「渋滞時の正しいオーバーヒート対策は?」

2010.12.11 クルマ生活Q&A エンジン

「渋滞時の正しいオーバーヒート対策は?」

以前に「ポルシェ911」(930型)に乗っていたとき、渋滞にハマるとギアをニュートラルにして、2000rpmぐらいでエンジンを回して過熱を防いでいました。人づてに知った方法ですが、油温がそれなりに下がるので、効果があるものと思っていました。
今夏、久しぶりにひどい渋滞に巻き込まれました。エアコンを切り、セレクターをニュートラルに入れ……しかし今のクルマはメルセデス・ベンツのワゴンなので、ギアボックスはトルコンAT。そして、思ったほど水温は下がりませんでした。
ここで質問です。そもそも私のしている行為は○なのでしょうか、×でしょうか。あるいは空冷と水冷で、MTとATで、○になったり×になったりするのでしょうか。

お答えします。私も「356」やナローの「911」などの古いポルシェに乗っていたときは、同じことをやっていました。アイドリング状態だとエンジン回転を動力源とする冷却ファンの風量が弱いので、渋滞にハマると油温がぐんぐん上昇してしまいます。そこでアクセルを踏み込み2000rpmぐらいで回してやると、風量が強まってエンジンとオイルクーラーを冷やすため、油温が下がるのです。しかし、あくまでこれは、ポルシェがエンジン駆動のファンに冷却を頼った空冷エンジンであるから効果があったのです。

現在お乗りのメルセデス・ベンツのワゴンでも、多少なりとも水温が下がったとのことですが、それには次のような理由が考えられます。「回転を上げたことによって冷却水を循環させるウォーターポンプの吐出量が強まった」、もしくは「エンジンで駆動されるカップリングファンの風量が上がった」のかもしれません。しかし、いずれにしろさしたる効果はありませんし、それをしなかったからといってオーバーヒートするとも考えられません。結果としてはガソリンを無駄に消費するだけです。

ですので、この行為はポルシェのような一部の空冷エンジン搭載車を除いては×です。MTかATかは関係ありません。
ただしAT車で渋滞にハマった場合、セレクターをニュートラルかパーキングに入れるのは○です。ドライブのままだと、ATフルードの温度がどんどん上昇してしまうからです。