ケンウッドから本格2DINメモリーナビが新登場

2011.01.12 自動車ニュース
MDV-727DTの外観。高級感あふれる質感。
ケンウッドから本格2DINメモリーナビが新登場

ケンウッドから本格2DINメモリーナビが新登場

ケンウッドから久々の本格的2DIN型AVナビが2機種発表された。「彩速ナビ」と自らうたっているように、高画質とレスポンスの速さが新ナビの特徴だ。発売は2011年2月上旬から。

右フレームにブルートゥースのマークがないのが626DT。
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2D/北固定/100mスケールの標準地図。道路の種別、幅などが明確に区別されている。左下のクイックメニューを押すと……(下の写真へ)
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■久々の表舞台で闘いを挑む

ケンウッドがついに吠えた。これまで「MDV-313」という低価格モデルで市場の動向をうかがっていたかのようなケンウッドが、ようやく表舞台に躍り出てきたのである。2011年1月11日、「MDV-727DT」と「MDV-626DT」の2機種を発表、再びケンウッドナビの真価を世に問う。ナビ性能はもちろん、AV部分の質も大幅に高めた両機。価格はオープンながら予想実勢価格13万円前後(626DT)から15万円前後(727DT)と激戦区への挑戦だ。この2モデルの投入により、ケンウッドはカーナビ市場シェア3.5%から10%への拡大を目指す。

ケンウッドの上級ナビといえば一昨年6月発表の909シリーズ以来という久々のモデル。満を持して登場した新型は、オーディオメーカーらしいケンウッドならではの高音質設計に加え、画質の良さのセリングポイント。ナビ性能も格段に充実させ「本格AVメモリーナビ」との位置づけである。
727と626の目指すターゲットは313からのアップグレーダーもさることながら、他社ナビからの買い換えユーザー。彼らを陣営に引っ張り込むにはより満足度の高い内容を盛り込まなければならない。それをひと言で表わしたのが「彩速」である。彩速とは読んで字のごとし、「最速」に「色彩」をひっかけたもの。動作レスポンスの速さと高画質を意味している。

あらかじめ登録したよく使うメニューが現れる。これを登録するには右上の「編集」を押し…… (下の写真へ)
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■高レスポンスの操作感

まず画質から説明しよう。7型液晶モニターには高精細なW-VGAを採用、それにホワイトLEDバックライトを組み合わせる。そうして出来た「スーパーファインビューモニター」は業界トップクラスの輝度を誇る。地図もこれに合わせて新規にデザイン、AV系も内部接続を見直して高精細表示が可能になった。
次に速さ。なんといっても速さを実感できるのが、画面の切り替えと地図スクロール。これはメモリーナビとして最適設計したという「ジェットレスポンスエンジンII」の新搭載によるところが大きい。実際ストレスのない操作感は快適そのものだ。

メモリーナビというと、限られた容量から情報量が少ないことが指摘されがちだが、727DTと626DTではそのあたりも解決済み。メモリー自体に16GBという大容量をおごったことに加え、データを効率的に圧縮する「S3フォーマット」を採用、加えてメモリーに最適な収録方法を採用することで、高レスポンスを維持しつつHDDナビと同等の地図データを収蔵することができた。
これらの具体的な効用としては、1340都市におよぶ詳細市街地地図上で3Dバーチャルマップ走行ができることと、VGAナビで最速の地図スクロール性能だが、いずれも上記の特徴に加えて描画専用の高速RAMを搭載したからこそ成し得た芸当といってよい。

メモリーナビでは珍しい3D詳細地図。これが可能なのも高い基本性能があってこそ。自車マークは3種類から選べる。
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ハードキーの「メニュー」を押すと目的地検索メニューが現れる。名称を押すと…… (下の写真へ)
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■オーディオとビジュアル性能

伝統的にケンウッドナビだけが持ち続けてきた美点が「逆チルト機構」で、これは727と626にも継承されている。モニターの角度を上向きに微調整するのはどのメーカーもやっていることだが、ケンウッドでは上向きに加えて標準状態より1段階下側に向けることができる。昨今のクルマはコンソール自体が傾斜していることが多く、そこにナビを付けると上を向いてしまい、時に光が反射してしまうこともあるが、逆チルトを利用すればそんな見にくさも解決できるわけだ。
操作性に関して、純正ステアリングリモコンからの操作が可能になったことも、ここで記したい。2100円の別売機器を追加すれば、オーディオのソース切り替え/ボリューム等のコントロールが純正ステアリングリモコンから操作することができる。(対応車種はホームページ等で確認のこと)

727DTと626DTはUSB端子とSDカードスロットを搭載しており、対応する各種デバイスの音楽(MP3/WMA/AAC/WAV/FLAC)、動画データ(MPEG4/H.264/WMA)が楽しめる。iPod/iPhoneに対しては別売ケーブルを介して音楽/動画ファイルの再生が可。充電もできる。音楽CD再生はもちろんだが、内蔵メモリーへのAAC録音も可能。ビットレートを変えることで、最大約1000曲の通常モードと同約500曲の高音質モードの選択も可。アンプは50W×4chのMOS-FETタイプを搭載、専用設計のコンデンサーやナビ部と独立させたセパレートシャシーを採用している点も、音質を重視するケンウッドの伝統にならったものだ。

50音入力キーが表示。あいうえおの配列が横並びなのはケンウッドの伝統。線で横につなげてわかりやすくしている。
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目的地を設定しルート探索を終了、その後ルート選択を選ぶと4つのルートが選べるようになる。小画面右側に表示されているのは「推奨ルート」の詳細。地図上のルートを確認しながら詳細を知ることができるのはうれしい。
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各地の観光地や高速道路のサービスエリア、パーキングエリアの情報が充実しているのもMDV-727DT、626DTの特徴。「観光ガイド」は目的地検索メニューにある独立したボタンで呼び出す。
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■727と626の違いは?

これまで述べてきた内容はすべて両機に共通する。両機の違いはごくわずかだ。地デジチューナーは両機ともフルセグ対応だが、アンテナが4チューナー&4ダイバーシティ(727DT)か、2チューナー&2ダイバーシティ(626DT)になるかだけである。もうひとつ、727DTはBluetoothレシーバーを内蔵しており、対応機器とリンクさせればワイヤレス音楽再生が可能、さらにハンズフリー通話を楽しめる。それだけである。地デジが2chというのが気にかかるが、従来機に比べて受信感度は大幅にアップしたというので、ワイヤレス再生やハンズフリー通話を望まなければ、626DTはかなりのお買い得機ということになる。

最後になったが、地図更新の部分も大きなニュース。ケンウッドは新製品の地図を手がけたインクリメントPと手を組み、同社のMapFanを基本とする合理的な更新システムを作り上げた。手順はこうだ。更新を希望するユーザーは「KENWOOD MapFan Club」に入会する。さらに携帯電話を使う「ケータイコース」か、PCを使う「PCコース」を選択、それぞれ規定の会費を払うと5年間、5回の地図更新が無料で提供されるというもの。2つのコースでトータル費用に若干の違いはあるが、2万円前後で5年間、常に新しい地図でナビが楽しめるということである。従来は1年1回の地図更新するのに約2万5000円かかったことを考えれば、画期的なシステムといえる。
なお、料金体系等の詳細は公式サイトをご参照いただきたい。

(文=尾澤英彦)

下側が持ち上がる通常のチルトに加えてケンウッドでは上端が持ち上がる逆チルトモードも用意。これがけっこう重宝する。
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