「BMW1シリーズ」がフルモデルチェンジ

2011.09.22 自動車ニュース
「BMW120iスタイル」
「BMW1シリーズ」がフルモデルチェンジ

「BMW1シリーズ」がフルモデルチェンジ

BMWジャパンは2011年9月22日、BMWのコンパクトモデル「1シリーズ」の新型を発表し、同日より受注を開始した。

「BMW120iスタイル」のインテリア。本革シートはオプション。
「BMW120iスタイル」のインテリア。本革シートはオプション。
「BMW120iスポーツ」
「BMW120iスポーツ」

■エンジンを1.6リッターに一本化

新型「1シリーズ」は、旧型同様、クラス唯一のFRレイアウトを採用するとともに、50:50の前後重量配分を実現するなど、BMWらしさを前面に押し出すモデルに仕上がっている。旧型に比べてひとまわり大きくなったボディは、ホイールベースが30mm延ばされ、後席および荷室のスペースが拡大した。

エンジンは全車に1.6リッター直列4気筒直噴ターボを搭載。8段ATが組み合わされ、10・15モード燃費は、136ps仕様のエンジンを搭載したエントリーグレード「116i」では17.6km/リッター、170ps仕様エンジンの「120i」でも17.2km/リッターを達成し、平成22年度燃費基準+25%をクリア。平成17年度排出ガス基準75%低減レベル(★★★★)とあいまって、エコカー減税対象車(75%減税)となった。

標準モデルに加えて、「Sport(スポーツ)」と「Style(スタイル)」の異なる仕様(“デザインライン”と呼ばれる)を設定。価格は、「116i」が308万円で、「116iスポーツ」と「116iスタイル」がいずれも10万円高の318万円。「120i」はベースの367万円に対し、「120iスポーツ」と「120iスタイル」が20万円高の387万円である。納車は、2011年10月以降を予定している。なお、クーペとカブリオレは、現行モデルが引き続き販売される。

「BMW1シリーズ」がフルモデルチェンジの画像
LEDヘッドライトは全車に標準装備される。
LEDヘッドライトは全車に標準装備される。

■ヨーロッパとのタイムラグなし!

2011年9月13日に開幕したフランクフルトモーターショーでデビューしたばかりの新型BMW1シリーズが、早くも日本上陸を果たした。この10月にはデリバリーが開始されるというのだから、BMWに限ればいまやヨーロッパとの“時差”はなくなった。

フルモデルチェンジして2代目となった1シリーズは、旧型に比べて全長が95mm、全幅が15mm、全高が40mmそれぞれ拡大され、全長×全幅×全高=4335×1765×1440mmとなった。ホイールベースが30mm延長されたのに伴い、レッグスペースは21mm延び、また、荷室も330リッターから360リッターに拡大している。

一方、5ドアハッチバックのデザインは、従来どおりロングノーズとリア寄りのキャビンレイアウトにより、後輪駆動モデルであることを強調するスタイルになっている。新型では、LEDのアクセントラインが施されたヘッドライトや前傾したキドニーグリル、L字型に光るリアのLEDライトが新しさを演出する。インテリアは、水平基調のデザインから、鳥が羽を広げたようなスタイルに変更され、よりダイナミックな印象を与えている。

10・15モード燃費は、「116i」が17.6km/リッター。「120i」は17.2km/リッター。
10・15モード燃費は、「116i」が17.6km/リッター。「120i」は17.2km/リッター。
トランスミッションは全車8段ATとなった。
トランスミッションは全車8段ATとなった。

■パワーと燃費を両立する“ツインパワーターボ”

新型1シリーズでは、従来3タイプ(1.6リッター直4、2リッター直4、3リッター直6)あったエンジンを、1.6リッター直4直噴ターボに一本化し、136ps仕様を「116i」に、170ps仕様を「120i」にそれぞれ搭載する。新開発の1.6リッターエンジンは、高精度の直噴システムやツインスクロールターボ(ターボの数はひとつ)、ダブルVANOS、バルブトロニックを組み合わせた“BMWツインパワーターボ”テクノロジーにより、高性能・高効率を実現している。低回転から最大トルクを発生するのも特徴で、「116i」では22.4kgmの最大トルクをわずか1350rpmから、「120i」では25.5kgmを1500rpmから絞り出す。

組み合わされるトランスミッションは、このクラスとしては初の8段オートマチック。エンジンオートスタート・ストップ(アイドリングストップ機構)やブレーキエネルギー回生機構、電動パワーステアリングなどの採用により、10・15モード燃費は「116i」が17.6km/リッター、「120i」では17.2km/リッターを実現。旧型と比較すると、たとえば「116i」ではパワーが11%、トルクが38%アップしていながら燃費は24%向上。「120i」では、同じパワーで、トルクが19%アップする一方、燃費は19%改善した。

さらに、新型1シリーズでは、実燃費向上を図るために「ECO PROモード」を設定。スイッチひとつでエンジンのレスポンスやシフトタイミングが変更できる「ドライビング・パフォーマンス・コントロール」においてECO PROモードを選ぶと、エンジンやトランスミッションに対して燃費志向の制御が行われるとともに、燃費が向上するようアクセルワークのアドバイスや、その結果どれだけ航続距離が伸びたかなどの情報がドライバーに提供される。これにより最大20%の燃費向上が見込まれるという。

「120iスポーツ」の内装。ステアリングホイールやシートに赤いステッチが施される。
「120iスポーツ」の内装。ステアリングホイールやシートに赤いステッチが施される。
「BMW1シリーズ」がフルモデルチェンジの画像

■ふたつの個性:「スポーツ」と「スタイル」

BMWらしく、コンパクトクラスでもFRを採用する1シリーズ。サスペンションは、前:マクファーソンストラット、後:5リンクと基本的には旧型と同じ。ただし、トレッドは前40mm、後60mm拡大されている。タイヤサイズは「116i」「120i」ともに標準モデルが205/55R16のランフラットタイヤを装着する。

新型1シリーズでは、標準モデルに加えて、専用のエクステリア/インテリアパーツが装着される“デザインライン”が用意される。スポーティさをアピールする「スポーツ」では、キドニーグリルやフロントのサイドエアインテークにハイグロスブラックのパーツをあしらうとともに、室内ではメーターのスケールやステアリングホイール/シートのステッチにレッドのアクセントを与えることでスポーティな雰囲気を盛り上げる。一方、スタイリッシュな「スタイル」では、テーマカラーのホワイトをキドニーグリルやアルミホイールなどに施した。なお、「120i」で「スポーツ」または「スタイル」を選ぶと、タイヤは225/45R17にインチアップされる。

このように、内容が大きく進化した新型1シリーズ。価格は、旧型に比べて「116i」が9万円高、「120i」が3万円高に抑えられており、また、待望のエコカー減税対象となったことで、ライバルにとっては脅威となるに違いない。

(文=生方聡)

あなたにおすすめの記事
関連記事
  • BMW M140i(FR/8AT)【試乗記】 2016.12.20 試乗記 実用的な5ドアハッチバックのボディーに、340psの直6ターボエンジンを搭載した「BMW M140i」。ベーシックモデルの2倍の排気量から、2.5倍のパワーを発生するハイパフォーマンスモデルは、刺激と同時に懐の深さも持ち合わせていた。
  • アウディRS 5クーペ(4WD/8AT)【海外試乗記】NEW 2017.7.24 試乗記 アウディが誇る高性能スポーツクーペ「RS 5クーペ」が2代目にモデルチェンジ。新世代のプラットフォームに新世代のダウンサイジングターボエンジンを搭載した新型の出来栄えを、南仏のオートルートおよびワインディングロードで試した。
  • アウディSQ5(4WD/8AT)【海外試乗記】 2017.7.1 試乗記 2017年はじめにデビューしたばかりの新型「アウディQ5」に、早くも高性能版の「SQ5」が登場。高効率化とハイパワー化という“二律背反”をアウディはどのようにして克服したのか? 同社の取り組みを紹介するワークショップの内容とともに報告する。
  • BMW M240iクーペ(FR/6MT)【試乗記】 2016.12.8 試乗記 コンパクトなボディーに、最高出力340psを発生する3リッター直6ターボエンジンを搭載した「BMW M240iクーペ」。MT仕様の試乗を通し、同門の高性能スポーツモデル「M2」に対するオルタナティブとしての実力を試す。
  • スバル・レヴォーグ/WRX S4/WRX STI【試乗記】 2017.7.21 試乗記 商品力を高めるべく、大幅改良が施された「スバル・レヴォーグ」「WRX S4」「WRX STI」。シンメトリカルAWDとターボエンジンが組み合わされた走り自慢の3モデルだが、実際に触れてみると、走り以外にも随所に“スバルらしさ”が見受けられた。
ホームへ戻る