ホンダの「インターナビ」がサービス拡大

2011.03.09 自動車ニュース

ホンダのインターナビが全車無料に、独自のiPhoneアプリも登場

本田技研工業は2011年3月8日、ホンダ車ユーザー向けに展開するカーナビの情報通信システム「インターナビ」のサービス拡大を発表した。新サービスの柱はふたつ。ひとつは「インターナビ・プレミアムクラブ」の通信料無料サービス「リンクアップフリー」適用車種の拡大。もうひとつは、インターナビ・プレミアムクラブの情報サービスを車載のカーナビだけでなく、パソコン、携帯電話、スマートフォンからでも利用できるようにしたことである。後者は3月18日からサービス開始となる。

■今後の新型車は「通信料無料」に

インターナビ・プレミアムクラブとは、交通情報など多彩なリアルタイム情報が通信を介して受け取れる代わりに、自らも車両の走行情報をサーバーに提供するという双方向通信情報システムだ。入会金、年会費、サービス利用料等は一切無料で、現行ホンダ乗用車はほぼすべてが対象となる。

クルマで通信する場合、これまでは携帯電話を使うのが一般的だったが、これでは通信コストがかさむ。そこで近年は、料金定額制の専用通信モジュールを搭載することで通信コストを低減するとともに、通信速度のアップも図られるようになった。通信ナビに積極的なホンダは、さらに進んで2010年2月発売の「CR-Z」「フィットハイブリッド」ではデータ通信を無料化した。これが「リンクアップフリー」である。
今回実施されるリンクアップフリーサービスの拡大は、今後発売されるホンダ車すべてに適用されるとされ、まずは3月17日発表予定の「フィットシャトル」からとなる。適用車種が拡大されることで各車が提供するリアルタイム走行データは大幅に増え、リアルタイム渋滞情報の充実、より精度の高い渋滞予測が期待される。

■スマートフォンで、ルートを確認

携帯端末にナビ機能を持たせドライブに役立てようというのが最近の動き。とくにスマートフォンをナビ端末に仕立てるアプリの登場はこの半年の間に急だ。こうした動きにインターナビも敏感に反応した。それが、インターナビの新たな会員制度「インターナビ・リンク」だ。

インターナビ・リンクとはパソコン、携帯電話、スマートフォンを使ってドライブに役立つ交通情報をクルマに乗っていないときでも利用できるというものだが、なかでもスマートフォンを使った利用法は注目を集めそうだ。
スマートフォンといっても現在のところiPhoneだけで、アンドロイド端末は今後の対応となるが、今回ホンダが独自開発したiPhone(iOS4.0以上)用アプリ「ドライブロケーター」では、インターナビのサーバーが持つ各種情報から割り出した最適ルートをGoogleの地図上に引いて見せる。通信機能を生かし、空いている駐車場をリアルタイムで探すこともできる。そのほかクルマの燃費履歴やメンテナンス記録などを管理することも可能だ。
誰しも関心を抱く“iPhoneインターナビ”がカーナビとして使えるかというと、実はそういうわけにはいかない。上記のように、目的地を設定すれば渋滞考慮ルートは引くし、iPhoneにはGPS機能があるので地図のルート上に自車位置を表示することもできるが、機能としてはそこまで。曲がるべき交差点で右左折案内は出ないし、ルートを外れたときのリルート機能もない。ましてや音声ガイドもない。渋滞情報が更新されても新たに回避ルートを引き直すわけでもない。あくまで出発時の参考ルートとして利用してほしいというのがホンダの意向のようだ。走行時の使い方としては、助手席等の同乗者が確認用として使うのが適しているだろう。そのあたりがインターナビ対応のカーナビとの棲み分けと言えそうだ。

インターナビ・リンクもホンダ車のユーザーであることが利用の前提条件。アプリは誰でも入手できるが、利用するにはホンダディーラーで認証を受けることが必要となる。インターナビ対応のカーナビをオーダーしなくても、今年3月以降にホンダの新車登録をすればIDを発行してくれる。また6月からは、すでにホンダ車に乗っているユーザーでも利用できる。
お出かけ前はもちろん、観光地からスムーズに帰宅するときなど、クルマに乗り込む前に最新のドライブ情報を得られるというのは携帯端末ならでは。それを可能とするインターナビ・リンクはホンダユーザーならずとも気になる機能ではある。

(文=尾澤英彦)


ホンダの「インターナビ」がサービス拡大の画像
「リンクアップフリー」専用通信機器。「フィットシャトル」への採用から通信方式はソフトバンクの3Gに変更され、従来より高速かつ広いエリアでのデータ通信が可能になったという。従来型「リンクアップフリー」搭載車は、2011年4月下旬から無償アップグレードが実施される。
「リンクアップフリー」専用通信機器。「フィットシャトル」への採用から通信方式はソフトバンクの3Gに変更され、従来より高速かつ広いエリアでのデータ通信が可能になったという。従来型「リンクアップフリー」搭載車は、2011年4月下旬から無償アップグレードが実施される。
「インターナビ・リンク」のアプリ画面。
「インターナビ・リンク」のアプリ画面。
「インターナビ・リンク」は、車載カーナビを持たないホンダ車ユーザーも利用できる。しかし本文にあるように、このアプリ自体をカーナビとして使うことは少々難があり、あくまで“確認用”として使うことになるだろう。
「インターナビ・リンク」は、車載カーナビを持たないホンダ車ユーザーも利用できる。しかし本文にあるように、このアプリ自体をカーナビとして使うことは少々難があり、あくまで“確認用”として使うことになるだろう。
駐車場の場所なども、スマートフォンなら事前に確認できる。
駐車場の場所なども、スマートフォンなら事前に確認できる。

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