VW/アウディブースの紹介【パリサロン2010】

2010.10.03 自動車ニュース
車両が同じ方向に向けられたフォルクスワーゲンのブース。色遣いがシンプルで、清潔感にあふれている。
VW・アウディブースの紹介【パリサロン2010】

【パリサロン2010】重量感あふれる展示、フォルクスワーゲン/アウディブース

地元フランス勢に負けず劣らずの存在感を示していたのがドイツ勢。その中でも、ポルシェを加えて全10ブランドを擁するにいたったフォルクスワーゲン・グループの“重量感”は他を圧倒していた。

前夜祭でスピーチするヴィンターコーン会長。
前夜祭でスピーチするヴィンターコーン会長。
「パサート」には10種類のエンジンが用意される。ガソリン4種(1.4、1.8、2.0のTSI、3.6V6)、ディーゼル4種、天然ガスおよびエタノール対応エンジンという品ぞろえ。
「パサート」には10種類のエンジンが用意される。ガソリン4種(1.4、1.8、2.0のTSI、3.6V6)、ディーゼル4種、天然ガスおよびエタノール対応エンジンという品ぞろえ。

■フォルクスワーゲンの主役は「パサート」

フォルクスワーゲン・グループは2018年に世界の新車販売台数を1000万台まで引き上げる計画を持っている。ショーの前夜に行われたグループ全体のパーティで、マーティン・ヴィンターコーン会長はグループ全体の全世界販売台数が2010年1月から9月までで初めて500万台を超える見込みであると語り、“大台”への足どりが順調であることを強調した。

ショー会場でも、同グループの展示は質・量ともに地元フランス勢に迫るほど充実していた。別館・ホール4のほぼ半分を使い、多数のワールドプレミアを披露。多くの観衆をひきつけ、別館という場所的な不利を感じさせない内容だった。

グループの中核、フォルクスワーゲンブランドは、すべての車両を同じ方向に向けた直線的なレイアウトを採用。ボディカラーは銀や白が多く、スタンドの雰囲気は清潔感に満ちていた。

その主役は新型「パサート」だった。上級車種の「フェートン」に似た雰囲気のスタイリングに改められ、セダンとヴァリアント(ワゴン)の同時発表である。ヨーロッパでは11月中旬に発売される予定だ。環境性能が格段に高まっているのが売りで、燃費は最大で19%も改善されているという。ガソリン仕様のベースエンジンとなる1.4TSI(122ps)の場合、燃費は5.8リッター/100km(17.2km/リッター)、CO2排出量は138g/kmに抑えられている。

「パサートヴァリアント」も同時に発表された。全長は4771mmで全幅は1820mm。全長がセダン(4769mm)よりわずかに長い。
「パサートヴァリアント」も同時に発表された。全長は4771mmで全幅は1820mm。全長がセダン(4769mm)よりわずかに長い。
「トゥーラン」にも「クロス」仕様が追加された。
「トゥーラン」にも「クロス」仕様が追加された。

なお、小型車「ニュー スモール ファミリー」(すでにコンセプトカーが「Up!」の名で公開されている)は、今回特に公式な発表はなかった。気になるのは「Up!」のプロジェクトにスズキがどう関係しているのかという点だが、同グループの開発担当取締役のウルリッヒ・ハッケンベルグ氏によれば、「Up!」の生産は2011年に始まる予定であり、技術もすべてフォルクスワーゲン内部で開発したもの、スズキとは直接連携していないとのことだ。

また「Up!」は基本的にヨーロッパ市場に向けた商品であり、その他の市場については、動向を見極めながら導入を検討するという。

アウディスタンドにおける“量産車部門”の主役は「A7スポーツバック」だった。
アウディスタンドにおける“量産車部門”の主役は「A7スポーツバック」だった。
クワトロ・システムの30周年を祝う「クワトロ コンセプト」。「RS 5」より原点回帰の色合いが濃い。2.5リッター直5 TFSIエンジン搭載で、0-100km/hはなんと3.9秒。往年の「S1」の再来だ!
クワトロ・システムの30周年を祝う「クワトロ コンセプト」。「RS 5」より原点回帰の色合いが濃い。2.5リッター直5 TFSIエンジン搭載で、0-100km/hはなんと3.9秒。往年の「S1」の再来だ!

■アウディは、対照的な2台のコンセプトカーを披露

アウディブースでは量産モデルの「A7スポーツバック」が一般公開されたほか、その成り立ちが対照的な2台のコンセプトカー「e-tronスパイダー」と「クワトロ コンセプト」が披露された。

見るからに未来志向の「e-tronスパイダー」は、3リッターのツインターボTDIエンジンで後輪を、モーターで前輪を駆動するプラグインハイブリッド車。TDIは300psと650Nm(66.3kgm)を、モーターは2基(左右輪)合計で352Nm(35.9kgm)を発生し、モーターは加速中に“ブースト”用として働く仕組みだ。0-100km/hが4.4秒と強烈な加速を誇る。ボディはアウディお得意のASF(アウディ・スペース・フレーム。アルミ製)によって形作られており、重量は1450kgに抑えられている。

一方、「クワトロ コンセプト」は、クワトロのデビュー30周年を祝うコンセプトカーで、1980年代のラリーシーンで猛威を振るった「スポーツクワトロ」の精神を現代によみがえらせたかのような内容となっている。スタイリングには直線的なラインが多用されており、現行の「RS 5」よりもさらに強くスポーツクワトロを想起させる。またオリジナルに忠実に直5のガソリンエンジン(2.5リッターのTFSIユニット)が搭載され、パワーは408psと“控えめ”ながら、こちらもASF技術の恩恵で1300kgと車重が軽く、そのおかげで0-100km/hがわずか3.9秒という往年のグループBラリーカーを彷彿(ほうふつ)とさせる加速を誇る。

未来志向の「e-tronスパイダー」。3リッターのツインターボTDI(ディーゼル)で後輪を、モーターで前輪を駆動するプラグインハイブリッド車。ASFテクノロジーが採用されたおかげで、車重が1450kgに抑えられている。
未来志向の「e-tronスパイダー」。3リッターのツインターボTDI(ディーゼル)で後輪を、モーターで前輪を駆動するプラグインハイブリッド車。ASFテクノロジーが採用されたおかげで、車重が1450kgに抑えられている。
「R8」を軽量・ハイパワー化した「R8 GT」。333台の限定車。
「R8」を軽量・ハイパワー化した「R8 GT」。333台の限定車。
1.4リッターのツインチャージャーユニットを搭載する「A1 1.4T」。
1.4リッターのツインチャージャーユニットを搭載する「A1 1.4T」。

さらにアウディは「R8」に軽量化とパワーアップを施した「R8 GT」を展示した。車重は標準車より約100kg軽い1525kgに抑える一方で、5.2リッターV10ユニットは560psまで引き上げられている。333台の限定車で、ドイツ価格は19万3000ユーロ(約2217万円)。
その他、4.2リッターV8エンジンを搭載した「R8スパイダー 4.2FSIクワトロ」と、1.4リッターのツインチャージャーエンジンを搭載する「A1 1.4T」がラインナップに追加された。

(文=webCG竹下)

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