【SUPER GT 2017】KeePer TOM'S LC500が年間タイトルを獲得

2017.11.12 自動車ニュース
最終戦で2位に入りGT500クラスのチャンピオンとなった、平川 亮/ニック・キャシディ組のNo.37 KeePer TOM'S LC500。
最終戦で2位に入りGT500クラスのチャンピオンとなった、平川 亮/ニック・キャシディ組のNo.37 KeePer TOM'S LC500。拡大

2017年11月12日、SUPER GTのシーズン最終戦となる第8戦が栃木県のツインリンクもてぎで開催され、GT500クラスでNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)が勝利。年間のタイトルはNo.37 KeePer TOM'S LC500(平川 亮/ニック・キャシディ)が獲得した。一方、GT300クラスはNo.65 LEON CVSTOS AMG(黒沢治樹/蒲生尚弥)がレースを制し、No.4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)がチャンピオンとなった。

GT500クラスのスタートシーン。フォーメーションラップでダメージを負ったNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rのリアからは、白煙が上がっている。
GT500クラスのスタートシーン。フォーメーションラップでダメージを負ったNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rのリアからは、白煙が上がっている。拡大
松田次生/ロニー・クインタレッリ組のNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rは、接触のトラブルをものともせず、後続を引き離しトップでゴールした。
松田次生/ロニー・クインタレッリ組のNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rは、接触のトラブルをものともせず、後続を引き離しトップでゴールした。拡大
3位に入ったNo.38 ZENT CERUMO LC500(立川祐路/石浦宏明)。2017年のSUPER GTは、レクサス勢の強さが目立った。
3位に入ったNo.38 ZENT CERUMO LC500(立川祐路/石浦宏明)。2017年のSUPER GTは、レクサス勢の強さが目立った。拡大
シーズン初勝利を喜ぶ、(写真左から)ロニー・クインタレッリ、松田次生、そしてNISMOの鈴木 豊監督。
シーズン初勝利を喜ぶ、(写真左から)ロニー・クインタレッリ、松田次生、そしてNISMOの鈴木 豊監督。拡大

スタートから波乱の展開

タイトル獲得のチャンスを残したポイントランキングの上位3台が予選のトップ3を占めた2017年シーズンの最終戦。しかも、ランキング3番手のNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rは予選2位のNo.6 WAKO'S 4CR LC500(大嶋和也/アンドレア・カルダレッリ)を0.9秒近くも引き離す驚異的な速さでポールポジションを獲得。そしてポイントリーダーのNo.37 KeePer TOM'S LC500が3番グリッドに沈み込むという微妙な予選結果だったため、決勝の展開が大いに注目された。

その決勝で、いきなり波乱が起きる。フォーメーションラップが間もなく終わろうとしていた最終コーナー近辺で、No.23 MOTUL AUTECH GT-Rに乗るクインタレッリはブレーキのウォームアップが不十分と感じたのか、2度、3度と急制動を行った。ところが、2番グリッドのNo.6 WAKO'S 4CR LC500は2列縦隊を組もうとしてNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rに接近していたからたまらない。1度目、2度目は何とか避けたものの3度目は避けきれずに、No.6 WAKO'S 4CR LC500の右フロントとNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rの左後輪付近が接触。幸いスピンこそ免れたものの、2台は小さなパーツをいくつかまき散らしながらスタートを切ったのである。

グリーンライトの点灯に従って、メインストレートを加速していく2台。しかし、No.23 MOTUL AUTECH GT-Rはタイヤとパーツが干渉しているのか左リアから白煙が上がっており、No.6 WAKO'S 4CR LC500は右フロントの車高が下がっているようで、金属製の擦(す)り板が路面と激しく接触して火花が大きく舞い上がっている。どちらもダメージを負っているのは明らかで、本来のパフォーマンスを発揮できないばかりか、フィニッシュまで走りきれない恐れも十分にあった。ところが、2台はともに順位を落とすことなくオープニングラップを走り終えると、ピットストップをする気配も見せずに2周目へと突入していったのだ。

No.37 KeePer TOM'S LC500のニック・キャシディ(写真左)、平川 亮(右手前)、そして関谷正徳監督(右奥)。若い2人のドライバーが初のタイトルを手に入れた。
No.37 KeePer TOM'S LC500のニック・キャシディ(写真左)、平川 亮(右手前)、そして関谷正徳監督(右奥)。若い2人のドライバーが初のタイトルを手に入れた。拡大
GT300クラスは、No.4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)を先頭に戦いの火ぶたが切られた。
GT300クラスは、No.4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)を先頭に戦いの火ぶたが切られた。拡大
最終戦で勝利したのは、No.65 LEON CVSTOS AMG(黒沢治樹/蒲生尚弥)。GT300クラスの年間ランキングは2位。
最終戦で勝利したのは、No.65 LEON CVSTOS AMG(黒沢治樹/蒲生尚弥)。GT300クラスの年間ランキングは2位。拡大
No.55 ARTA BMW M6 GT3(高木真一/ショーン・ウォーキンショー)。もてぎ戦は、予選2位からスタートし、同じ2位でフィニッシュした。
No.55 ARTA BMW M6 GT3(高木真一/ショーン・ウォーキンショー)。もてぎ戦は、予選2位からスタートし、同じ2位でフィニッシュした。拡大
GT300クラスの王者となったGOODSMILE RACING & TeamUKYOの3人。写真左から片山右京監督、片岡龍也、そして谷口信輝。
GT300クラスの王者となったGOODSMILE RACING & TeamUKYOの3人。写真左から片山右京監督、片岡龍也、そして谷口信輝。拡大

タイトル争いは激戦に

この後、後続をぐんぐん突き放していったNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rとは対照的に、No.6 WAKO'S 4CR LC500は程なくNo.37 KeePer TOM'S LC500に攻略されたのに続き、6周目に5番手スタートのNo.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R(佐々木大樹/J.P・デ・オリベイラ)に追い越される際に接触。これでNo.6 WAKO'S 4CR LC500は大きく順位を落としたうえに、スタート直前に負ったダメージはじわじわとマシンをむしばんでいった。そして最後は走行中にボンネットを吹き飛ばしてオレンジボールを提示され、フィニッシュ間際にピットに戻ってレースを終えることとなった。

一方、No.23 MOTUL AUTECH GT-Rはしばらくすると白煙もおさまり、アクシデントの影響を感じさせないペースで走行。そのままトップでチェッカードフラッグを受け、今季白星のなかった日産勢に初の栄冠をもたらしたのだ。

では、タイトル争いはどうなったのか? 69ポイントでランキングトップだったNo.37 KeePer TOM'S LC500は2位でフィニッシュして15ポイントを追加し、通算84ポイントを獲得。一方、第7戦までに61ポイントを手に入れていたNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rはポールポジションの1点とレースでの優勝で合計21ポイントを勝ち取り、82ポイントまで伸ばしたものの、No.37 KeePer TOM'S LC500には一歩及ばず、平川とキャシディのともに23歳のフレッシュなコンビが初のGT500クラスチャンピオンに輝いたのである。

3位は9番グリッドから追い上げたNo.38 ZENT CERUMO LC500(立川祐路/石浦宏明)。ホンダ勢のトップは予選8位から決勝で4位まで挽回したNo.17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/小暮卓史)だった。

上位ランカーが激戦を繰り広げたのはGT300クラスも同じ。こちらはポイントリーダーのNo.4 グッドスマイル 初音ミク AMGがポールポジションを獲得。決勝でも前半戦をリードしていたが、彼らがピットストップでタイヤ4本を交換したのに対し、ライバル勢の多くがタイヤ交換を2本にとどめたために4番手に後退。ここで一時はNo.55 ARTA BMW M6 GT3(高木真一/ショーン・ウォーキンショー)がトップに立ったが、ラスト2周で3番手スタートのNo.65 LEON CVSTOS AMGが首位に浮上。そのまま逃げ切って今季2勝目を挙げた。

ただし、第7戦までに65ポイントを獲得していた谷口と片岡はポイントテーブル上のリードを守ってタイトルを獲得。優勝した黒澤と蒲生はランキング3番手からポジションをひとつ上げ、シリーズ2位でシーズンを終えた。

(文=大谷達也<Little Wing>/写真提供 GTA)

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