「グランドチェロキー」がフルモデルチェンジ

2011.02.23 自動車ニュース

「グランドチェロキー」がフルモデルチェンジ

「ジープ・グランドチェロキー」がフルモデルチェンジ

クライスラー日本は2011年2月23日、ジープブランドのフラッグシップモデル「グランドチェロキー」をフルモデルチェンジし発表した。同年3月12日より販売を開始する。


「グランドチェロキー」がフルモデルチェンジ

■戦略的な価格設定で新たなファン獲得を目指す

クロスカントリービークルの代名詞として広く知られる「ジープ」。そのフラッグシップモデルである「グランドチェロキー」がフルモデルチェンジして4代目に生まれ変わった。

新型グランドチェロキーは、ジープの名にふさわしいオフロード性能と、プレミアムSUVに求められるオンロードの快適性、そして上質な室内空間を、さらに高いレベルに引き上げたという。ジープとして初めてエアサスペンションを用意したほか、4輪独立懸架サスペンションの採用、最適な駆動システムが簡単に選べる「セレクテレインシステム」を搭載するなど、新機構が目白押しだ。

エンジンは全グレードに3.6リッターV6を搭載。注目はその価格で、エントリーグレードの「ラレード」が400万円を切る398万円、レザーシートやHDDナビゲーションシステムが標準装着される上級グレード「リミテッド」は498万円。戦略的な価格設定だけに、新たなファン獲得に期待が高まる。


「グランドチェロキー」がフルモデルチェンジの画像
「リミテッド」のインテリア。木目調インストゥルメントパネル/ドアパネルと本革巻きシフトノブが「ラレード」との違い。また、リミテッドはシートヒーター付きのレザーシートが標準装備となる。
「リミテッド」のインテリア。木目調インストゥルメントパネル/ドアパネルと本革巻きシフトノブが「ラレード」との違い。また、リミテッドはシートヒーター付きのレザーシートが標準装備となる。

■際立つ上質感

ジープブランドのフラッグシップモデルとして、グランドチェロキーが誕生したのは1992年のこと。プレミアムSUVとして、SUV本来のオフロード走破性に加えて、オンロードの快適さや豪華な室内を追求しつづけ、これまでに累計400万台以上の販売を記録している。4代目となる新型グランドチェロキーでは、「洗練されたオンロード性能とクラフトマンシップ、世界最高水準のデザイン、低燃費、革新装備、そして伝統のすぐれた実用性をみごとにバランスさせたジープ」(広報資料より)を目指したという。

新型は、7本縦型スロットグリルや丸型ヘッドライト、台形のホイールアーチといったジープ伝統のスタイルを受け継ぎ、全長で30mm、全幅で55mmサイズを拡大し、全長4825mm×全幅1935mm×全高1785mmの堂々たるボディを手に入れている。新開発のボディは、溶接箇所を大幅に増やすことで、ねじれ剛性が146%もアップしている。

一方、インテリアは、従来にも増して高級感漂う仕上がりとなった。室内の各所に上質なウッドパネルやソフトタッチ素材を配置するとともに、シートにステッチを施すなどして「世界最高水準の洗練されたインテリア」をうたう。ホイールベースの延長により、レッグスペースは約10cm拡大。ラゲッジスペースは782リッターで、先代に比べて11%も広くなった。

■全車に3.6リッターV6を搭載

エンジンは、従来の4.7リッターV8に代えて、新開発の3.6リッターV6DOHCを搭載する。可変バルブタイミング機構を採用し、最高出力286ps/6350rpm、最大トルク35.4kgm/4300rpmを誇る。5段オートマチックとの組み合わせで、JC08モード燃費(社内参考値)は7.8km/リッターを達成する。

サスペンションは、先代が前:ダブルウィッシュボーン、後:リジットであったのに対し、新型では新たに後輪にも独立懸架のマルチリンクを採用し、4輪独立懸架に。これにより、オンロードでの快適性とハンドリング性能を高めている。

新しい機構として、ジープブランドとしては初となるエアサスペンション「クォドラリフトエアサスペンション」をオプション(リミテッドのみ)で用意した。これにより、地上高を175〜280mmの範囲で上下することが可能。クォドラリフトエアサスペンション装着車で、フロントエアダムを取り外した場合、アプローチアングルが34.3度、デパーチャーアングルが27.3度となる。

あらゆる場面において、最適な走行条件を選べる「セレクテレイントラクションコントロール」。
あらゆる場面において、最適な走行条件を選べる「セレクテレイントラクションコントロール」。
荷室容量は、通常の782リッターから、リアシートを倒した状態の1554リッターまで拡大することができる。
荷室容量は、通常の782リッターから、リアシートを倒した状態の1554リッターまで拡大することができる。
初採用となる「コマンドビュー デュアルペイン パノラミックサンルーフ」は、開閉式のフロントガラスと固定式のリアガラスで構成され、日光を遮るサンシェードも装備される。(「リミテッド」にメーカーオプション)
初採用となる「コマンドビュー デュアルペイン パノラミックサンルーフ」は、開閉式のフロントガラスと固定式のリアガラスで構成され、日光を遮るサンシェードも装備される。(「リミテッド」にメーカーオプション)

■ライバルにとっては脅威に

4WDは、「クォドラトラックII」と呼ばれる副変速機付きのフルタイム4WDシステムを搭載する。新型では、4WDシステムに加えて、スロットルコントロール、シフトパターン、トラクションコントロール、ブレーキ、サスペンションなど、12のシステム設定を統合制御する「セレクテレイントラクションコントロール」を搭載。「SAND/MUD」「SPORT」「AUTO」「SNOW」「ROCK」の5つのモードを切り替えるだけで最良のトラクションを得ることができるという新機能だ。

静粛性の向上にも力を入れ、風切り音低減のためにエアロダイナミクスのテストを重ねたほか、遮音材の改良、補器類のエンジンへの直接取り付け、ホイールハウスのライナー装着などを実施している。

装備については、リモコンキーで開閉できるパワーリフトゲートをリミテッドに標準装着。また、開放感を高める「コマンドビュー デュアルペイン パノラミックサンルーフ」がオプションとして用意される(リミテッドのみ)。これほどの内容を持ちながら、価格は398万円からという新型グランドチェロキーは、プレミアムSUVのライバルたちにとって大きな脅威になるのは確実だろう。

(文=生方聡)

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