第465回:ランボルギーニの新章が始まる
新型SUV「ウルス」の発表会に参加して

2017.12.28 エディターから一言
ランボルギーニ第3のモデルラインとなる新型SUVの「ウルス」。
ランボルギーニ第3のモデルラインとなる新型SUVの「ウルス」。拡大

ランボルギーニは2017年12月5日、新型SUVの「ウルス」をイタリアの本社で発表した。披露パーティーには世界中から800人の関係者が招かれ、イタリア首相も祝福に駆けつけるなど、1モデルの発表会としては異例ともいえる盛り上がりを見せた。その模様をリポートする。

「ウルス」を披露するランボルギーニのステファノ・ドメニカリCEO。
「ウルス」を披露するランボルギーニのステファノ・ドメニカリCEO。拡大
闘牛の世界に関係する車名が与えられるのがランボルギーニの伝統。「ウルス」とは家畜の先祖にあたる、大型の野生牛の名前。スペインの闘牛はウルスに近い外観を持つという。
闘牛の世界に関係する車名が与えられるのがランボルギーニの伝統。「ウルス」とは家畜の先祖にあたる、大型の野生牛の名前。スペインの闘牛はウルスに近い外観を持つという。拡大
「ランボルギーニ・チーター」(左)と「ランボルギーニLM002」(右)。
「ランボルギーニ・チーター」(左)と「ランボルギーニLM002」(右)。拡大
「チーター」(手前)は軍用を企図して造られたワンオフのプロトタイプ。対する「LM002」(奥)は民間向けの量産車として1986年から約300台造られた。
「チーター」(手前)は軍用を企図して造られたワンオフのプロトタイプ。対する「LM002」(奥)は民間向けの量産車として1986年から約300台造られた。拡大

正統な“言い訳”がある

子供の頃のヒーローは、たしかに「カウンタック」や「ベルリネッタボクサー」だった。けれども、たとえばプラモデルやラジコンでスーパーカーを楽しんだという記憶が筆者にはほとんどない。プラモなら国産GTを造ってはレース車両風(暴走族風?)に改造していたし、ラジコンならポルシェやF1といったレーシングカーで遊んでいた。スーパーカーが“実戦向き”ではないことを、子供心にうすうす感じていたのだろうか。

けれども1台だけ、例外もあった。それは、いかにも軍用車風のキャメルカラーに塗られた四輪駆動車だったが、名前だけは立派にスーパーカー。「ランボルギーニ・チーター」だ。70年代も後半に差し掛かっていた。

それが、たった1台しか造られなかった、悲運のプロトタイプカーであったことを知ったのは、ずいぶん後のこと。というのも、筆者が大学生の頃、80年代の後半に、ランボルギーニ社は突如、「LM002」という大型SUVを発表し、そのときになって初めて、チーターが「LM001」であったことを知ったのだった。

われわれスーパーカー世代にとっては、だから、LM002も何となくチーターと呼びたくなってしまう。実をいうと、チーターとLM002には、共通点などほとんどない。前者がクライスラーV8をミッドに積んだ軍用向けプロトであったのに対して、後者はランボV12をフロントに積むラグジュアリーな大型SUVだった。高級SUVのハシリであると言っていい。

随分と前置きが長くなったが、何が言いたかったのかというと、ランボルギーニにはSUVを造る正統な“言い訳”があるということだ。

あなたにおすすめの記事
関連記事
  • ランボルギーニ・ウルス(4WD/8AT)【海外試乗記】 2018.5.11 試乗記 ランボルギーニ初の“スーパーSUV”「ウルス」に試乗。新しいタイプのファイティングブルには、ほかの高性能SUVとは違った持ち味があるのか。その走りをサーキットから一般道、オフロードまで、さまざまな道でチェックした。
  • トヨタ・クラウン プロトタイプ【試乗記】 2018.6.18 試乗記 “ユーザーの若返り”と“日本に合ったクルマづくり”を目指し、スクラップ&ビルドの精神で開発したという15代目「トヨタ・クラウン」。発売を前にクローズドコースで試乗し、その仕上がりを確かめた。
  • ジャガーIペース ファーストエディション/Iペース HSE EV400 AWD【海外試乗記】 2018.7.3 試乗記 “エレクトリック・パフォーマンスSUV”を名乗る、ジャガーのピュアEV「Iペース」にポルトガルで試乗。その走りは、これまで経験してきたEVとはひと味違った、ジャガーならではの素性のよさが感じられるものだった。
  • フェラーリ488スパイダー(MR/7AT)【試乗記】 2018.6.26 試乗記 パワフルなV8ターボエンジンを搭載する、フェラーリのオープントップモデル「488スパイダー」。その走りの楽しみは、オープンエアモータリングのみにあらず。さまざまな場面で、クローズドボディーの「488GTB」とは違った魅力に触れることができた。
  • 徹底したキープコンセプトは何のため?
    新型「Gクラス」の開発キーマンに話を聞いた
    2018.6.13 デイリーコラム いよいよ日本でも発表された新型「メルセデス・ベンツGクラス」。“孤高のオフローダー”が、40年ぶりのフルモデルチェンジによって手にしたもの、そして失ったものとは!? 本国ドイツで開発を主導したミヒャエル・ベルンハルト氏に話を聞いた。
ホームへ戻る