日産GT-R、SUPER GT開幕から2連勝【SUPER GT 2011】

2011.05.23 自動車ニュース
優勝した、No.12 カルソニックIMPUL GT-R(松田次生/J.P・デ・オリベイラ組)。GT-Rは開幕2連勝となった。
岡山もGT-Rの勝利 ホンダの有利覆す【SUPER GT 2011】

【SUPER GT 2011】岡山もGT-Rの勝利 ホンダ有利を覆す

勝てるレースをホンダは落とした。2011年5月22日に岡山国際サーキットで決勝が開催されたSUPER GT第1戦では、No.12 カルソニックIMPUL GT-R(松田次生/J.P・デ・オリベイラ組)が、追いすがるホンダ勢を振り切り、昨年の第4戦セパン以来となる栄冠を手に入れた。


岡山もGT-Rの勝利 ホンダの有利覆す【SUPER GT 2011】
今回の岡山で、絶対有利と見られたホンダHSV-010 GT。写真は、伊沢拓也と山本尚貴が駆る、No.100 RAYBRIG HSV-010。
岡山もGT-Rの勝利 ホンダの有利覆す【SUPER GT 2011】

■予選からつまずいたホンダ

コーナリング性能の高さを最大の武器とするホンダHSV-010 GTは、テクニカルな岡山国際サーキットでは絶対有利と見られていた。昨年、初優勝を果たしたのもここ岡山。しかも、シーズン前のテストでも、トヨタと日産がセパンに遠征している間、ホンダだけは岡山で走り込み、セッティングの面でもドライバーの習熟度でもライバルを圧倒する仕上がりを見せていた。
期待通りというべきか、ポールポジションはNo.17 KEIHIN HSV-010(金石年弘/塚越広大組)が獲得。No.100 RAYBRIG HSV-010(伊沢拓也/山本尚貴組)も3番グリッドをつかみ取り、事前の予想通りであることを証明してみせた。

しかし、ホンダはこの結果にも満足していなかった。その理由は、No.1 ウイダー HSV-010(小暮卓史/ロイック・デュバル組)が9番グリッドに沈み込んでいたこと。本来、ホンダ陣営でもっとも実力があるはずの彼らがこのポジションにとどまったことは、間違いなく予想外の結果だった。

実は、彼らは予選3回目で繰り広げられるはずのポールポジション争いを優先して、タイヤを温存していた。今季からレギュレーションが変更になり、ノックダウン方式の予選ではQ2で使用したタイヤをQ3と決勝のスタートでも使わなければならなくなった。そこでNo.1 ウイダー HSV-010は、Q2で1回だけアタックすると早々とピットに戻り、その後の展開を見守っていた。ところが、残り10秒となったところでライバルたちが次々とタイムを塗り替え、この結果、No.1 ウイダー HSV-010はQ2を通過できずに終わったのだ。ホンダのつまずきは、このときすでに始まっていたともいえる。

GT500クラスのスタートシーン。
岡山もGT-Rの勝利 ホンダの有利覆す【SUPER GT 2011】
勝利を喜ぶ、カルソニックIMPULの面々。写真左から、J.P・デ・オリベイラ、星野一義監督、そして松田次生。
岡山もGT-Rの勝利 ホンダの有利覆す【SUPER GT 2011】
GT300クラスを制した、No.66 triple a Vantage GT2(吉本大樹/星野一樹組)。
岡山もGT-Rの勝利 ホンダの有利覆す【SUPER GT 2011】

■とどめはペナルティ

レースは68周。スタートでは金石選手が乗るNo.17 KEIHIN HSV-010が順当にトップに立ち、これに予選2番手を得たJ.P・デ・オリベイラ選手のNo.12 カルソニックIMPUL GT-R、伊沢選手が操るNo.100 RAYBRIG HSV-010と続いた。No.17 KEIHIN HSV-010は序盤から積極的にレースをリードしようとするが、No.12 カルソニックIMPUL GT-Rは粘り強くこれを追走。No.100 RAYBRIG HSV-010も序盤はNo.12 カルソニックIMPUL GT-Rにバトルを挑んだが、途中でコース上のタイヤかすを拾ってペースが鈍り始める。勝負は、No.17 KEIHIN HSV-010とNo.12 カルソニックIMPUL GT-Rの2台に絞られていった。

しかし、両車のポジションはレース半ばに行われたピットストップで入れ替わってしまう。わずかにNo.12 カルソニックIMPUL GT-Rのほうが速かったのだ。ただし、追う立場となったNo.17 KEIHIN HSV-010のほうが塚越選手に代わってからもペースはいい。迎えて41周目、No.17 KEIHIN HSV-010はNo.12 カルソニックIMPUL GT-Rに追いつき、テール・トゥ・ノーズとなってバトルが繰り広げられた。

その4周後、No.12 カルソニックIMPUL GT-Rの直後につけていたNo.17 KEIHIN HSV-010はヘアピンへのブレーキングで姿勢を乱し、2台は接触。ともにスピンを喫したが、No.17 KEIHIN HSV-010のほうがいち早くレースに復帰、No.12 カルソニックIMPUL GT-Rもこれに続いた。
しかし、現在のSUPER GTのルールに従えば、塚越選手にペナルティが下されるのは必至。案の定、裁定は下され、No.17 KEIHIN HSV-010は48周目にドライブスルー・ペナルティを消化、4番手となる。この後、塚越選手はよく追い上げて3位でフィニッシュ。優勝はNo.12 カルソニックIMPUL GT-R、2位はNo.100 RAYBRIG HSV-010だった。

ただ、いくら規則通りの裁定とはいえ、このままではドライバーたちの元気な走りが見られなくなる恐れがある。故意ではない接触にはもう少し寛容な判断を下すよう、主催者であるGTAには期待したい。

なお、GT300クラスではNo.66 triple a Vantage GT2(吉本大樹/星野一樹組)がNo.11 JIMGAINER DIXCEL DUNLOP 458(田中哲也/平中克幸組)やNo.87 リール ランボルギーニ RG-3(余郷 敦/織戸 学組)らを下して今季初優勝を飾った。

(文=小林祐介/写真提供 GTA)

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