【スペック】全長×全幅×全高=4800×1945×1740mm/ホイールベース=2905mm/車重=2380kg/駆動方式=4WD/3リッターV6DOHC24バルブスーパーチャージャー付き(333ps/5500-6500rpm、44.9kgm/3000-5250rpm)+モーター(46ps)/価格=898万円(テスト車=921万1000円)

フォルクスワーゲン・トゥアレグハイブリッド(4WD/8AT)【ブリーフテスト】

フォルクスワーゲン・トゥアレグハイブリッド(4WD/8AT) 2011.04.07 試乗記 ……921万1000円
総合評価……★★★★

新型「フォルクスワーゲン・トゥアレグ」に加わった、ハイブリッドモデルに試乗。高級SUVはハイブリッドシステムを得てどう変わったか? 街なかを、山道を走った。

高級サルーンもかくや

8年ぶりのフルモデルチェンジとなる「トゥアレグ」。そのハイブリッド仕様は、フォルクスワーゲンの量産車としては初めてのハイブリッドモデルであり、従来型に設定されていた4.2リッターV8エンジン搭載車の後継モデルと位置付けられている。パワーユニットは3リッターV6直噴スーパーチャージャーエンジンに交流同期モーターを組み合わせたパラレル方式を採用し、システム出力としては379psを得ている。バッテリーはオーソドックスなニッケル水素(三洋電機製、288V)で、ラゲッジフロア下に搭載する。なお、この構成自体は「ポルシェ・カイエン」も同じだが、あちらは200万円高価な価格設定となっている(1098万円)。

このハイブリッドシステムは、エンジンと8段ATの間にデカップリングクラッチ(通常の乾式単板と同等のもの)を持つのが特徴だ。ATの出力側にある湿式多板クラッチも“1クラッチ”と数えるなら、見方によっては「日産フーガハイブリッド」の「1モーター2クラッチ方式」に近い構成をとっている。しかし両者の最大の違いは、トルクコンバーターの有無。フォルクスワーゲングループのシステムにはトルコンが残されており、この方式で生じがちなトランスミッション内の振動に対し慎重を期しているように見える。もっとも重量増加や出力の伝達効率低下を考えればトルコンはないほうがベターのはず。重量級のハイパワーSUVだから許された構成といえそうだ。

その加速感はとてもパワフルである。4.2リッターV8モデルの後継として十分な迫力を備えている。またモーターとエンジンの連携が見事で、街乗りではドライブトレインの滑らかさが印象的だ。これにしなやかな乗り心地が加わって、高級サルーンもかくやの洗練された快適な走りを披露する。

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