「トヨタ・ラクティス」がフルモデルチェンジ

2010.11.22 自動車ニュース
新型「トヨタ・ラクティス」
トヨタ、「ラクティス」をフルモデルチェンジ

「トヨタ・ラクティス」がフルモデルチェンジ

トヨタ自動車は2010年11月22日、コンパクトなトールワゴン「ラクティス」をフルモデルチェンジし、発売した。

運転席まわりの様子(「G」グレード)
運転席まわりの様子(「G」グレード)

「トヨタ・ラクティス」がフルモデルチェンジの画像

■全高低めて、よりスタイリッシュに

トヨタの人気コンパクトカー「ヴィッツ」をベースに、使い勝手に優れるトールワゴンとして誕生したのが「ラクティス」だ。2005年に「ファンカーゴ」の後継車としてデビューしたこのモデルが、ヴィッツのフルモデルチェンジに先駆けて、生まれ変わった。

新型ラクティスは、先代同様、コンパクトなモノフォルムボディを特徴とする一方、旧型に比べて55mm低い全高やメリハリのあるボディパネルなどにより、さらにスタイリッシュなデザインを手に入れた。また、室内は、使い勝手の良い荷室をさらに広く、機能的にしたのが特徴である。

エンジンは1.3リッターと1.5リッターを用意し、FFモデルはともに20.0km/リッターの10・15モード燃費を実現、エコカー減税(75%減税)対象となっている。ラインナップは、標準の「X」「G」に加えて、スポーティグレードの「S」、しゃれた雰囲気を演出する「ラピス」を用意。価格は「X」(1.3リッター、FF車)の144万5000円から、「G」(1.5リッター、4WD車)の184万8000円まで。

発表会場には、「ラクティス」のCMキャラクターを務める女優の新垣結衣さんも登場。「自分自身、先代モデルのCMが印象に残っていて……」出演依頼があったときは、気分が高揚したとのこと。
発表会場には、「ラクティス」のCMキャラクターを務める女優の新垣結衣さんも登場。「自分自身、先代モデルのCMが印象に残っていて……」出演依頼があったときは、気分が高揚したとのこと。
「トヨタ・ラクティス」がフルモデルチェンジの画像

■手堅くフルモデルチェンジ

2代目ラクティスは、「従来型でご好評をいただいている“コンパクトでありながらゆとりの室内空間”“広い荷室”“運転のしやすさ”“使いやすさ”といったポイントをさらに進化させることに力を注いだ」(プレスリリース)、正常進化型のニューモデルだ。

プラットフォームは旧型を踏襲し、2550mmのホイールベースや、フロント:マクファーソンストラット、リア:トーションビームのサスペンションも旧型と同じ。その一方で、デザイン、パッケージング、パワートレインなどを見直し、「さまざまな生活シーンで最大限に楽しく快適に過ごせる次世代のファミリーカーに仕上げることができたと確信している」(プレスリリース)という。

ボディサイズは、全長を40mm延ばすも、4mを切る3995mmに抑え、コンパクトカーならではの取り回しの良さを確保。一方、全高は55mm低い1585mmに設定することで、スタイリッシュなデザインと室内空間の広さをバランスさせることに成功した。また、ボディの約45%に高張力鋼板を使用したこともあり、ボディのみの比較で約12kgの軽量化を実現している。

一部グレードで選べる大型パノラマルーフ。1250×820mmの面積をもつ。
一部グレードで選べる大型パノラマルーフ。1250×820mmの面積をもつ。
床面の高さを120mm変えられる「アジャスタブルデッキボード」を下げたところ。荷室側からもワンタッチ操作でリアシートを畳むことができる。
床面の高さを120mm変えられる「アジャスタブルデッキボード」を下げたところ。荷室側からもワンタッチ操作でリアシートを畳むことができる。

■クラストップレベルの室内空間

今回のフルモデルチェンジで、とくに重視したというのが、クラストップレベルのキャビンとラゲッジスペースだ。水平基調のインストゥルメントパネルが左右の広がりを強調するとともに、室内幅が旧型より40mm拡大。室内長は45mm短くなったが、それでもクラストップレベルを確保したという。また、一部モデルにオプション設定される大型パノラマルーフも、室内の広さを演出するには格好のアイテムである。ただし、「大人5人が快適に座れる居住空間を目指した」とするが、後席中央にヘッドレストが備わらず、またシートベルトが2点式となるのは残念だ。

室内長が短くなったぶんはラゲッジスペースに振り分けられ、荷室長は5人乗車時で760mm、リアシートを倒せばクラストップの1535mmまで広がる。FFモデルでは、分割可倒式リアシートをワンタッチで倒せる“チルトダウン機構リアシート”を採用して、操作性を高めた。

また、ラゲッジルームには、フロアボードの高さが変えられる“アジャスタブルデッキボード”を「S」「G」のFFモデルに搭載。フロアボードは簡単な操作で約120mm下げることができるので、背の高い荷物を搭載するには重宝する。また、フロアボードを取り外せばさらに170mm、高さを稼ぐことが可能になる。

ラクティスの心臓部。1.3リッター「1NR-FE」ユニット。
ラクティスの心臓部。1.3リッター「1NR-FE」ユニット。
こちらは、スポーティグレードの「S」。フロントフォグランプやオレンジステッチの本革巻きシフトノブが標準で備わる。
こちらは、スポーティグレードの「S」。フロントフォグランプやオレンジステッチの本革巻きシフトノブが標準で備わる。

■燃費向上したパワートレイン

新型ラクティスに用意されるエンジンは、1.3リッターと1.5リッターの2種類。1.3リッターは、従来の「2SZ-FE」に代え、すでに「iQ」や「パッソ」にも搭載されている「1NR-FE」を採用する。吸排気連続可変バルブタイミング機構を備え、95ps、12.3kgmと性能向上を果たしながら、CVTとの組み合わせによって、10・15モード燃費は20.0km/リッターを達成した。

一方、1.5リッターは従来型と同じ「1NZ-FE」であるが、チューニングの変更で、“アクティブCVT”と組み合わされるFFモデルでは109ps、14.1kgmと、出力、トルクをわずかに落とした代わりに、こちらも燃費は20.0km/リッターを実現。1.3リッター(FF)、1.5リッター(FF)はともにエコカー減税(75%減税)対象車となった。1.5リッターの4WDモデルの燃費は18.4km/リッターで、エコカー減税(50%減税)の対象である。

1.5リッターのFF仕様に設定される「S」についても触れておこう。「S」は「走りを際立たせた」(プレスリリース)スポーティなグレードで、スプリングレート、ショックアブソーバー、スタビライザーを強化した“ユーロサスペンション”と4輪ディスクブレーキ(他は後輪がドラム式)、パドルシフトを採用。スポーティな走りを求めるユーザーにアピールしたい考えだ。価格は178万5000円。

(文=生方聡)

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