【スペック】全長×全幅×全高=4476×1929×1236mm/ホイールベース=2685mm/車重=1512kg/駆動方式=FR/6.2リッターV 8OHV16バルブ(647ps/6500rpm、83.5kgm/3800rpm)/価格=1490万円(テスト車=同じ)

シボレー・コルベットZR1(FR/6MT)【試乗記】

ザ・ビースト! 2011.01.05 試乗記 シボレー・コルベットZR1(FR/6MT)
……1490万円

「コルベット」の最強バージョン「ZR1」。647psを全力ダッシュさせると、加速Gで脳ミソが押し潰されるような錯覚を覚えて……。

プロレスからアマレスへ転身

同じレスリングでも、会場の雰囲気から選手の立ち振る舞いまで、プロレスとアマレスはまるで違う。先代にあたる5代目(C5)まで、「シボレー・コルベット」はプロレスラー的なスポーツカーだと思っていた。勝ち負けなんかより、興行的に盛り上がるかどうかが大事。ラップタイムや最高速でライバルに劣っても、スポーツカーの華やかさや高揚感で観客(ドライバー)が総立ちになればいい。反対側に位置するのがラップタイムを削ることに命を懸けるクルマで、こっちは勝敗がすべてのアマチュアレスリングの選手だ。

で、個人的には陽気なアメリカンプロレスを観るようなコルベットが気に入っていた。数値で測って速いかどうかよりも、速く走っていると思えることが大事。スポーツマンシップよりもショーマンシップ、殺伐としたリアルファイトでは得られないエンターテインメントの楽しさにあふれている。
それが、現行モデル(C6)になってから様子が変わってきた。ガチンコ勝負でも勝てるスポーツカーを志向しているのだ。スタン・ハンセンやブルーザー・ブロディがアマレスに転身して、オリンピックで金メダルを狙うというか。

その極めつけが今回試乗した「シボレー・コルベットZR1」だ。高性能版コルベットというと「コルベットZ06」が頂点に位置していたけれど、「ZR1」はその上を行くモデル。「Z06」が511psを発生する7リッターのV型8気筒OHVエンジンを搭載していたのに対し、「ZR1」は647ps(!)の6.2リッターV型8気筒OHV+スーパーチャージャーを積む。
何行か前で「金メダルを狙う」と書いたけれど、ZR1はすでに金メダルを獲得している。スーパーカー開発の聖地、ドイツのニュルブルクリンク北コースで2008年当時としては市販車世界最速となる7分26秒4のタイムをたたき出しているからだ。

ZR1とはどれだけゴッツいマシンなのか。スーパーストロングマシン程度か、あるいはザ・ロード・ウォリアーズぐらいか。迷わず乗れよ、乗ればわかるさ、というわけで『webCG』編集部に到着すると、そこで驚くべき光景を目にした……。

外観はノーマル仕様とは別モノであるけれど、インテリアは大きく変わらない。ただしスーパーチャージャーのブースト計がメーターパネルに備わり、シートも専用のスポーツバケットシートとなる。
外観はノーマル仕様とは別モノであるけれど、インテリアは大きく変わらない。ただしスーパーチャージャーのブースト計がメーターパネルに備わり、シートも専用のスポーツバケットシートとなる。
専用のカーボン製ルーフ。
専用のカーボン製ルーフ。
基本骨格がアルミ、ボンネットやルーフ、フェンダーなどにカーボンを用いることで車重を1512kgに抑えた。パワー・トゥ・ウェイト・レシオは2.36kg/psで、「ポルシェ911GT3」の3.31kg/psと比較すると「コルベットZR1」のスペックのすごみがわかる
基本骨格がアルミ、ボンネットやルーフ、フェンダーなどにカーボンを用いることで車重を1512kgに抑えた。パワー・トゥ・ウェイト・レシオは2.36kg/psで、「ポルシェ911GT3」の3.31kg/psと比較すると「コルベットZR1」のスペックのすごみがわかる

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