注目のワールドプレミアが並ぶドイツメーカー【フランクフルトショー2011】

2011.09.16 自動車ニュース
「ポルシェ・パナメーラ ディーゼル」
注目のワールドプレミア&エコモデルが並ぶドイツメーカー【フランクフルトショー2011】

【フランクフルトショー2011】注目のワールドプレミア&エコモデルが並ぶドイツメーカー

地元ドイツでの開催とあって、ポルシェ、オペル、そして、フォード・オブ・ヨーロッパも張り切っている。まずは多くのスポーツカーファンが注目するポルシェブースをのぞいてみることにしよう。

「ポルシェ911カレラS」
注目のワールドプレミア&エコモデルが並ぶドイツメーカー【フランクフルトショー2011】

注目のワールドプレミア&エコモデルが並ぶドイツメーカー【フランクフルトショー2011】
世界初のハイブリッドカー「ポルシェ Semper Vivus」の復刻版。
注目のワールドプレミア&エコモデルが並ぶドイツメーカー【フランクフルトショー2011】

■「ポルシェ911」がついにフルモデルチェンジ

今回のフランクフルトショーから、フォルクスワーゲンと同じホールにスタンドを構えるポルシェ。フォルクスワーゲンやセアト、シュコダに比べるとスペースこそ狭いものの、来場者の期待を集めるという意味では大きな存在感を示すことになった。

それもそのはず、ポルシェがワールドプレミアとして持ち込んだのは、同社を、そして、世界を代表するスポーツカー「ポルシェ911」の最新世代だったからだ。コードネーム“991”と呼ばれる新型911は、うわさどおり他のモデルと見間違える心配がないほど911らしいスタイルをまとっていた。
ホイールベースは100mm延びたものの、全体のバランスに違和感はない。門外漢にとっては新旧の区別がつかないかもしれないが、細部にわたってリファインされている。たとえばフロントバンパーに埋め込まれたランプが全体のデザインに溶け込んでいるあたりは、旧型オーナーが見たら嫉妬(しっと)するに違いない。

リアに搭載されるのは、もちろんフラット6、すなわち水平対向6気筒エンジン。350psを誇る3.4リッターの「911カレラ」と、400psの3.8リッターが搭載される「911カレラS」が用意される。
100km走行あたりの燃料消費率(NEDCモード)は、ツインクラッチのPDK仕様で、前者が8.2リッター(約12.2km/リッター)、後者は8.7リッター(約11.5km/リッター)と、10リッターを下回ることに成功した。これには、アルミとスチールを組み合わせた軽量ボディや電動パワーステアリング、スタート/ストップシステム、ブレーキエネルギー回生システムなどが貢献しているという。字面を追うと、まるでアウディの紹介をしているように思えてくるが、スポーツカーといえども燃費対策を怠らないのはさすがドイツのメーカーだ。その走りに興味津々である。新型911の他に、「パナメーラ ディーゼル」や前後アクスルに搭載されたモーターにより4輪駆動を実現するEVの「ボクスターE」など、時代に即したモデルが展示されている。個人的にはいまから100年以上も昔に誕生した世界初のハイブリッドカー「Semper Vivus」(ただしレプリカ)がボクスターEの横に飾られていたのが強く印象に残った。

「オペル・ザフィーラツアラー」
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注目のワールドプレミア&エコモデルが並ぶドイツメーカー【フランクフルトショー2011】
オペルのEVコンセプトカー「RAK e」。
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■販売好調のオペル、「ザフィーラツアラー」を初披露

日本市場から撤退し、日本人にはなじみが薄くなっているオペルだが、2011年の販売は好調で、今年の夏は工場の休暇を短縮せざるをえないほど需要が高まっている。そんなオペルがワールドプレミアとして披露したのが、7人乗りミニバンの「ザフィーラツアラー」。従来の「ザフィーラ」は2代目にあたるモデルで、ザフィーラツアラーが3代目として高級路線を歩む一方、従来のザフィーラは価格で勝負するバリエーションとして継続販売される。

現行ザフィーラに比べて全長が約20cm延びたザフィーラツアラーは、サードシートがこれまで同様、完全に床下に収納できる。セカンドシートは前後スライド量を大幅に拡大、またセカンドシートの両側が横方向にスライドできるようになるなど、居住性がアップしたのが特徴だ。エクステリアデザインも、従来モデルに比べると洗練された印象だ。

ザフィーラツアラーとは対照的に、小さなボディにふたり分のタンデムシートを用意したピュアEVのコンセプトカー「RAK e」も展示されている。「1ユーロカー」と呼ばれるこのEVは、ゼロエミッションであることに加えて、100km走行あたりの電気代がわずか1ユーロで済むという経済性が魅力。最高速度は120km/hだが、最高速度を45km/hに抑えれば16歳の若者でも運転が可能となることから、モーターサイクルに代わる移動手段として、今後新たな市場を生み出す可能性を秘めている。

注目のワールドプレミア&エコモデルが並ぶドイツメーカー【フランクフルトショー2011】
「フォードEvosコンセプト」
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■フォード、4ドアクーペの新発想

「フォード・クーガ」の導入で、日本でもフォード・オブ・ヨーロッパの製品がまた手に入るようになった。これまでのフォード製SUVとは明らかに異なるスタイルは、“キネティックデザイン”と呼ばれ、アスリートのような力強さをぜい肉のないボディで実現するのが特徴。そのデザインの可能性をさらに進めたコンセプトモデルが「Evosコンセプト」である。

全長4.50m×全幅1.97m×全高1.36mのワイド&ローのEvosコンセプトは、誰もが2ドアのファストバックと疑わないデザインの持ち主だが、実は4ドアということに驚く。フロントのガルウイングドアに加えて、リアフェンダーの部分がそっくりリアドアとして開閉できるので、リアドアの存在に気づかないというわけだ。

最近はスタイリッシュな4ドアクーペが増えたし、ショー会場でも観音開きドアを採用する4ドアクーペをよく見かけたが、Evosコンセプトほど巧みでスタイリッシュなデザインはなかなかお目にかかれない。
ちなみにこのEvosコンセプトは、プラグインハイブリッドという側面を持ち、リチウムイオンバッテリーとエンジンを効率的に使うことで最大800kmの航続距離を実現する。その高効率ぶりも魅力だが、それ以上に魅力的なこのデザインが、一日も早く現実のものとなることを祈るばかりだ。

(文と写真=生方聡)

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