新型車、コンセプトカー充実の英国メーカー【フランクフルトショー2011】

2011.09.14 自動車ニュース
(写真=ジャガー・ランドローバー)
新型車、コンセプトカー充実のイギリスメーカー【フランクフルトショー2011】

【フランクフルトショー2011】新型車、コンセプトカー充実のイギリスメーカー

2011年9月13日のプレスデイで開幕したフランクフルトモーターショー。お膝元でもないドイツでのショーなのに、今年のフランクフルトはイギリス車がとにかくアツかった。新型車にコンセプトカー、まさにめじろ押しだったのだ。

「ジャガーC-X16コンセプト」
新型車、コンセプトカー充実のイギリスメーカー【フランクフルトショー2011】

■CIも変更、ジャガーのサプライズ

なかでも、もっとも注目を集めた1台といえば、「ジャガーC-X16」に尽きる。プロダクションスタディと銘打たれているが、遠くない将来の市販化はほぼ確定の、ジャガーにとって久々の2シータースポーツカーである。

全長4445mmのコンパクトな、そして実にエレガントな2シーターボディはオールアルミ製で、パワーユニットは新開発の最高出力380psを発生する3リッターV型6気筒スーパーチャージドエンジンに、同95psの電気モーターの組み合わせ。モーターのみの走行も可能なほか、ステアリングホイール上の「Push to Pass」ボタンによるブースト機能を使うことができる。駆動方式は当然FR。よって車体後部には大きなラゲッジスペースがあり、ゴルフバッグ2個も積めるという。ちなみにリアゲートは「Eタイプ」と同じ横ヒンジ式とされている。

「もし市販するなら」という前提でジャガーのグローバルブランドダイレクター、エイドリアン・ホールマークが提示する価格帯は「ポルシェ・ケイマンの最上級より上、911のエントリーより下」というから、大体800〜1000万円のレンジということになる。登場が楽しみな1台。個人的にはもう買う気まんまんだ!

ちなみにジャガー、なんとブランドCIがサプライズで変更になった。グリーンではなくレッドが基調色とされ、ロゴなどの書体も一新。先鋭的な最近のジャガーのプロダクトをブランド側が追従するという図式だ。よって違和感はまるでなく、純粋にクールでカッコ良く見えた。

「ランドローバーDC100コンセプト」
「ランドローバーDC100コンセプト」
「ランドローバーDC100スポーツコンセプト」
「ランドローバーDC100スポーツコンセプト」

■「ディフェンダー」もいよいよモデルチェンジ

「ランドローバーDC100コンセプト」は、2015年頃に登場予定の次期型「ディフェンダー」のスタディ。なるほど意匠は今っぽいが、短いホイールベースにオーバーハング、見切りの良いシンプルなラインといった特徴はしっかり受け継がれている。写真より実物の方がすんなりなじめる感じはあった。
ディフェンダーはまさに歴史でありアイコン。生まれ変わらせるのは難しい作業だろうが、だからこそ今から世間の反響を確かめ、また地ならしもしておこうということだろう。

不意打ちで登場した「DC100スポーツコンセプト」は、まさに1948年に登場した最初のランドローバーのイメージ。ヘビーデューティな用途に耐える本格オフローダーという部分は捨てないよというアピールである。

「ベントレー・コンチネンタルGTC」
「ベントレー・コンチネンタルGTC」
「ロータス・エヴォーラGTE」
「ロータス・エヴォーラGTE」
「ロータス・エキシージS」(奥)と「ロータス・エキシージR-GT」(手前)
「ロータス・エキシージS」(奥)と「ロータス・エキシージR-GT」(手前)

■ベントレー、ロータス、ラディカルからも新型が

ベントレーは昨年登場した新型「コンチネンタルGT」に続いて、その派生となる4座オープンの「コンチネンタルGTC」を発表。贅(ぜい)を尽くした存在感を、よりスマートになったスタイリングがさらに強調している。個人的にはマッシブさが強調されたクーペより上品な雰囲気が気に入った。

今回も新型車攻勢を見せたのはロータス。目玉の「エヴォーラGTE」は105kg軽量化したボディに444psのパワーユニットを収めたロードゴーイングレーサーで、年内にも日本に上陸しそうだ。
「エキシージS」は車重1080kgの軽量ボディに350psを発生する3.5リッターV型6気筒エンジンを搭載。隣の「R-GT」はそのFIA GTラリー仕様とされる。「エリーゼS」には220psを発生する新エンジンが積まれ、さらに「エリーゼ」にはパドル操作の6段ATモデルが追加された。
フェラーリからダニー・バハーCEOが来て、昨年のパリサロンでは一気に新モデルのプランを公開したロータス。その計画は順調に進んでいるというが、一方でここに来て、現行エリーゼ/エキシージなどのスモールプラットフォームを使うモデルにもあらためて力を入れていく方向になっているという。今のロータスを愛するファンにとってはうれしいことじゃないだろうか。

最後に変わり種、ラディカルを紹介しておこう。新登場の「SR3 SL」はヨーロッパでも堂々、公道使用が可能になったモデル。衝突安全もエミッションも、すべてロードカーとしての基準を満たしている。それでも車重795kg、最高出力300psのスペックは十分強力。速いが車重の重い普通のスポーツカーでは物足りないし、フォーミュラカーは手間がかかる。その中間の思い切りサーキットを楽しめるマシンが欲しいという人にぴたりとハマるだろう。そういう必ずある、しかし少数のニーズに、しっかり応えてくれるのはやはりイギリス車なのだ。

(文と写真=島下泰久)

「ラディカルSR3 SL」
新型車、コンセプトカー充実のイギリスメーカー【フランクフルトショー2011】

この記事の大きな画像を見るためには、画像ギャラリーをご覧ください。