BMWが新ブランド「BMW i」を発足

2011.02.25 自動車ニュース

BMWが新ブランド「BMW i」を発足

独BMWは2月21日、持続可能なモビリティソリューションの展開を専門に行うサブブランド「BMW i」を発足させたと発表した。

「BMW i」は、電気自動車やハイブリッドカーに代表される代替エネルギー車の需要増大など、急速に変化しているユーザーのニーズに対応するための、BMWの新ブランド。斬新なコンセプトに基づく未来志向の自動車や関連サービスを提供し、プレミアムモビリティにおける新しい方向性を示すことを目的としているという。

同社は2007年から、グループ内のシンクタンク「プロジェクトi」の一環として、持続可能なモビリティソリューションを模索してきた。新ブランドが今後提供する自動車やサービスは、この経験をもとに専用開発・生産を経てリリースされ、持続可能なプレミアムモビリティを実現していく。

具体的な車種としては、2013年に「BMW i3」と「BMW i8」、2台の新型車の投入を予定している。

BMW i3はこれまで「メガシティビークル(メガシティとは人口800万人以上の大都市圏を指す)」と呼ばれていた車種で、BMWグループの大都市圏向け量産車として初の100%電動車両となる。一方、2009年に発表されたコンセプトカー「BMWビジョン・エフィシェントダイナミクス」をベースとしたプラグインハイブリッドカー「BMW i8」は、高性能スポーツカーの運動性能とコンパクトカー並みの燃費性能を兼ね備える。

両車とも、「ライフドライブ」アーキテクチャーと呼ばれる“革新的な構造”を採用する。パワートレインを収めるシャシーはアルミニウム製で、パッセンジャーセルには強靱(きょうじん)かつ軽量なCFRP(炭素繊維強化樹脂)を使用。これによってバッテリーによる重量増をほぼ相殺し、卓越した運動性能を備えながら電動走行による航続距離を大きく拡大している。

モーターとパワーエレクトロニクス、リチウムイオンバッテリーの部品を両車で共有することで、開発と生産の効率化を図るのもポイントだ。生産拠点は2台ともにライプツィッヒ工場で、2013年までに約4億ユーロを投資して新しい設備を導入するとともに、約800人の新たな雇用を創出するという。

BMW iではさらに、モビリティサービスも提供していく。「BMWコネクテッドドライブ」など車両によるサービスを拡張するとともに、駐車スペースの有効利用、地域情報、異なる交通機関の乗り換えを含めたルート提案を行うナビゲーションシステム、プレミアムカーシェアリングなど、より広範囲でのプレミアムモビリティサービスも手がけていくそうだ。

一方、BMWグループ自体も、今後数年の間にモビリティサービスを大きく拡大する計画で、その布石として総額1億ドルを投じ、米国ニューヨーク市にベンチャー投資会社「BMW iベンチャーズ社」を設立したと発表した。

同社では早速、ニューヨークを本拠とするマイシティウェイ社に資本参加を行っている。マイシティウェイはモバイル用アプリとして、米国内の40 以上の都市を対象に公共交通機関や駐車スペースの空き状況、地域密着エンターテインメントに関する情報を提供している。今後はグローバルな展開を図るべく、さらに40都市にサービスを導入する予定で、BMWの本社があるミュンヘンもその対象となっているという。

(文=森口将之)

新ブランド「BMW i」発表に際して公表された、ブランドロゴ。
新ブランド「BMW i」発表に際して公表された、ブランドロゴ。
「BMW i」ブランドからデビューが予定される新型車「BMW i3(写真奥)/i8(写真手前)」のイメージ。以下2点も同じ。
「BMW i」ブランドからデビューが予定される新型車「BMW i3(写真奥)/i8(写真手前)」のイメージ。以下2点も同じ。

BMWが新ブランド「BMW i」を発足の画像
BMWが新ブランド「BMW i」を発足の画像
こちらは、コンセプトカーの「BMWビジョン・エフィシェントダイナミクス」。「BMW i8」のベースとされる。
こちらは、コンセプトカーの「BMWビジョン・エフィシェントダイナミクス」。「BMW i8」のベースとされる。

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