海外メーカーの注目モデル【LAショー2010】

2010.11.22 自動車ニュース
SUVやクロスオーバーモデルが並ぶ、シボレーのブース。奥に見えるのは、BMW & MINI勢。
海外メーカーの注目モデル【LAショー2010】

【LAショー2010】海外メーカーの注目モデルは……?

地元のビッグスリーや欧州勢のなかで目立っていたのは、フィアットのCEO セルジオ・マルキオンネ氏の指揮下で再起を図るクライスラーグループと親会社のフィアット、そして韓国のヒュンダイ&キア連合だ。復活組のサーブは、まっさらのブランニューモデルをお披露目して注目を浴びていた。
アメリカでも人気のドイツ勢は、大物はとくにナシ。フェイスリフトや追加モデルのみにとどまっている。

「セブリング」の後継車、「クライスラー200」。基本的には「セブリング」のフェイスリフト版だ。
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ミドルサイズSUVの「デュランゴ」は、フェイスリフトではなくフルモデルチェンジを果たした。
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小さな「500」からアメリカでの販売を再開するフィアット。驚異的な価格戦略で勝負に出る。
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■クライスラーの逆襲

地元アメリカ勢のなかで、ひとり気を吐いていたのは、クライスラーグループ。
「セブリング」から改名した「クライスラー200」、内外装を一新した「ダッジ・チャージャー」、「フォード・エクスプローラー」の対抗SUVである「デュランゴ」のニューモデル、そのほか、ミニバンの「クライスラー・タウン&カントリー」と「ダッジ・グランドキャラバン」や「ダッジ・アベンジャー」、「ダッジ・ジャーニー(日本名JC)」の2011年モデルなどなど、日本にはなじみのないモデルが多いのでピンとこない方も多いかもしれないが、それはそれはたくさんの新型車が発表されたのだ。

デュランゴ以外の多くはマイナーチェンジ程度の変更で、ショー直前まで前宣伝に余念がなかったクライスラー200も完全なニューモデルというよりはセブリングのフェイスリフトモデルに過ぎなかったものの、それでも復活の狼煙(のろし)としては十分なものだったといえる。

クライスラー以上に衝撃を与えたのは、実は、親会社のブランドであるフィアットだ。
すでに導入を表明していた「フィアット500」の販売が正式発表されたのだが、驚いたのはその価格。スタートは1万5500ドル、つまり2010年11月20日現在のレートで邦貨に換算すると、約129万円である。日本での販売価格は1.2リッターモデルで195万円から。北米モデルと同じ1.4リッターモデルは222万円からだ。いかに戦略的な値付けをしてきたかお分かりいただけるだろう。MINIをはじめとするライバルメーカーの顔色は真っ青に違いない。

「ヒュンダイ・エラントラ」。日本車では「カローラ」や「シビック」がライバルにあたる。LAショーでの競争力はかなり高い。あとは、走ってどうか? 日本では買えませんが。
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「キア・オプティマハイブリッド」は、「トヨタ・カムリ」や「日産アルティマ」がライバル。デザイン力は高い。
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■韓国勢も大いにアピール

今回のロサンゼルスオートショーのプレスデイで、訪れる人が途切れなかったクルマの1台が、ヒュンダイのコンパクトセダン「エラントラ」のニューモデルである。
なだらかに伸びるルーフラインや抑揚の効いたサイドパネルなど、エクステリアはとても魅力的で、クオリティも着実に向上しているうえに、価格はもちろん韓国車のそれ(=ロープライス)だ。これで中身が良かったらと思うのは万国共通のようで、とにかくパッと見るだけでなく、運転席に座ったり、後席に腰掛けてみたり、トランクを開けてみたりと、クルマの出来を確認していく人が多かった。リーマンショック以降も北米で業績を伸ばしていたヒュンダイだが、新型エラントラで一層の弾みがつくかもしれない。

また、ミドルセダンの「オプティマ」にハイブリッドを追加したキアにも、たくさんのプレスが群がっていた。

超コンパクトサイズのキャデラック、「アーバン ラグジュアリー コンセプト」。
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小さいボディというネガ(?)をうまく処理している、ワンモーションのデザイン。
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■キャデラック版「Aクラス」!?

キャデラックがお披露目した「アーバン ラグジュアリー コンセプト」も注目の1台である。全長はこれまでのキャデラックの常識からすると驚異的に短い3835mm。なんと4mを切っているのだ。全幅は1730mm、全高は1446mmで、ホイールベースは2467mm。小さなボディサイズながら、4名乗車が可能だ。

エンジンは1リッターの直列3気筒ターボで、ツインクラッチ式の変速機と組み合わされる。アイドリングストップ機構やブレーキエネルギー回生なども加わることで、燃費は市街地モードで23.8km/リッター、高速モードで27.6km/リッターを記録するという。

北米でも全域で燃費規制が施行される状況では、決してコンセプトカーのまま終わるとは思えない。ちなみに、ワンモーションのデザインはなかなか秀逸だった。

(文と写真=新井一樹)

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