その他メーカーブースの紹介【上海ショー2011】

2011.04.26 自動車ニュース
北米専用車から世界戦略車へと生まれ変わった「シボレー・マリブ」。
その他メーカーブースの紹介【上海ショー2011】

【上海ショー2011】北米やフランスからも意欲作が出展

2011年の上海モーターショーでは、ドイツメーカー以外にも、GMやPSAプジョー・シトロエンなどのブースに積極性が感じられた。

「シボレー・マリブ」のリアビュー。テールランプは、「カマロ」にも似たデザインが採用された。
「シボレー・マリブ」のリアビュー。テールランプは、「カマロ」にも似たデザインが採用された。
こちらは、ビュイックブランドのSUVコンセプト「エンヴィジョン」。
こちらは、ビュイックブランドのSUVコンセプト「エンヴィジョン」。
同じく「エンヴィジョン」。今までのビュイック車とは異なる、スポーティなスタイリングを有する。
同じく「エンヴィジョン」。今までのビュイック車とは異なる、スポーティなスタイリングを有する。

■中国への本気を見せたGM

GMとPSAプジョー・シトロエンは、どちらも比較的早い時期から中国市場に進出しており、それなりに大きなシェアを持つ中国では知られたブランドだ。とくにGMは、外国メーカーのなかでトップシェアを誇っている。

そのGMが上海ショーでワールドプレミアしたのはなんと、「トヨタ・カムリ」や「ホンダ・アコード」の対抗馬となる世界戦略車の「シボレー・マリブ」。そんな大事なモデルを上海ショーの翌日から地元で開催されるニューヨークショーではなく、あえてこの地でお披露目するあたりに、中国市場への本気度が表れているといえるだろう。

マリブのボディサイズは、全長×全幅×全高=4859×1854×1462mm。ライバルのカムリとほぼ同等だ。スタイリングはエッジの利いたスポーティなもので、フロントマスクにはシボレーお得意のボウタイエンブレムを配したグリルが備わる。エンジンは、中国向けに2リッターと2.4リッターが、北米用に2.5リッターが設定される見込みだ。

また、ビュイックブランドからは「エンヴィジョン」と呼ばれるSUVのコンセプトカーがお披露目された。将来の中国市場向けの次世代SUVで、開発は上海GMとGMのパンアジア・テクニカルオートモービルセンターの2社により共同で行われている。

パワートレインは、2リッター直4ターボに2組の電気モーターを組み合わせたハイブリッドで、ボディはカーボンやマグネシウム、アルミを用いることで軽量化が図られているという。技術面に関しては絵空事的な様相が強いものの、エクステリアやインテリアのデザインについては、この意匠を具現するモデルが登場する可能性は十分考えられる。

「シトロエンDS5」
「シトロエンDS5」
「プジョーSXC」は、ミドルサイズのSUVコンセプト。デザインは中国で行われた。
「プジョーSXC」は、ミドルサイズのSUVコンセプト。デザインは中国で行われた。

■フランスからはプジョーとシトロエンが大物2台

PSAプジョー・シトロエンは、シェア自体は決して大きくなく、トヨタやフォードなどより下位に位置するが、今回の上海ショーでは上位メーカーを凌駕(りょうが)する大物を持ち込んだ。1台はシトロエンが新たに展開しているDSシリーズのニューモデルとなる「DS5」。そしてもう1台は、プジョーブランドから出展されたSUVのコンセプトカー「SXC」だ。

「SXC」は2010年のパリサロンでお披露目されたコンパクトSUVのコンセプトモデル「HR1」よりもひと回り大きな、“兄貴分的モデル”である。ボディサイズは全長×全幅×全高=4870×2035×1610mm。車幅こそコンセプトカー然とした数値だが、現実的にはフォルクスワーゲンの大型SUV「トゥアレグ」あたりをライバルに想定しているのかもしれない。
「HR1」に似ているのでフランスのデザインかと思ったら、上海にあるプジョーの技術センターで行われたものだという。中国デザインを侮るべからず、というわけだ。パワートレインは、「3008」にも搭載されているディーゼル+モーターのハイブリッドシステム「ハイブリッド4」が想定されている。

ボルボは、新しい大型サルーンのコンセプトカー「コンセプト ユニバース」を披露した。
ボルボは、新しい大型サルーンのコンセプトカー「コンセプト ユニバース」を披露した。
リア回りには「S60」の面影が若干残るものの、全体的にボルボらしさは希薄だ。
リア回りには「S60」の面影が若干残るものの、全体的にボルボらしさは希薄だ。

■迷走する(?)ボルボ

吉利汽車(ジーリー)に買収されたボルボは、「S80」の後継車と目される大型セダンのコンセプトカー、「コンセプト ユニバース」を出展した。詳細は明らかにされていないが、時間的な面から考えると吉利との合作ではなく、ボルボが独自に手掛けたものと思われる。

往年のボルボ車のイメージを盛り込むことでオリジナリティを与えたというが、残念ながらボルボらしさは薄めだ。変化が求められているのかもしれないが、「XC60」で刷新したばかりのフロントマスクをまたまた新デザインに変更してしまったあたりに、ボルボは混迷状態にあるのでは? という不安を覚えずにはいられなかった。

(文と写真=新井一樹)

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