【スペック】全長×全幅×全高=5135×1900×1455mm/ホイールベース=3030mm/車重=1850kg/駆動方式=FR/5リッター V8DOHC32バルブ(385ps/6500rpm、52.5kgm/3500rpm)/価格=1320.0万円(テスト車=同じ)

ジャガーXJ ポートフォリオ(FR/6AT)【ブリーフテスト】

ジャガーXJ ポートフォリオ(FR/6AT) 2010.05.21 試乗記 ……1320.0万円
総合評価……★★★★

フルモデルチェンジを果たし日本に上陸した、新型「ジャガーXJ」。NAの上級グレード「ポートフォリオ」を駆り、その仕上がりをチェックした。

日出ずる国の高級車

40年ほど前に「420系」が「XJ」に変わったときと比較できるであろう大きな変化を見せたジャガーのフラッグシップ。四角いグリルがわずかに最初期のXJ「シリーズI」を感じさせるが、今回のモデルチェンジで従来の「XJ」と断絶した、まったく新しい外皮をまとうに至った。
3m超の長いホイールベースに載せるアルミボディは、全長5.1mの堂々たるもの。「メルセデス・ベンツSクラス」「BMW 7シリーズ」に匹敵する大きさだが、むしろジャーマンサルーンのオルタナティブたる地位を確立した「マセラティ・クアトロポルテ」と比べるべきかもしれない。ニュー「XJ」の、5リッターV8を積んで車両本体価格1000万円からという値付けは、潜在顧客にとってリーズナブルに感じられるはず。
「XJ」の立派な体躯(たいく)は、整ったプロポーションを得ることにも大いに貢献している。2007年のコンセプトモデル「C-XF」は、そのクールなスタイルで世のクルマ好きにため息をつかせたが、市販版たる「XF」は、乗員の居住性に考慮してか、やや天地が厚くなった感がある。ボディサイズに余裕がある「XJ」では実用との折り合いを見せることなく、「C-XF」のエッセンスをみごとにアッパークラスに昇華させた。

今回の「XJ」を前に、「デザイナー、イアン・カラムを起用したジャガー社の大いなる英断」と紳士的に褒めることもできるし、「飽和した先進国市場よりむしろ中国、インドといった新興マーケットに狙いをさだめた派手なパフォーマンス」とひねくれることもできる。いずれにせよハンドルを握った幸運な方は、新型のドライブフィールにこれまでのXJシリーズの名残を探すより、「クルマはカッコ」と看破したサー・ウィリアム・ライオンズの精神に立ち返ったほうがいい。
今回のテスト車「ポートフォリオ」は、標準ホイールベース車の上級グレード。20インチホイール、シートヒーターに加えシートクーラー、各席ごとのエアコン調整、前車追従式のクルーズコントロールなど至れり尽くせり。リーマンショック以降も「ポートフォリオ」と聞いて、株や債権の組み合わせを連想して心乱さないお大臣、否、お大尽向け。

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