トヨタが業績見通し発表 営業利益は3000億円

2011.06.10 自動車ニュース
会見に臨む、トヨタ自動車の小澤哲副社長(写真右)と早川茂常務。
トヨタが業績見通し発表 営業利益は3000億円

トヨタが業績見通し発表 営業利益は3000億円

トヨタ自動車は2011年6月10日、都内で記者会見を開き、2012年3月期の業績見通しを発表した。

記者会見の会場では「販売台数世界一の座をゆずることについて、どう思うか?」という質問も。対する小澤副社長(写真)は「いいクルマを造り、それがいい社会につながり、そのおかげでまたいいクルマが造れるという安定的循環こそ目指すところ。世界一であることには、全く意味がありません」とキッパリ。
トヨタが業績見通し発表 営業利益は3000億円

震災の影響により5月の決算説明会での発表が先送りされた、トヨタの通期業績見通しが明らかになった。

同社によれば、2012年3月期の売上高は、前期(18兆9936億円)から約2%減の18兆6000億円となる見通し。営業損益は、震災の影響などで上半期に1200億円の赤字となるものの、生産の回復が見込まれる下半期は4200億円の黒字。通期で3000億円(前期:4682億円)の営業利益が見込まれている。

ダイハツ工業などを含めた連結ベースでの販売台数は、前期の730万8000台から6万8000台落ち込んで、724万台に。会見に臨んだ小澤哲取締役副社長によれば、今年11月には(国内向け・海外向けともに)生産体制を震災前の状態まで戻せるとのことだが、上半期と下半期の生産台数内訳(292万台:432万台)に示されるとおり、やはり震災の影響は大きい。

もうひとつの懸案事項、円高の影響に話がおよぶと、小澤副社長は「海外のマーケットでフェアな競争ができるよう、1日も早い為替の修正を政府にお願いしたい」と真剣な表情。そのいっぽうで、(国内生産へのこだわりを明言している)豊田章男社長が、このほどある方面から「トヨタのものづくりは日本だけのものではありませんよ」と諭されて返答に窮したエピソードを紹介。「だからどうするというわけではありませんが……」と会場の笑いを誘いつつも、海外生産へのシフトが全くありえない話ではないことを匂わせた。

なお、中期的な事業戦略には大きな変化はなし。次世代環境車や新興国など“攻める分野”に対しては、これからも積極的かつ戦略的な投資を続けるとのことである。

(webCG 関)

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