【スペック】全長×全幅×全高=4025×1720×1485mm/ホイールベース=2575mm/車重=1190kg/駆動方式=FF/1.6リッター直4DOHC16バルブ(112ps/6000rpm、15.4kgm/4250rpm)/価格=209万8000円(テスト車=同じ)

ルノー・ルーテシア1.6(FF/5MT)【ブリーフテスト】

ルノー・ルーテシア1.6(FF/5MT) 2010.05.19 試乗記 ……209万8000円
総合評価……★★★★★

日本での発売から4年、お化粧直しが施された3代目「ルノー・ルーテシア」の走りと乗り心地は? MTモデルで試した。

楽しめる欧州スタンダード

「MTといえばスポーティなモデル専用」という誤った認識をもつ輸入車ディーラーは多い。市場を見渡せば、硬い乗り心地や2ドアの不便さなどと抱き合わせの高価格モデルばかりになり、ギアチェンジを駆使して限られたパワーを引き出すという、MT車本来の面白さを味わえるクルマはほとんど無くなってしまった。

だから、このフツウに4枚ないし5枚ドアの“実用車の内容を持つMT車”は、われわれMT愛好家にとって大歓迎だ。最近のAT車は便利で、速くて、経済的な例がほとんどだが、とくに大排気量車などは大パワーに頼りがち。低回転で回し、片手片足で横着な運転をしては、注意力が散漫になり、眠気を呼んだりする。クルマを操縦するという楽しみも割り引かれることは確かだ。クルマの運転など楽しむものではないし、快適にして便利な単なる移動手段としか考えない人ももちろんいるだろう。だからATを敵視するつもりはないが、商業主義優先の世の中では、MT愛好家は少数派となったが故に、欲しいクルマが年々減少つつあった。

「ルノー・ルーテシア」は、209万8000円というロープライスも魅力だし、これが欧州で多く使われている主流の仕様でもあるとおり、欧州小型車本来の魅力もたっぷり詰め込まれている。マイナーチェンジで新型「メガーヌ」にも似た穏やかな表情を得たが、その「メガーヌIII」はモデルチェンジでやや大きくなりすぎたから、このルーテシアこそ小型フランス車本来の魅力的なサイズだ。

渋滞を快適に過ごすのも、大事かもしれない。ハイブリッド車などで“毎日がエコラン”なカーライフも有意義かもしれない。が、やはり走る楽しみを味わうなら、欧州スタンダードたるこの5段MTのルーテシアに限る。エンジンをフルに回して楽しんだところでさほど燃費を気にしなくていいという意味でも、「ルーテシア」を試すのは、小排気量MT車の魅力を見つめなおす良い機会になるのではないだろうか。

 
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