3代目「トヨタ・ヴィッツ」、デビュー

2010.12.22 自動車ニュース
新型「トヨタ・ヴィッツ」
3代目「トヨタ・ヴィッツ」、デビュー

3代目「トヨタ・ヴィッツ」、デビュー

トヨタ自動車は、コンパクトカー「ヴィッツ」をフルモデルチェンジし、2010年12月22日に発売した。

全長は100mm、ホイールベースは50mm延長。ボディサイドには先代モデル同様、くっきりとしたキャラクターラインが入れられる。
3代目「トヨタ・ヴィッツ」、デビュー

■みんなが選べるコンパクト

「トヨタ・ヴィッツ」が、約6年ぶりに生まれ変わった。これまで多くの女性ユーザーに支えられてきた同車だが、3代目となる新型では、30代から40代、さらにそれ以上の男性をも囲い込むべく、全方位的な進化が図られた。

スタイリングは、丸みがかったものから、ややエッジの利いた躍動感のあるものへと変更。5ドアハッチバックのボディ、1.3リッター直列4気筒を主軸とする3種類のエンジン、そしてFFと4WDの駆動方式といった構成はそのままに、使い勝手や燃費性能をブラッシュアップ。「妥協して選ぶコンパクト」ではなく、「コンパクトだからうれしいクルマ」を目指したという。

価格は、「F」(1リッター、FF車)の102万円から、「RS」(1.5リッター、FF車)の179万円まで。女性向けグレード「Jewela(ジュエラ)」も新設するなどして、国内で月1万台の販売を狙う。

新たに左右非対称のデザインとされた、運転席まわり。一部グレードの助手席には、ごらんのように、傘やバッグ類のストッパーも備わる(買い物アシストシート)。写真は、女性向けグレード「Jewela」のもの。
新たに左右非対称のデザインとされた、運転席まわり。一部グレードの助手席には、ごらんのように、傘やバッグ類のストッパーも備わる(買い物アシストシート)。写真は、女性向けグレード「Jewela」のもの。
奥行きが15cmほど広がった荷室。FF車に限り、フロアの高さを12cm下げられる「アジャスタブルデッキボード」が選べる。
奥行きが15cmほど広がった荷室。FF車に限り、フロアの高さを12cm下げられる「アジャスタブルデッキボード」が選べる。

■中も外もイメージチェンジ

先代モデルは、女性を中心に評価されたという「トヨタ・ヴィッツ」。新型には、シャープなヘッドランプをもつ押し出し感のあるフロント周りや、左右に張り出したフェンダーなどが与えられ、中性的なスタイリングへとイメージチェンジが図られた。
ボディのサイズは、FF車で全長×全幅×全高=3885×1695×1500mm。先代モデルに比べると、横幅はそのまま、20mm低く、100mm長い。ホイールベースは2510mmで、こちらも50mm延長されている。

インテリアの変化は、さらに大きい。メーターの位置は左右対称型だったダッシュボードのど真ん中から、ドライバーの目の前に移動。パネル類も、非対称な造形を強調するデザインとされた。
空間的にも、前後座席間の距離こそ変わらないものの、前席の背面をえぐれた構造とするなどし、後席のニースペースは35mm拡大。前席そのものの調整幅も広げられ(上下60mm、前後10mm×24段)、さまざまな体格のユーザーに対応する。

いっぽうで、上得意の女性ユーザーに対する細かな気遣いも忘れない。ポイントを絞った熱伝導で「温まりやすく蒸れにくい」と評判だった「快適温熱シート」は、一部グレードに継承。荷物が転がり落ちるのを防ぐストッパーを助手席に追加したり(買い物アシストシート)、紫外線を99%カットできる窓ガラスをフロントドアに採用するなど、使える小技に抜かりなし、である。

今回新たに採用された、1.3リッター「1NR-FE」ユニット。アイドリングストップ機能との組み合わせで、最高26.5km/リッター(10・15モード値)の燃費を稼ぐ。
今回新たに採用された、1.3リッター「1NR-FE」ユニット。アイドリングストップ機能との組み合わせで、最高26.5km/リッター(10・15モード値)の燃費を稼ぐ。
こちらは、個性的な外観をもつスポーティグレード「RS」。1.5リッターエンジンを搭載。5段MTまたはCVTが選べる。
こちらは、個性的な外観をもつスポーティグレード「RS」。1.5リッターエンジンを搭載。5段MTまたはCVTが選べる。
3代目「トヨタ・ヴィッツ」、デビューの画像

■燃費は最高26.5km/リッター

従来型に改良を加えたというプラットフォームに積まれるエンジンは、これまで同様、1リッター直列3気筒、1.3リッター直列4気筒、1.5リッター直列4気筒の3本立て。このうち、1リッターの「1KR-FE」ユニット(69ps、9.4kgm)と1.5リッターの「1NZ-FE」ユニット(109ps、14.1kgm)は、先代モデルからのスライドとなる。

1.3リッターユニットだけは、「iQ」や「ラクティス」などに先行して搭載された「1NR-FE」ユニット(95ps、12.3kgm)と入れ替えられ、燃費性能も従来の20.0km/リッターから24.0km/リッターへと大きく伸長(FF車、10・15モード値)。アイドリングストップ機能を備える「F“SMART STOPパッケージ”」では、26.5km/リッターを記録する。

これら3種のエンジンは、4つのグレードに振り分けられる。すなわち、エントリーグレードの「F」や女性向けの新グレード「Jewela」には1リッターと1.3リッターが、 装備充実の上級グレード「U」には1.3リッターと1.5リッターが、スポーティグレードの「RS」には1.5リッターが、それぞれ搭載される。

なお、組み合わされるトランスミッションはCVTが基本で、スポーティグレードの「RS」にのみ5段MTも用意される。駆動方式は、FFをベースに4WDもラインナップ(RSはFFのみ)。足まわりの構造も、先代モデルと同じフロント:マクファーソンストラット、リア:トーションビーム式ながら、よりクイックな味付けを施したという。

かように国内ユーザーの拡大を狙う新型「ヴィッツ」は、これまでと同様、広く世界中のユーザーにも提供される。2010年末の国内発売を皮切りに、年明けには欧州、アメリカ、アフリカへと市場を拡大。年央には中近東でも発売される見通しである。

(webCG 関)

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