小さな個性派「日産ジューク」デビュー

2010.06.09 自動車ニュース
「日産ジューク」
小さな個性派「日産ジューク」、デビュー

小さな個性派「日産ジューク」、デビュー

日産自動車は2010年6月9日、新型クロスオーバーモデル「ジューク」を発売した。

デザイン上は、スポーツカーの上半身とSUVの下半身をもつ「ジューク」。ショルダーラインを境に上下を交互に隠して見ると……つくづく、個性的な組み合わせ。
小さな個性派「日産ジューク」、デビュー

■今度は「SUV+スポーツカー」

2009年3月のジュネーブショーでお披露目された日産のコンセプトカー「カザーナ」が、見た目そのままに「ジューク」の名で発売された。
コンセプトは、(世にも珍しい)SUVとコンパクトスポーツカーの合体版。対照的なふたつの要素を溶け合わせることなく、コントラスト豊かに“継ぎ合わせた”のがミソである。

日産のなかでは一番小さいSUV「デュアリス」よりもさらにコンパクト、かつ、ややスポーツカー寄りのポジション。そのメインターゲットは「個性を重視する30歳前後の男性」だ。

まずは、1.5リッター直4エンジンを積むFF車の「15RS」(169万500円)と、装備をより充実させた「15RX」(179万250円)、2モデルで販売開始。年内秋口には、新開発の1.6リッター直4ターボを積むFF車および4WD車もラインナップに加えられる。

ラリーカーをイメージしたという大きな丸目がメインランプ。ポジションランプとウィンカーは、ボンネット隣に配される。傍らに立つのは日産自動車の志賀俊之COO。「価格とサイズだけで言われることの多い、普通のコンパクトカーとは違います」と自信をみせる。
ラリーカーをイメージしたという大きな丸目がメインランプ。ポジションランプとウィンカーは、ボンネット隣に配される。傍らに立つのは日産自動車の志賀俊之COO。「価格とサイズだけで言われることの多い、普通のコンパクトカーとは違います」と自信をみせる。
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インテリアデザインは、「むき出しの機械感と生体的しなやかさの結合」がテーマ。オートバイのタンクを模したというセンターコンソールが中央に置かれる。
インテリアデザインは、「むき出しの機械感と生体的しなやかさの結合」がテーマ。オートバイのタンクを模したというセンターコンソールが中央に置かれる。 拡大

■インパクトのあるコンパクト

「日産ジューク」最大の特徴は、なんといってもその奇抜なデザインだ。同社の「キューブ」や「ノート」でおなじみのBプラットフォームをベースに、大きなフェンダーに囲まれた、マッチョでドッシリとした下半身を構成。そのうえに、スポーツカーを思わせるシャープでスマートな上屋が置かれる。
実際のボディサイズは、全長×全幅×全高=4135×1765×1565mm(ホイールベースは2530mm)と小さいものの、異なる個性を結合させることで、強烈な存在感を得た。

異形4灯のヘッドランプをもつフロントまわりも、インパクト十分。リアには「フェアレディZ」を思わせるブーメラン型ランプが採用され、これまたスポーツカームードを演出する。

コンセプトカー段階で注目された、観音開きのドアこそ見送られたものの、生き物を思わせる有機的な内装は健在だ。いっぽうで、センターコンソールやメーターまわりなどには、オートバイをモチーフにしたという、まるで正反対な機械的意匠をブレンド。インテリアでも強いコントラストを描いてみせる。

ユーティリティも抜かりなく、荷室は5名乗車時で251リッターの容量を確保。6:4分割式のリアシートをフルフラットにすれば786リッターまで拡大でき、さらに床下にも、44リッターのエクストラスペースが確保される。

ジュークの心臓部。当面は、エコカー減税対応の1.5リッター直4のみ。
ジュークの心臓部。当面は、エコカー減税対応の1.5リッター直4のみ。 拡大
荷室の容量は、251〜786リッター(+床下44リッター)。
荷室の容量は、251〜786リッター(+床下44リッター)。 拡大

■磨きのかかったパワートレイン

心臓は、自然吸気の1.5リッター直列4気筒「HR15DE」のみ。体格に見合った、ややコンパクトなものである。が、「ティーダ」や「ノート」にも積まれる「HR15E」ユニットをベースに、1気筒あたりのインジェクター数を2本に増やしたり、排気ポートやピストン上面の形状を変えるなどのテコ入れを実施。燃焼効率が高められ、出力は109ps/6000rpmから114ps/6000rpmに、最大トルクは15.1kgm/4400rpmから15.3kgm/4000rpmへとアップした。
10・15モードの燃費値は、19.0(=ジューク?)km/リッター。クリーンな排ガスと相まって、エコカー減税の基準をクリア、自動車税と重量税が半額になるのもウリである。

新開発のCVTも、自慢のポイント。トルクコンバーターやプーリーなど基幹部品を小型化しつつ、変速比幅が稼げる副変速機を配置したおかげで、トランスミッションの全長は従来のものより10%コンパクトに。単体での重量も約10kg軽くなった。

足まわりはフロントが独立懸架ストラット式で、リアがトーションビーム式。駆動方式は基本的にFFのみだが、今秋にも、1.6リッターターボエンジンを積む4WDモデルが追加発売される。

車両情報を表示する「インテリジェントコントロールディスプレイ」。1日平均/週平均の燃費値もチェックできる。
車両情報を表示する「インテリジェントコントロールディスプレイ」。1日平均/週平均の燃費値もチェックできる。 拡大
リアのなだらかな傾斜やブーメラン型ランプがスポーツカーを思わせる。タイヤサイズは、205/60の16インチ。
リアのなだらかな傾斜やブーメラン型ランプがスポーツカーを思わせる。タイヤサイズは、205/60の16インチ。 拡大

■クレバーな一面も

タフさと個性を前面に押し出す「ジューク」だが、ドライバーとのコミュニケーション能力もまた、日産のイチオシだ。

カーナビ画面の下には、色鮮やかな「インテリジェントコントロールディスプレイ」がおかれ、走行距離や燃費値といった車両情報をユーザーにお知らせする。エアコンの温度や走行モード(ノーマルモード、峠で威力を発揮するスポーツモード、エンジンやCVTの制御をマイルドにし燃費を向上させるエコモードの3種類)も、同じ画面で設定可能。直感的で簡単な操作感が、ドライバーに「新しい感覚のクルマを操る楽しさ」を提供するとされる。

ほかオプションながら、他車から得られる交通情報を共有し渋滞回避に役立てる「カーウィングスナビゲーションシステム」や、カーナビの地図データをもとにエンジンブレーキをコントロールするなどして燃費を向上させる「ナビ協調変速機能」などもスタンバイ。同社自慢のハイテク装備も、その走りをサポートする。

(webCG 関)

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