【スペック】全長×全幅×全高=4640×1940×1265mm/ホイールベース=2680mm/車重=1690kg/駆動方式=FR/6.2リッターV8気筒DOHC32バルブ(571ps/6800rpm、66.3kgm/4750rpm)/価格=2430万円(テスト車=2996万円)

メルセデス・ベンツSLS AMG(FR/7AT)【試乗記】

スポーツカー純情派 2010.12.29 試乗記 メルセデス・ベンツSLS AMG(FR/7AT)
……2996万円

メルセデスのスーパーカー「SLS AMG」は外観こそゴージャスであるけれど、そのドライブフィールは研ぎ澄まされたものだった。

オマージュにあらず

30歳代前半の義妹に「世界的に見れば坂口憲二よりお父さんの坂口征二のほうが100倍ビッグだ」という話をしたら、「はぁ?」と返され、その後でかわいそうな人を見る目で見られてしまった……。
だってお父さんは柔道家としては日本一、プロレスラーとしても北米王者でニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンでメインを張った、と反撃しようと思ってヤメた。自慢気に昔話をするのはオジサンの悪い癖だ。

「メルセデス・ベンツSLS AMG」についても、1950年代の名車「300SL」の現代的解釈、みたいな色眼鏡で見るのはよそうと思う。このクルマは歴史を振り返るために開発されたわけではなく、軽量化のため基本骨格にアルミを用いたことやメルセデス初のデュアルクラッチ式セミATの採用など、新時代にチャレンジするモデルなのだ。

生い立ちをもう少し遡ると、メルセデスのチューニングやモータースポーツ活動を担当するAMGが初めてゼロから開発した市販モデルというところに行き当たる。最終的にはメルセデスの意向もあって「300SL」を彷彿(ほうふつ)とさせるガルウイングドアが採用されたが、開発時点では「300SL」の“サ”の字もなかったという。
駆動方式はFRで、最高出力571psを発生する6.3リッターのV8エンジンをフロントに積む。車両本体価格は2430万円。もちろん目ん玉が飛び出すほどの高額モデルであることに間違いはないけれど、626psのV8+スーパーチャージャーを積んだ「メルセデス・ベンツSLRマクラーレンロードスター」が7000万円だったことを思い出すと……、それでも安いとは思えませんね。

ハネ上がったガルウイングドアを閉めながら、子猫が昼寝できそうなぐらい幅広いサイドシルをまたいで乗り込む。ここで、エレガントにシートに腰掛けるにはちょっとしたコツがいる。

インテリアのトリムにカーボンを用いた「AMGカーボンインテリアトリム」は55万円(!)のオプション。
インテリアのトリムにカーボンを用いた「AMGカーボンインテリアトリム」は55万円(!)のオプション。
オプションのカーボンセラミックブレーキの径は、前が402mm、後ろが360mm。タイヤサイズは、前265/35ZR19、後295/30ZR20。
オプションのカーボンセラミックブレーキの径は、前が402mm、後ろが360mm。タイヤサイズは、前265/35ZR19、後295/30ZR20。
リトラクタブルリアスポイラーは、速度が120km/h以上になると自動的に立ち上がり、80km/h以下になると自動で収納される。
リトラクタブルリアスポイラーは、速度が120km/h以上になると自動的に立ち上がり、80km/h以下になると自動で収納される。

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