イクリプスのカーナビ、2011年夏モデルが発売

2011.06.06 自動車ニュース

イクリプスのカーナビ、2011年夏モデルが発売

富士通テンはイクリプスブランドの新しいカーナビ3機種を発表した。2011年7月上旬に発売する。

■iPhone+3つのアプリで「つながる」ナビ、「AVN-F01i」

今回発表された新機種は、いずれも2DINサイズのメモリーナビ。それぞれに特徴を持ち、幅広い需要に応える。iPhoneとつなぐことでこれまでにない情報収集性を持つ「AVN-F01i」、カーナビとしての基本性能を最新の技術で磨きに磨いた「AVN-Z01」というすみ分けで、後者には弟分の「AVN-V01」もラインナップされる。価格はオープンだが、実勢価格ではF01iが9万円前後、Z01とV01がそれぞれ20万円、18万円前後になると見られる。

AVN-F01iは8GBのSDカードを記録メディアに使った、2DINサイズのAVN(オーディオ・ビジュアル・ナビゲーションシステム)である。メニュー構成やデザイン、検索項目などを見るとメモリーナビの廉価版である「AVN Lite」と大きく変わるところはない。特徴はキャッチフレーズどおり「つながる」点にあるが、いわゆる「通信ナビ」とはちょっと違う。実はiPhoneと連携し、3つの専用アプリを動かすことによって、これまでのナビができなかったことを可能にする「発展ナビ」なのだ。

iPhoneは拡大するスマートフォンの中でも急速に伸び続けており、利用者数は日本だけで約400万人ともいわれるメジャー軍団。今回、イクリプスがiPhoneとともに目をつけたのがツイッター機能。ツイッターも利用者が急増中である点は同じであり、つまりイクリプスではふたつの勢力をカーナビに取り込もうとしたのだ。ただし既存のツイッターアプリから発せられる情報では、ナビに有益なものにはなりえない。そこでイクリプスは、位置情報が送れて、つぶやきも定型句から選んで送るだけの簡易型つぶやきアプリ「TwitDrive」をF01i専用に開発し、渋滞やオススメのお店など、ユーザー同士での情報共有を可能としている。口コミ情報はiPhoneを介してAVN-F01iに表示され、位置情報があれば地図に表示し目的地に設定することもできる。

iPhoneを利用した新機能としてはほかに「どこCar」と「Carニュースリーダー」もある。前者は大規模駐車場にクルマを駐車させたとき、遠くからでも容易にとめた場所を探せるようにした機能。降車時にF01iに接続していたiPhoneを外すとその時点でアプリが起動、位置登録ボタンを押し、その場の位置情報を取得・記憶することで、クルマをとめた場所をiPhoneの画面に矢印で指し示してくれるというもの。「Carニュースリーダー」は最新ニュースを自動取得してダイジェスト内容を画面表示、音声で読み上げてもくれる。

「TwitDrive」「どこCar」「Carニュースリーダー」はどれもAVN-F01iと連携してこそ100%の価値を発揮するアプリ。iPhone単独では限られた機能しか享受できないが、AppStoreから無料ダウンロードできるので、iPhoneユーザーで興味のある人は試してみるといいだろう。

■HDDナビを超えたメモリーナビ、「AVN-Z01」「AVN-V01」

F01iが新しいナビの世界を追求したものとすれば、Z01とV01はナビの基本機能をさらに高めた王道を行く製品といえる。こちらも記録媒体にSDカードを使うメモリーナビ。メモリーナビというとこれまで搭載するデータ量の少なさから性能はHDDナビより劣るとされていたが、Z01とV01では16GBという大容量メディアを得て、市街地詳細地図はもちろん、それぞれのデータベースを搭載することで渋滞考慮探索や細街路音声案内もできるようになった。メモリーナビのレスポンスの良さは折り紙付きだから、総合観点から見てHDDナビを超えるメモリーナビが誕生したというわけだ。なお、Z01とV01の違いはBluetooth機能があるかないかだけ。具体的にはZ01ではハンズフリー通話やBluetooth経由でのオーディオ視聴が可能になる。

ナビ機能で目新しいのはエコ関係。いくつかあるなかでも注目は、複数のルート探索をしたときに、どれが最も燃料消費の少ないルートであるかを表示する機能「エコルート」だ。計算の仕組みは至ってシンプル。あらかじめ設定した自車の燃費データと道路の種類を掛け合わせて出したもので、正確さには欠けるかもしれないが、わかりやすく表示されるのがいい。

ナビゲーションにかかわる機能ではないが、実用上遭遇する困った問題に対処する技術もいくつか採用されている。たとえば、ドライブしていると太陽光がナビ画面に反射して見にくくなることは多々あるが、それへの技術的対応は見事なもの。画像補整LSI「Vivid View Processor 3」がそれで、フレームにあるセンサーが太陽光の強い光を検知すると階調やコントラストを自動補正してくれる。特に光を受けると沈み込んでしまう黒やグレーなど暗い色の補正に威力を発揮する。実際、発表会場で行われたデモでは、ナビ画面では黒窓に描かれた細かい情報、バックカメラでは影になった部分での視認性向上に著しい効果が認められた。
このほかにも圧縮音源によく見られる、さまざまな録音レベルに対して再生音量を一定のレベルに補正する「E-VOLUTION」機能や、地デジの中継局情報をナビにデータベースとして収録することでサーチ時間を短縮する機能も盛り込まれた。
インターネット上から地図の差分更新を行える「マップオンデマンド」は、購入後3年間無料で利用できる。

(文=尾澤英彦)

TwitDriveの情報を表示した「AVN-F01i」。ツイート情報には位置情報を付けることができ、地図上にアイコンで表示される。さわるとこのようにウィンドウが開く。
イクリプスのカーナビ、2011年夏モデルが発売
AVN-F01iのナビ画面は「AVN Lite」と同じ。
イクリプスのカーナビ、2011年夏モデルが発売
こちらはナビらしいナビの「AVN-Z01」。表示している案内画面はイクリプスならではの連続する車線案内。この先どの車線を走ればよいか、わかりやすい。
イクリプスのカーナビ、2011年夏モデルが発売
こちらはBluetoothのない「AVN-V01」。フレーム下の「目的地」ハードキーを押すと現れる目的地設定画面。
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