ルノーブースの紹介【パリサロン2010】

2010.10.01 自動車ニュース

ルノー、EVオンパレードのなかに走りのこだわりも【パリサロン2010】

【パリサロン2010】ルノー、EVのオンパレード 走りへのこだわりも

2010年9月30日のプレスデイで幕を開けたパリモーターショー(通称パリサロン)において、仏ルノーは2年以内に発売する4台のEVを中心に、ワールドプレミアを含むニューモデルをブースに展示した。

「フルーエンスZ.E.」
「フルーエンスZ.E.」
「カングー エクスプレスZ.E.」
「カングー エクスプレスZ.E.」
「トゥイジー」
「トゥイジー」

■幅広いEVラインナップ

アライアンスを組む日産とともに、EV(電気自動車)戦略を加速させるルノーのプレスカンファレンスは、カルロス・ゴーンCEO自身がステージに立ち、決意を語った。

ルノーはすでに4台のEVを市販させると公言している。ゴーンCEOはこのうち、まず2011年中盤に発売される2台について、価格を発表した。フランス国内で補助金を適用した場合、「メガーヌ」ベースの4ドアセダン「フルーエンスZ.E.」が2万1300ユーロ(約243万円)、商用車の「カングー エクスプレスZ.E.」は1万5000ユーロ(約171万円)になるという。

ただしこの数字にバッテリー代は入っていない。ルノーはバッテリーのみリースとする方式をとったのだ。月額はフルーエンスが79ユーロ、カングーが72ユーロなので、5年間乗った場合の車両+電池代はフルーエンスが2万6040ユーロ(約297万円)、カングーが1万9320ユーロ(約220万円)となる。

それでもユーロ安ということもあり、とりわけカングーの数字は割安感が強いと感じる。「日本でも販売してほしい」という声が出てきそうだ。いずれにせよ、これからEVの市販を目論むブランドにとっては、先制攻撃を仕掛けられた格好になるかもしれない。

残りの2台、2012年中盤までに登場する「Twizy(トゥイジー)」と「ZOE(ゾエ)」は、いままで写真のみの公開だったが、今回初めて実車が披露された。ゾエが一般的な2ボックス5ドアのコンパクトカーなのに対し、トゥイジーは前後2人乗りのキャビンの外側にタイヤがついた、フランスらしい独創的なデザインが魅力的だ。これが走り始めたら街の風景も楽しくなるだろう。

「ゾエ」
「ゾエ」
「デジール」。ドアの開き方に注目!
「デジール」。ドアの開き方に注目!
ルノーのスポーツモデルを展示するブース。「メガーヌ ルノースポール」の脇にはドライビングシミュレーターが並べられた。左に見えるウイングは「メガーヌ トロフィー」のもの。
ルノーのスポーツモデルを展示するブース。「メガーヌ ルノースポール」の脇にはドライビングシミュレーターが並べられた。左に見えるウイングは「メガーヌ トロフィー」のもの。

■大衆車もスポーツカーも

EVではさらに、7月に写真のみ披露していたスポーツカースタイルの「DeZir(デジール)」もワールドプレミアだ。キャビン背後にバッテリー、その後方にモーターを置いたリアミドシップで、バッテリーが収まる位置をシルバーとしたあたりは某スポーツカーの影響を感じるが、左右のドアが互い違いに跳ね上がるなどルノーらしい斬新な技も秘めている。

逆に一見するとどこのブランドか分からないほどオーセンティックな3ボックス4ドアスタイルを持つのが、ヨーロッパ初公開となるフラッグシップセダンの市販車「ラティチュード」だ。前作「ヴェルサティス」でミニバン+セダンという独創的なコンセプトを提案したものの、残念ながら失敗に終わっただけに、今回は手堅い路線を狙ったようだ。

市販車ではこれ以外に、いずれも日本未輸入の「ラグナ」と「エスパス」がマイナーチェンジを実施。メカニズムでは従来の1.9リッターに代わる1.6リッターdCi(直噴コモンレール式ディーゼルターボ)と、EDCと名づけられたデュアルクラッチトランスミッションが、どちらもメガーヌファミリーに投入されたことが新しい。ちなみに1.6dCiはアイドリングストップも装備している。

ルノーのもうひとつの柱、スポーツモデルの新型車は今回なかったが、「ルノースポール」では「ルーテシア」と「トゥインゴ」のほか、もうすぐ日本に輸入予定の「メガーヌ」も展示されており、今年の春にデビューしたトゥインゴベースのオープン2シーター「ウィンド」も置かれていた。最近調子を上げてきたF1や、ニスモ製3.5リッターV6をミドシップするワンメイクレース車「メガーヌ トロフィー」も花を添えていた。

ゴーンCEOのスピーチはEVのオンパレードだったが、一方で走りの楽しさをアピールすることも忘れないあたりがルノーらしい。「4CV」や「キャトル」といった経済的な大衆車を供給しつつ、「アルピーヌ」や「ゴルディーニ」でレースやラリーに参戦してきた血筋は、動力源がエンジンからモーターにスイッチしても変わることはなさそうだ。

(文と写真=森口将之)

「ラティチュード」
「ラティチュード」
「ウィンド」
「ウィンド」
欧州向けルノーが搭載している「トムトム」のカーナビを紹介する展示。こういうディスプレイを作らせるとフランス人はホントにうまい! と感心する。
欧州向けルノーが搭載している「トムトム」のカーナビを紹介する展示。こういうディスプレイを作らせるとフランス人はホントにうまい! と感心する。

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