【スペック】全長×全幅×全高=3714×1683×1407mm/ホイールベース=2467mm/駆動方式=FF/交流同期モーター(最高出力204ps、最大トルク22.4kgm)/リチウムイオンバッテリー(35kWh)/航続距離=240km(開発車両)

MINI E(FF)【試乗速報】

EVの新たな可能性 2010.07.02 試乗記 MINI E(FF)
BMWが将来のEV市販化にむけ、データ収集用につくった「MINI E」に試乗することができた。短時間の試乗ながら、リポーターは、これまでのどのEVとも異なる強烈な個性に、新たな可能性を見たという。

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ハイブリッドあり、EVあり、燃料電池あり、もちろんこれまでどおり内燃機関のブラッシュアップも続けてゆく、と、BMWの環境対応ソリューションは全方位だ。サッカーでいえば、ツートップどころか、スリートップ、フォートップの体制だ。重いフルサイズセダンを電気モーターだけで走らせるのは無理がある。近所の買い物にしか使わないシティコミューターを、高価な水素発電の燃料電池車にするのは無駄である。次世代自動車の可能性を複眼的に探ってゆく。しかも、「いろいろやってます」ということをオープンに広報するのがBMWの姿勢である。

「MINI E」は、そんな技術主導メーカーの広告塔EV編だ。500台が生産され、アメリカではすでに1年半前から450台がユーザーの下で実証実験に供されている。といっても、このカタチで市販化される計画はない。航続距離はどれくらいが適正か、求められる動力性能はどの程度か、たとえばそういったEVの「使われ方」をリサーチするための実用プロトタイプである。ボランタリーな450人にタダで貸しているわけではなく、月850ドルのリース料を頂いているのも、マイカーとしてちゃんと使ってもらうための方策だという。

その米国仕様「MINI E」にお台場で試乗することができた。いわば"習作"だから、スペックにこだわるのは意味がないが、サラッと紹介しておこう。
エンジンに取って代わったのは、150kW(204ps)というハイパワーを発する電気モーター。変速機はなく、シングルステージのヘリカルギヤで減速した動力を前輪に伝える。リアシートを完全につぶして(つまり2人乗り)搭載したリチウムイオン電池は、重さ260kg。内燃機関のクルマでいえば燃料タンク容量にあたるバッテリーの総電力量も35kWhと大きい。ちなみに、「三菱i-MiEV」は、16kWhの電池で47kW(64ps)のモーターを動かす。

「MINI E」の車検証。燃料の種類の欄には、「電気」と記入されている。
「MINI E」の車検証。燃料の種類の欄には、「電気」と記入されている。
ボンネット内には、メカニカルパーツが所狭しと詰め込まれていた。
ボンネット内には、メカニカルパーツが所狭しと詰め込まれていた。
充電に要する時間は、日本の一般家庭用とほぼ同じ、110V/12A電源を使った場合は23.6時間。高速充電の240V/32A電源では4.4時間、240V/38A電源では2.9時間となっている。
充電に要する時間は、日本の一般家庭用とほぼ同じ、110V/12A電源を使った場合は23.6時間。高速充電の240V/32A電源では4.4時間、240V/38A電源では2.9時間となっている。

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