フィアットのイケメン御曹司がフェラーリ会長に?

2011.04.11 自動車ニュース
ラポ・エルカン。欧州でカスタムメイドのフェラーリに乗る姿がたびたび目撃されている。2009年ジュネーブショーにて
フィアットの「イケメン御曹司」がフェラーリ次期会長に?

フィアットの「イケメン御曹司」がフェラーリ次期会長に?

フェラーリ会長のルカ・ディ・モンテゼーモロ(63歳)が近い将来退任したあと、後継にはフィアット創業家出身のラポ・エルカン(33歳)が有力?――関係筋の話として、2011年4月初旬からイタリアやフランスの複数メディアが報じている。

2011年ジュネーブショーでのモンテゼーモロ会長。ラポが企画に関与した「フィアット500 by Gucci」とともに。
2011年ジュネーブショーでのモンテゼーモロ会長。ラポが企画に関与した「フィアット500 by Gucci」とともに。
2011年ジュネーブショーで発表された「フェラーリFF」。
2011年ジュネーブショーで発表された「フェラーリFF」。
ラポがプロデュースした2008年の「フィアット500C by Diesel」。
ラポがプロデュースした2008年の「フィアット500C by Diesel」。

ラポ・エルカンは1977年ニューヨーク生まれ。フィアットの創業家出身で、名誉会長を長年務めた故ジョヴァンニ・アニエッリの孫にあたる。
ロンドンのビジネススクールを卒業後、元アメリカ国防長官ヘンリー・キッシンジャーの個人秘書など経てフィアットに入社した。その後独立し、2007年に自らのファッションブランド「イタリア・インディペンデント」を創設して現在に至っている。自らもたびたびモデルを務め、女性誌『VANITY FAIR』で「世界一スタイリッシュな男」に選ばれたこともある。

今回の報道の背景には、第一にモンテゼーモロの動きがあろう。モンテゼーモロは2010年にフィアットグループの会長を退任したが、兼任していたフェラーリや2011年開業予定の高速鉄道会社の会長職は続投している。
そうしたなか、現ベルルスコーニ首相の退陣を求める動きが強まるイタリア政界で、モンテゼーモロを打倒ベルルスコーニの旗手に推す動きが強まってきた。彼がイタリア産業連盟の会長を務めていた時代から、首相と距離を置いてきたためだ。

それを受けて、以前は政界入りを否定していたモンテゼーモロ自身も、政治に関する発言が増えるようになった。2011年4月1日に警察労働組合の会議に招待された際も、「政権交代が必要」と強調。次期国政選挙は「(イタリア)社会が元どおりになるか、それとも破滅の手助けをするかの選択だ」と訴えた。
こうした彼の政治に対する積極発言が、フェラーリ会長退任の憶測を呼んでいることは明らかである。

憶測のきっかけは、ラポ・エルカン側にもある。ラポはここ数年、特別仕様車のプロデュースなどでフィアットとの関係を強めている。
加えて、2011年3月のジュネーブショーではラポ自ら、フェラーリのエクステリアおよびインテリアに関するコンサルタントに就任したことを明らかにした。加えて、彼の実兄ジョン・エルカン(35歳)はすでにフィアット会長に就任しており、ジョンが会長を務めるアニエッリ一族の資産管理会社エグゾールは、今日でもフィアットの主要株主である。ラポがフェラーリ会長候補に浮上するのは不思議ではない。

ラポのプロデュースによる2009年の「アルファ・ロメオ ブレラ イタリアインディペンデント」。
ラポのプロデュースによる2009年の「アルファ・ロメオ ブレラ イタリアインディペンデント」。
フィアットのイケメン御曹司がフェラーリ会長に?の画像

いずれにしても現在のところ、情勢はモンテゼーモロの動向にかかっていることは事実で、さらにいえばベルルスコーニ政権の行方次第ともいえよう。

(文=大矢アキオ、Akio Lorenzo OYA/写真=大矢アキオ、FIAT)

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