ベルトーネの「お宝」コンセプトカー、一挙売却

2011.04.08 自動車ニュース

ベルトーネの「お宝」コンセプトカー6台、一挙売却

伊「ベルトーネ」の歴史的コンセプトカー6台が一挙に売り出されることになった。2011年5月21日、コモ湖畔ヴィラ・エルバで行われる自動車エレガンス・コンクール「コンコルソ・ヴィラ・デステ」会場で、オークションにかけられる。

売り出されるのは、1963年「シボレー・テスチュード」、1967年「ランボルギーニ・マルツァル」、1970年「ランチア・ストラトス ゼロ」、1974年「ランボルギーニ・ブラーボ」、1978年「ランチア・シビーロ」、1978年「ランボルギーニ・アトーン」。

テスチュードは、「シボレー・コルベア」をベースに、当時ベルトーネのチーフスタイリストだったジョルジェット・ジウジアーロがデザインしたもの。
マルツァルは1967年モナコ・グランプリの際、レーニエ大公が操縦し、グレース王妃が助手席に乗って現れたことで知られる。
ストラトス ゼロは全高僅か84cmのボディで、トリノショー会場に衝撃を巻き起こした。ちなみにマイケル・ジャクソン総指揮・主演の1988年映画「ムーンウォーカー」にも、マイケルが変身する車として登場する。
落札想定価格は、テスチュードが50〜80万ユーロ(約6000〜9600万円)、マルツァルとストラトス ゼロは100〜180万ユーロ(約1億2000万〜2億1600万円)である。

ベルトーネが長年所有していたコンセプトカーのコレクションは、2008年に旧「カロッツェリア・ベルトーネ」社の破産手続きが開始されて以降、今日までトリノ破産裁判所の管理下にあった。
そうしたなか、2009年に商標を再取得して新生「スティーレ・ベルトーネ」社を率いることなったリッリ・ベルトーネ会長は、2012年の創業100年を前にコレクションを裁判所から買い戻すことを決めた。
だが裁判所側の提示額と折り合わなかったことから、ベルトーネはコレクションすべてを取り戻すことを断念。予算の範囲で買い戻すことにした。
それを受けて裁判所は、ベルトーネが取得を断念した6台の売却をオークションハウス「RMオークション」に委託したというのが今回の経緯である。

6台は、競りの会場となる「コンコルソ・ヴィラ・デステ」にとっても格好の話題である。イベント会期中に開催する始めてのオークションであり、イベント全体としても、中国のモーターショーを避けて従来の4月から5月に時期を移して催す最初の回であるからだ。

いずれの車も、ベルトーネ時代には手が回らなかったレストアが新オーナーのもとでどの程度施されるのか、また将来どのくらいの頻度で公開されるのか、イタリアの産業遺産的意味合いも併せもつだけに動向が注目される。

(文と写真=大矢アキオ、Akio Lorenzo OYA)

1970年「ランチア・ストラトス ゼロ」。2006年4月、ミラノ・デザインウィークで。
1970年「ランチア・ストラトス ゼロ」。2006年4月、ミラノ・デザインウィークで。
1970年「ランチア・ストラトス ゼロ」。2006年9月、ランチア100年祭で。
1970年「ランチア・ストラトス ゼロ」。2006年9月、ランチア100年祭で。
1963年「シボレー・テスチュード」。
1963年「シボレー・テスチュード」。

この記事の大きな画像を見るためには、画像ギャラリーをご覧ください。