カルソニックIMPUL GT-Rが今季初勝利【SUPER GT 2010】

2010.06.21 自動車ニュース
ポディウムで喜びをあらわすトップ3チーム。写真左から、3位のNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(B・トレルイエ/本山哲)、優勝したNo.12 カルソニックIMPUL GT-R(R・クインタレッリ/松田次生)、2位のNo.18 ウイダー HSV-010(L・デュバル/小暮卓史)。
カルソニックIMPUL GT-Rが今季初勝利【SUPER GT 2010】

【SUPER GT 2010】カルソニックIMPUL GT-Rが、海外ラウンドで今季初勝利

2010年6月20日、マレーシア・セパンインターナショナルサーキットでSUPER GT第4戦決勝レースが開催され、No.12 カルソニックIMPUL GT-R(松田次生/R・クインタレッリ組)がポール・トゥ・ウィンを達成。昨シーズンはGT-R勢で唯一勝ち星に恵まれず、辛酸をなめた同チームだが、今回、ライバルの猛追をしのぎ、苦しみながらも待望の勝利を手にした。

スタート前、大勢の観客でにぎわうセパンサーキットのグランドスタンド前。
カルソニックIMPUL GT-Rが今季初勝利【SUPER GT 2010】

■待望のポールポジション

マレーシア戦が、SUPER GT唯一の海外イベントとして開催されるようになってから、はや10年。ドライバーとの交流が楽しめるピットウォーク、そしてレースに華を添えるキャンギャルの姿も、今や地元のレースファンにおなじみとなっている。

土曜日の予選では、まず1回目のセッションでGT500、GT300各クラス上位8台を選出し、その後1台ずつタイムアタックを行うスーパーラップが行われた。ここでトップタイムをマークしたのが、No.12 GT-R。迫るNo.8 ARTA HSV-010(R・ファーマン/井出有治組)を0.086秒の僅差で抑えた。アタックを担当した松田は「ポールポジションを取ったからには、ここで優勝しないでいつするんだという思いだ」と記者会見で答え、いまだ果たせていない優勝への意欲を見せた。
一方、GT300は予選1回目で2番手につけたNo.11 JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430(田中哲也/平中克幸組)が、スーパーラップでクラストップタイムをマーク。今季初ポールポジション獲得を果たした。

GT500クラスのスタートシーン。レース前半は、トップのNo.12 カルソニックIMPUL GT-R(写真左)をNo.8 ARTA HSV-010(写真中央)が追う展開に。
GT500クラスのスタートシーン。レース前半は、トップのNo.12 カルソニックIMPUL GT-R(写真左)をNo.8 ARTA HSV-010(写真中央)が追う展開に。
No.12 カルソニックIMPUL GT-Rは、2008年最終戦以来となる、久々の勝利を手にした。
No.12 カルソニックIMPUL GT-Rは、2008年最終戦以来となる、久々の勝利を手にした。

■終ってみれば、ポール・トゥ・ウィン

決勝の火ぶたは、熱帯地方特有の蒸し暑い熱気のなかで切られた。逃げるNo.12 GT-Rの松田を2位のNo.8 HSV-010のファーマンが執拗(しつよう)に追いかける。周回遅れが出始めるとその差は開いたり縮まったり。そのまま緊迫した状態が続いた。いっぽうの3位以下は、順位が入れ替わる攻防戦となった。
全54周の折り返し前には、トップ争いの2台が相次いでピットイン。お互いをけん制したのか、No.8 HSV-010から先に1周違いのタイミングでドライバー交替を行ったが、ピットアウト後の順位はそのまま。No.12 GT-Rが首位をキープした。

結論から先に言えば、今回のマレーシア戦は他車との接触が見られ、そのペナルティを受けたかどうかで勝敗が分かれてしまったところがある。
No.8 HSV-010は後方からペースアップしたNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(本山哲/B・トレルイエ組)と接触して後退。No.23 GT-Rはこれでペナルティを受けた。また、代わって2位に浮上したNo.100 RAYBRIG HSV-010も、果敢に攻めるルーキードライバーの山本尚貴がトップを走るNo.12 GT-Rのクインタレッリをつついてスピンさせ、ペナルティ。“もらい事故”のNo.12 GT-Rは勝利を逃したかに見えたが、攻め込んだNo.100も失速したおかげで元のポジションに返り咲き。そのまま優勝を手に入れた。

2位にはペナルティから激しく追い上げたNo.23 GT-Rが続き、3位は粘り強さを見せたNo.18 ウイダー HSV-010(小暮卓史/L・デュバル組)。今季2度目の表彰台に上がった。

GT300クラスを制したNo.7 M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7。
GT300クラスを制したNo.7 M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7。

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■GT300も熱い攻防戦が展開

GT300クラスは、序盤からトップ3がベテランらしい巧みな駆け引きで場内を沸かせた。まず、予選3位のNo.33 HANKOOK PORSCHEの影山正美がNo.11 JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430からクラストップの座を奪い、これにNo.7 M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7の谷口信輝が続いた。

心理戦をも思わせる攻防戦のなか、スピードに勝るNo.33 ポルシェにNo.7 SGC 7の谷口がアタック。コーナーで詰めより、一気に逆転を果たした。灼熱(しゃくねつ)のセパンでは、さすがにチームの定番となっている「タイヤ無交換作戦」は見られなかったが、谷口からバトンを受け取った折目がトップの座を死守。開幕戦以来となる2勝目をあげた。

2位には、No.43 ARTA Garaiya(新田守男/高木真一組)、3位にNo.74 COROLLA Axio apr GT(井口卓人/国本雄資組)が入り、前回富士からの連続で表彰台に上った。

セパンでの戦いも終わり、これでSUPER GTの2010年シーズンは前半戦が終了。これから、3メーカーが3つ巴の戦いを繰り広げたこれまでとは、また違ったドラマが生まれるのか? 後半戦の幕開けは7月25日。宮城・スポーツランドSUGOがその舞台となる。

(文=島村元子)

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