日本メーカーのブース紹介【ジュネーブショー2011】
2011.03.09 自動車ニュース
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【ジュネーブショー2011】売るも売らぬも、期待高まる日本車たち
ダイハツが2013年の撤退を決めるなど、日本勢にとって欧州は決して得意な市場ではないが、多くのメーカーがニューモデルやコンセプトカーを持ち込み、しっかりとその存在をアピールしていた。
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■トヨタは2台の新型ハイブリッド車をお披露目
レクサスを含めると日本メーカー最多となる4台のワールドプレミアを持ち込んだトヨタ。中央のひな壇に飾られたのは新型「ヤリス」(日本名「ヴィッツ」)のハイブリッド仕様「ヤリスHSD」だ。ちなみに、このモデル自体も欧州では今回が初のお披露目となる。
クルマの詳細はほとんど明かされなかったものの、2012年の第2四半期に欧州での販売が開始されることと、欧州仕様はフランス工場で生産されることが明らかになった。
「プリウス」ベースの3列7名乗りミニバン「プリウス+(プラス)」も今回がワールドプレミアだ。デトロイトでデビューしたワゴンバージョンの「プリウスv」の7人乗りバージョンで、外観は「プリウスv」とほぼ変わらず。違いはインテリアということになるのだが、ドアは閉じられ、ウィンドウもブラックアウトされていて、残念ながら肝心の部分を確認することができなかった。
運転席と助手席の間にリチウムイオンバッテリーを搭載するというのだが、それすらこの目で見ることはかなわなかったのだ。なぜだかわからないが、トヨタのコンセプトカーはいずれも、インテリアを公開していない。よほどのモックアップ以外は、しっかりインテリアも見せた方がよいと思うのだが……。
また、「FT-86コンセプト」の進化バージョンとなる「FT-86 IIコンセプト」もひな壇に載せられていた。「FT-86コンセプト」と比べると、フォルム自体に大きな変更は加えられていないが、ディテールはかなり進化している。フロントフェンダーにエアアウトレットが新設されるなどアグレッシブなイメージが強調されたスタイリングの印象は悪くない。
また、スバルには「FT-86コンセプト」のランニングシャシーが出展されたが、こちらも「パワートレインとタイヤの位置関係以外は参考程度に過ぎません」と、ちょっと肩透かしな内容だった。
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■市販化が期待されるコンセプトカーたち
日本メーカーのなかで最も勢いを感じたのは日産だ。日産ブランドから出展されたのは「エスフロー」と呼ばれるEVのスポーツカー。リアに2つのモーターを配した後輪駆動というコンセプトもさることながら、「Z」をさらに進化させたようなスタイリングもなかなか魅力的だった。
インフィニティのコンセプトカー「エセレア」はインフィニティブランドとしては初のCセグメントサイズの5ドアハッチバックで、パワートレインには2.5リッター直4+スーパーチャージャーに電気モーターを組み合わせたハイブリッドを搭載している。個性的なスタイリングは好みが分かれるかもしれないが、注目を集めるのにはひと役買っていた。
ここ数年、日産から輩出されたコンセプトカーのほとんどは何らかのカタチで市販化されているので、「エスフロー」「エセレア」ともまた近い将来、そのコンセプトやデザインを受け継いだモデルが登場するはずだ。
そのほか、マツダはCセグメントのSUV「勢(みなぎ)」、三菱は「コルト」の後継車種となる「コンセプト グローバル スモール」を出展。どちらも2011年中に市販が予定されているモデルのひな型で、そのままではないかもしれないが、今年中にはかなり近いカタチでデビューを果たすことになるだろう。
(文と写真=新井一樹)
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