ピーシーアイ、新型「サーブ9-5セダン」を発売

2011.03.29 自動車ニュース
「サーブ9-5セダン」(本国仕様)
新型「サーブ9-5セダン」が発売

ピーシーアイ、新型「サーブ9-5セダン」を発売

サーブの輸入総代理店であるピーシーアイは2011年3月18日、昨2010年に13年ぶりとなるフルモデルチェンジを果たした新型「サーブ9-5セダン」を発売した。

■全長5mオーバー

親会社だった「ゼネラルモーターズ(GM)」の経営破綻により、昨2010年にオランダの少量生産高級スポーツカーメーカーである「スパイカー」の傘下となった「サーブ」。新生サーブ初の本格的なニューモデルである新型「9-5」は、サーブ史上もっとも先進の技術を採用したとうたった同社のフラッグシップであり、プレミアムセダンの市場で先行するライバルと争うモデルとなる。
日本に導入されるのは「Vector」と呼ばれる2リッター直4ターボ搭載モデル(FF、4WD)と、「Aero」と呼ばれる2.8リッターV6ターボ搭載モデル(4WD)の計3モデルである。

新型「9-5」はスウェーデンのトロールハッタンにあるサーブの本社工場で生産されるが、開発および設計はGM傘下時代に行われたため、プラットフォームやエンジンをはじめとする基本設計はやはりGM傘下にあるオペルなどと共有している。すなわちプラットフォームは「オペル・インシグニア」や「ビュイック・ラクロス」と共通する「イプシロンII」。ただしホイールベースは約100mm延長されており、2837mmとなる。

その上に載るボディのスタイリングは、2006年に発表されたコンセプトカー「Aero X」の流れをくむもので、伝統的なスカンジナビアンテイストと航空機メーカーをルーツにもつサーブならではのエアロフォルムを基調としながら、新たなボキャブラリーを採り入れたという。Cd値は0.28と低く、燃費の向上と風切音の低減に貢献している。

ボディバリエーションは現時点では4ドアセダンのみで、サイズは全長×全幅×全高=5008×1868×1467mmと、先代(4815×1795×1450mm)と比べひとまわり以上大きくなった。ちなみに2リッターエンジンで全長5m超のボディを持つセダンというのは、筆者の知る限りでは初めてである。プレミアムセダンにもダウンサイジングの波が及んだということなのだろうか。

新型「サーブ9-5セダン」発売
日本仕様は全車右ハンドルとなる。
新型「サーブ9-5セダン」発売

新型「サーブ9-5セダン」発売

■エンジンは2リッターターボと2.8リッターターボ

サーブは早い時期から実用セダンにターボエンジンを採用したことで知られているが、日本に導入される新型「9-5」にも2種類のガソリンターボエンジンがラインナップされる。ひとつは「Vector」に搭載される2リッター直4DOHCのツインスクロールターボ(220hp、35.7kgm)で、もうひとつは「Aero」に積まれる2.8リッターV6DOHCツインスクロールターボ(300hp、40.8kgm)。

「Vector」にはFFと「サーブXWD」と呼ばれる4WDが用意され、「Aero」は4WDのみである。トランスミッションはいずれも6段ATで、4WDのリアには「eLSD」(電子制御リミテッドスリップデフ)が標準装備される。
パフォーマンスについては、0-100km/h加速タイムが「Vector」のFFで7.9秒、「Aero」が6.9秒と公表されている。

シャシー設計はスポーティな走りの実現に重点を置いたという。サスペンション形式はフロントがマクファーソンストラットで、リアがマルチリンク式。ただし「Aero」のフロントは、より優れたハンドリングおよびブレーキング特性を発揮するハイパーストラットとなる。ホイール/タイヤは「Vector」が225/55R17、「Aero」が245/40R19を履く。

インテリアは一見したところでは従来からのサーブのイメージを踏襲しているが、もちろんすべて一新されている。ホイールベースの延長によって先代に比べレッグルームは前席で11mm、後席で58mmも広がり、居住空間は主だったライバルよりゆとりがあるという。伝統にしたがってイグニッションスイッチは運転席と助手席の間に位置するが、キーからスタート/ストップボタン式に変更された。航空機に範を取ったヘッドアップディスプレイ(「Aero」に標準)、HDDナビやハーマンカードン製サラウンドオーディオシステム(全車に標準)など、装備も充実している。

この新型「9-5」、車両本体価格は「Vector」のFFが580万円、4WDが640万円、「Aero」が695万円である。はたしてメルセデス・ベンツ、BMW、アウディのドイツ御三家をはじめ、ライバルが群雄割拠するプレミアムセダン市場に斬り込むことができるだろうか?

(文=沼田亨)

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