パナソニックの旅ナビ 注目の新機能は

2010.09.08 自動車ニュース
旅といえば京都、京都といえば舞妓さん、という図式(?)で、東京の発表会にわざわざ京都祇園甲部から飛び切り美しい舞妓はんがおいでにならはった。報道陣もうっとり。あ、忘れちゃいけない。右側の男性は故河島英五さんの長男で歌手、「旅人」でもある河島翔馬さん。
パナソニック「旅ナビ」発売、その新機能を解説する

パナソニックの新・携帯ナビ「旅ナビ」発売、その新機能を解説する

パナソニック株式会社オートモーティブシステムズ社は2010年9月7日、カーナビとしても使える歩行ナビ「旅ナビ」2機種を発表。10月8日に発売する。
同社が「これまでにない機能を搭載する」というニューモデル。いったいどんなところが新しいのか? 発表会のあとに行われた体験ツアーのリポートもまじえ、ご説明しよう。

ユニークなコンセプトで今年のナビ界最大の話題となりそうな「旅ナビ」。オープン価格だが、実勢価格は6万円前後と予想される。家電、カー用品の両ルートで販売される。型番は前者がCN-SG500L-T、後者がCN-SG500D-Tとなる。
ユニークなコンセプトで今年のナビ界最大の話題となりそうな「旅ナビ」。オープン価格だが、実勢価格は6万円前後と予想される。家電、カー用品の両ルートで販売される。型番は前者がCN-SG500L-T、後者がCN-SG500D-Tとなる。
「iPhone4」と大きさを比べてみる。ボディが少し大きめなのは高齢者でも見やすいようにと5型のモニターにこだわったからとは開発者の弁。重量は249g。ちょっとズシリと感じるが、旅行雑誌1冊でも約350gあるのだから、それが100冊分収まっていると考えれば、決して重くはないだろう。
「iPhone4」と大きさを比べてみる。ボディが少し大きめなのは高齢者でも見やすいようにと5型のモニターにこだわったからとは開発者の弁。重量は249g。ちょっとズシリと感じるが、旅行雑誌1冊でも約350gあるのだから、それが100冊分収まっていると考えれば、決して重くはないだろう。

■旅行者向けナビ

パナソニックの携帯ナビといえば「ストラーダポケット」があるが、あちらはクルマ使用が主体で歩行ナビはあくまで従。しかしこの新製品「旅ナビ」は、クルマでも使えるものの、あくまで歩行者に重点を置いて開発されたという点で異なる。しかも「旅ナビ」という名称が示すように、歩行者というよりは旅行者のためのナビと、対象を絞り込んでいて明快だ。誰でも経験があると思うが、初めて訪れる観光地などでは勝手がわからず、旅行ガイドブックとにらめっこしながら旅することが多い。でも旅ナビがあれば迷うことなく効率的に旅行ができるというわけだ。

旅ナビは「iPhone」より二回りくらい大きめのボディに4GBのSDカードを備えるGPS内蔵の携帯ナビ。SDカードに全国の地図のほか、全国の観光地を網羅した『まっぷるマガジン』約100冊分の情報を収録。それを地図情報とリンクさせ、細かい観光施設の詳細情報を引き出すだけでなく、旅行の計画を立てたり、内蔵したカメラ機能ともリンクさせ、これまでにない使い方を提案している。そんなあたりが既存の歩行ナビとは一線を画するところなのだ。

もちろん旅ナビはクルマのナビとしても立派に機能する。付属品としてシガーライターコードや車載用吸盤スタンドも用意されており、買ったその日からカーナビとして使用できる。吸盤スタンドに装着するとトリガーがかかって自動的に車載モードに移行するのは便利。カーナビ機能としての検索、案内、地図の表示方法などは「ストラーダポケット」と同様だが、FM-VICSは持たず3Dジャイロセンサーも搭載していない。よって渋滞情報には対応せず、自車位置精度も若干劣る可能性はある。

MAPPLEガイドのアイコン。北海道から沖縄まで47枚ある。オプションでさらに情報を増やすこともできる。ここでは東京を選択。
MAPPLEガイドのアイコン。北海道から沖縄まで47枚ある。オプションでさらに情報を増やすこともできる。ここでは東京を選択。
選んだスポットに付せんを貼っておくと、あとでルートを作るときに便利。
選んだスポットに付せんを貼っておくと、あとでルートを作るときに便利。
「なんだ、これは?」の気持ちで日比谷公会堂にレンズを向け、何これボタンを押してみた。
「なんだ、これは?」の気持ちで日比谷公会堂にレンズを向け、何これボタンを押してみた。

■文句なく楽しめる2つの新機能

さて、ではメインとなる「旅行ナビ」についての使用リポートをお届けしよう。

オープニング画面の下の「ガイド」を押すと現れるのが、ズラリと並んだMAPPLEガイドのアイコン。全国都道府県別に分かれた47枚の中から1つを選び、行きたい観光地を探す。どの観光地へ行くかまだあてのない人は、用意された定番スポットから選んでもいいし、行きたいところが決まっている人はエリア、ジャンル、名称から探せる。こうしていくつかの観光スポットを選び、それぞれに付せんをつけておけば、あとで吟味しながら自分だけの観光地めぐりのプランを立てることもできる。もちろんナビだから観光地をつないだルートを作ることは、いとも簡単だ。

まあここまでのことなら驚かない。どんな歩行ナビでもやってやれないことではないからだ。旅ナビの本領はここから。地図と観光情報それにカメラ機能を巧みに組み合わせた「何これカメラ」と「街並みスコープ」という新機能が、旅ナビの魅力を引き上げる。
「何これカメラ」とはいかにもパナソニックらしい名称のつけかただが、そのものズバリ。たとえば知らないお寺を前にして「これは何というお寺でどういう歴史があるの?」という時、お寺に向かってシャッターボタンを押せば画面に写真と解説が現れるという仕組み。もちろん何から何まで収録されているわけではないが、お寺の概要や由来などを知って観光するのと、ただ回るのとでは旅の楽しさや充実感が全然違うはず。専属のガイドさんを伴って旅するような感覚を味わえる。

もうひとつの「街並みスコープ」とは、知らない街でも周囲に何があるのかが直感的にわかる機能。いつもの平面地図モードに変えて調べるのもいいが、この機能を使えばまわりの風景にレンズを向けてボタンを押せば画面の風景の上に文字で表示してくれる。だからこの先には何があるかが見えてなくても直感的にわかるのだ。表示文字の範囲を距離で変えることもできるので、間近なものから最大100km先のものまで手に取るようにわかる。たしかこのあたりに行ってみたい施設があるんだけどとか、駅はどっちの方向かな、といったことを手軽に探すのにとても便利そうだ。

もちろん通常のカメラとしても機能する。性能的には200万画素と昨今の高性能デジカメと比べると物足りないかもしれないが、画質は充分実用に耐えるもの。いちいちカバンの中からデジカメを取り出さなくても、旅ナビを手にしていれば即座に旅の思い出を残せるのがいい。

銀座4丁目交差点で街並みスコープを試す。東京国際フォーラムはたしかに和光ビルの先にある。自分が少しでも動くとそこまでの距離が数m単位で細かく変化するのは高精度の証。
銀座4丁目交差点で街並みスコープを試す。東京国際フォーラムはたしかに和光ビルの先にある。自分が少しでも動くとそこまでの距離が数m単位で細かく変化するのは高精度の証。
徒歩モードでは画面は縦長のモードに自動で切り替わる。道路の反対側に目的地を置き、徒歩でルートを引いたら驚くことにちゃんと横断歩道のあるところで道路を渡った!
徒歩モードでは画面は縦長のモードに自動で切り替わる。道路の反対側に目的地を置き、徒歩でルートを引いたら驚くことにちゃんと横断歩道のあるところで道路を渡った!
徒歩モードでも歩いた軌跡が残るので、今日一日の足取りをあとで振り返ることもできる。
徒歩モードでも歩いた軌跡が残るので、今日一日の足取りをあとで振り返ることもできる。

■ビジネスにも使えるのでは?

このように旅好きな人にはとても喜ばれそうな携帯ナビであるが、威力を発揮するのは旅行だけだろうか。今回の体験ツアーではお台場から銀座方面へと都心部を回ってみただけだが、旅ナビのおかげで知っているようで知らないところが多いことに驚かされた。そしてこんな使い方もあるのでは? それは、慣れない土地を歩くビジネスマンにも旅ナビは重宝されるのではないかということ。この原稿にも多用した「観光地」という言葉を「オフィス街」と置き換えれば、けっこうイケルのではないか。もっとも昭文社さんには、オフィス街徹底マル秘情報満載(オススメお昼ご飯情報付きとか!)のビジネスMAPPLEなるものを作っていただかなくてはならないが。

(『カーナビの達人』編集長 尾澤英彦)

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