【東京オートサロン2018】カスタム&チューニング、はやりのクルマに変化あり

2018.01.13 自動車ニュース
ジュンオートメカニックの「日産GT-R」。VR38DETTエンジンは4.2リッターにまで拡大、最高出力1531.8ps/7340rpm、最大トルク153kgm/6870rpmを記録したという。
ジュンオートメカニックの「日産GT-R」。VR38DETTエンジンは4.2リッターにまで拡大、最高出力1531.8ps/7340rpm、最大トルク153kgm/6870rpmを記録したという。拡大

カスタマイズカーやドレスアップカーが集う、毎年恒例のオートショー「東京オートサロン」。2018年はどんな様子だったのか、メーカー系ブースに続いて、チューナー系ブースの印象を報告する。 

HKSのタイムアタック専用「トヨタ86」。FA20エンジンは最高出力760ps/6500rpm、最大トルク90kgm/5900rpmを発生。筑波サーキットのラップタイムは50秒台だが、もう少しで49秒台に突入とのこと。
HKSのタイムアタック専用「トヨタ86」。FA20エンジンは最高出力760ps/6500rpm、最大トルク90kgm/5900rpmを発生。筑波サーキットのラップタイムは50秒台だが、もう少しで49秒台に突入とのこと。拡大
モンスタースポーツのブースには、ストリート、ラリー、ダートラ、ジムカーナ向けの新型「スズキ・スイフトスポーツ」のコンプリートカー4台が並んだ。
モンスタースポーツのブースには、ストリート、ラリー、ダートラ、ジムカーナ向けの新型「スズキ・スイフトスポーツ」のコンプリートカー4台が並んだ。拡大
大胆なモディファイが加えられたLiberty Walkの「レクサスLC」。
大胆なモディファイが加えられたLiberty Walkの「レクサスLC」。拡大

新型スイスポにスポットライト

2007年のデビューから数えて、今回で11回目の東京オートサロンを迎えた「日産GT-R(R35)。そして、6回目となる「トヨタ86/スバルBRZ」。オートサロンにおけるチューニングカーのカテゴリーでは、いまなおこの2車が中心である。チューニングのノウハウも相当に熟成されているのだろうが、それでも毎年、発表されるパワースペックは少しずつ向上し続けており、それにしたがい加速タイムやサーキット走行のラップタイムは短縮されている。今後もこの傾向は続くのだろうか。

昨2017年9月に発売されたニューカマーながら、今回、数多く見かけたのが“スイスポ”こと新型「スズキ・スイフトスポーツ」。スズキと密接な関係にあるモンスタースポーツが、早くもストリート、ラリー、ダートラ、ジムカーナの4台のコンプリートカーを並べていたのをはじめ、HKSやKansaiサービスといった大手チューナーから小規模なところまで、全部で10台以上展示されていた。チューナーにとっては久々に登場した、「いじりがいのある国産コンパクトカー」なのだろう。

同じくニューカマーでは、「レクサスLC」が高額モデルであるにもかかわらず目に付いた。さすがにパワートレインまで手が入ったものは少なかったが、ドレスアップに関しては、かなり大胆なモディファイを施されたモデルもあった。こちらも台数的には10台以上が展示されていたと思う。レクサスつながりでいうと、新型「LS」も早くも数台見かけた。もちろんこちらはチューニングではなくドレスアップのみだったが。

エアサスを組み込み、ご覧のようなペッタペタ状態まで車高が下げられる(走行は無理だろうが)、エアフォース&ジャッツ/メガキングドットコムの「トヨタC-HR」。
エアサスを組み込み、ご覧のようなペッタペタ状態まで車高が下げられる(走行は無理だろうが)、エアフォース&ジャッツ/メガキングドットコムの「トヨタC-HR」。拡大
ローダウンとリフトアップ、仲良く2台並んだESSEXの「トヨタ・ハイエース」。
ローダウンとリフトアップ、仲良く2台並んだESSEXの「トヨタ・ハイエース」。拡大

チューニングカーは「トヨタ強し」

ほかに車種別で多かったのが、「トヨタC-HR」。前回は発売直後にもかかわらず、有力ドレスアップメーカーに優先的にベースカーを供給したようで、少なからぬ数が出展されていたものの、今回はさらに増えていた。これも大半はチューニングではなくドレスアップだが、方向性としてはリフトアップはわずかで、ほとんどがローダウン。C-HRに限らず、SUVのドレスアップの大半がローダウンである。ノーマルとは逆方向の改造をするのはカスタムの基本ではあるが、会場にこれでもかとばかりに並べられたローダウンされたSUVを見るたびに、オリジナル状態でロードクリアランスの低いSUV(といえるのか?)がリリースされたらどうなるのだろう、と思ってしまう。

カテゴリーでは、ミニバンが減った。これでもかとイバリを利かせた顔つきのドレスアップ車両はあるのだが、それらの多くは「トヨタ・アルファード/ヴェルファイア」がベース。それに次ぐのは「ノア/ヴォクシー」で、トヨタ強しという印象。日産やホンダのモデルは、メーカー系ブランドを除いては、ほとんど見かけなくなってしまった。

その一方で、ワンボックスバン/ワゴンの「トヨタ・ハイエース」は相変わらず堅調だ。カスタムカーとしてひとつのカテゴリーを確立しており、もはや数の上でも乗用専用設計のミニバンを上回っていると思えるほど。カスタム手法としてはローダウンが主流だが、リフトアップしたSUV風も存在する。

セダン系では、「トヨタ・プリウス」が現行モデルになってから減った。いわゆるVIP系の大型国産セダンも、前述した新型レクサスLSと根強い「トヨタ・クラウン」以外は、ほとんど見かけなくなった。

「みんなで乗れる車検対応の合法街道レーサー」がコンセプトというNATS(日本自動車大学校)の「ブギ☆グランド」。ベースは初代「日産エルグランド」。
「みんなで乗れる車検対応の合法街道レーサー」がコンセプトというNATS(日本自動車大学校)の「ブギ☆グランド」。ベースは初代「日産エルグランド」。拡大
「東京オートサロン・オークション with BH AUCTION」より。出品16台中13台が落札され、最高落札額は「日産R90CK」の1億3700万円だった。
「東京オートサロン・オークション with BH AUCTION」より。出品16台中13台が落札され、最高落札額は「日産R90CK」の1億3700万円だった。拡大

展示以外の新たな試みも

オートサロンでは伝統的に少数派だった輸入車の中で、例外的に人気があったメイクが威圧感のあるメルセデス・ベンツと派手ないでたちのランボルギーニだった。ところがここにきて、メルセデスに以前ほどの勢いがなくなったように感じる。だがランボルギーニは相変わらず強く、オートサロンではスポーツカーのトップの座に君臨し続けている。

東京オートサロンの伝統芸ともいえる、ボディーを大胆に切り張りした、あるいはゼロから創作したカスタムカーも、小規模なカスタムメーカーやショップ、またすっかり常連となった自動車専門学校によって健在だった。個人的には、これらのモデルを眺めて回るのがオートサロン最大の楽しみである。

東京オートサロンでは、車両展示のほかにも屋内および屋外会場で、音楽ライブやデモランなどさまざまなプログラムが実施されている。今回から新たに加わったのが、「東京オートサロン・オークション with BH AUCTION」。東京オートサロンとコレクター向けのグローバル・オークションハウスであるBH AUCTIONのコラボによる、国内外の本格カーコレクターを対象とした日本発のグローバルオークションである。

1月12日にイベントホールで開催されたオークションには、1990年のルマンに参戦したグループCカーである「日産R90CK」を筆頭に、16台(うち日本車14台)の希少な旧車やヒストリーのあるレーシングカーが出品され、高額で落札された。従来のオートサロンとは、少々方向性の異なるプログラムではあるが、果たして今後どうなっていくのか興味深い。

(文と写真=沼田 亨)
 

関連キーワード:
東京オートサロン2018モーターショー自動車ニュース

あなたにおすすめの記事
新着記事