”という意味でも大切な市場と言えます。長年にわたって、われわれの商品をご愛顧くださっているお客さまがいらっしゃるのです。

――その日本における2016年度の販売台数は、過去最高を記録しました。なぜセールスは好調に推移し、新しいユーザーも取り込むことができているのでしょうか?

リノ・デパオリ氏(以下、デパオリ):おっしゃる通り2016年は記録的な年でした。そこにはふたつの理由があると思っています。ひとつは、先に述べた通り、日本でフェラーリは50年もの長い歴史があるということ。ロイヤルティーの高いお客さまがいらっしゃいます。もうひとつは、商品レンジです。特に「カリフォルニアT」は日本市場では非常に好調で、「GTC4ルッソ」も同様でした。“長いお付き合い”と“若いユーザーに受け入れられるモデル”。この2点により、お客さまを獲得できたのです。

――フェラーリのユーザーは、なぜ若い層にまで広がってきたのでしょうか? 

デパオリ:カリフォルニアTやGTC4ルッソには、商品としての多用途性(ヴァーサティリティー)があるということだと思います。また、コミュニケーション戦略の結果だとも思っています。例えばわれわれは、日本語で「フェイスブック」「インスタグラム」「ツイッター」といったSNSや、オフィシャルサイト『ferrari.com』を展開しています。対応する世界6カ国語のうちのひとつが日本語なのです。創業70周年記念のスペシャルサイト『ferrari70.com』も日本語の用意がある。こうしたデジタル戦略がポイントになっているのです。

――日本の経済状況は、それほどよくなっているわけではないと思いますが、マーケット的な観点からはどう見ていますか?

クネヒテル:日本の経済状況という点では、2016年は、われわれが属しているスーパースポーツセグメントは、ベントレーなどほかのブランドを含めて大きな成功をおさめました。フェラーリは非常に熱心なカスタマーがベースにある。そこに、さらに新しい商品を投入することで、新しいお客さまを引き込む。「エクスクルーシビティー(ほかにない高級感、特別感)を維持しつつ、成長を目指す」という戦略を持っています。

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