S Road REITO MOLA GT-RがGT500クラス2連覇【SUPER GT 2012】

2012.10.01 自動車ニュース
最終戦を待たずに2012年シーズンの優勝を決めた、No.1 S Road REITO MOLA GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ組)。
S Road REITO MOLA GT-RがSUPER GT 2連覇を達成

【SUPER GT 2012】S Road REITO MOLA GT-Rが第7戦オートポリスで勝利 シリーズ連覇を達成

心配された台風の影響はほとんどなかったSUPER GT第7戦の舞台、大分県のオートポリス。しかし、ぬれた路面が信じられないようなレースを演出。ラストラップの大逆転劇で、昨年の覇者、No.1 S Road REITO MOLA GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ組)が今季2勝目を挙げ、最終戦を待たずにGT500クラス連覇を達成した。

スタート前のグリッドの様子。当日は台風の影響が心配されたが、レースは無事開催。雨の中、熱戦が繰り広げられた。
スタート前のグリッドの様子。当日は台風の影響が心配されたが、レースは無事開催。雨の中、熱戦が繰り広げられた。

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最後尾からスタートし、最終周までトップ争いを演じたNo.32 EPSON HSV-010(道上龍/中山友貴組)。
最後尾からスタートし、最終周までトップ争いを演じたNo.32 EPSON HSV-010(道上龍/中山友貴組)。

■驚異の追い上げを見せた2台が最終周で激闘

今シーズンも残り2戦。このレースの結果次第でGT500クラス連覇の可能性があるNo.1 S Road REITO MOLA GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ組)だったが、予選はQ2で脱落。10番グリッドと厳しい位置からのスタートとなった。このためチームは早めのピットイン作戦をも視野に入れ、レースに臨んだ。

決勝レースは折からの降雨のため、セーフティーカーが先導したままスタート。3周目から実際のレースが始まった。
レース序盤は、ポールポジションのNo.19 WedsSport ADVAN SC430(荒聖治/アンドレ・クート組)を抜いた予選2位のNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(本山哲/ミハエル・クルム組)がレースをリード。レインタイヤの持ちに不安があったMOTUL AUTECH GT-Rは序盤で大きなリードを築きたかったが、11周目にGT300車両のクラッシュがあり、セーフティーカーが入ったことで、せっかくのマージンが無に。案の定、雨で好調なヨコハマタイヤユーザーのNo.19 WedsSport ADVAN SC430、No.24 D'station ADVAN GT-R(安田裕信/ビヨン・ビルドハイム組)に相次いで抜かれ、ポジションを下げた。

このころ、驚異的なペースでライバルをごぼう抜きするマシンが現れる。No.32 EPSON HSV-010(道上龍/中山友貴組)は、使用するダンロップタイヤのインターミディエイトと路面状況がベストマッチ。予選でクラッシュし、その影響でエンジンを交換したことで課されたペナルティーで実質最後尾からのスタートだったが、驚くべきハイペースと、ピットを遅めの41周目まで引っ張ったこと、そしてタイヤ無交換作戦でピットタイムを短縮したことで、ついにはトップの座を奪った。そして、今季初のポイント獲得を勝利で飾るべく、終盤を若手の中山に託した。

これと反対の作戦を採ったのが、S Road REITO MOLA GT-Rだった。チームは中段で集団バトルをするクインタレッリを、24周目と早めにピットに入れる。代わった柳田はまずタイヤをいたわり、着実にポジションアップ。そして、終盤はスパートして好調なWedsSport ADVAN SC430、No.24 D'station ADVAN GT-Rを相次いでパスし、ラスト8周で2位に浮上。無交換でタイヤが厳しくなったEPSON HSV-010をも射程に収めた。

勝利を喜ぶNo.1 S Road REITO MOLA GT-Rの柳田真孝(写真左)とロニー・クインタレッリ。2年連続でSUPER GT(GT500クラス)のタイトルを獲得した。
S Road REITO MOLA GT-RがSUPER GT 2連覇を達成

そして、ラストラップでS Road REITO MOLA GT-Rの柳田はEPSON HSV-010の中山とサイド・バイ・サイドに持ち込む。「無線が不調で、チャンピオンとか、全然分からなかった。ただ勝つんだ、抜いてやると思ってました」と勝利への執念を伺わせた柳田が、中山をパス。はずみでEPSON HSV-010がスピンするが、レーシングアクシデントと判定されおとがめなし。これでS Road REITO MOLA GT-Rは、第5戦鈴鹿に続き今季2勝目。2位は今季初ポイントのEPSON HSV-010、3位にはWedsSport ADVAN SC430が入った。

この劇的勝利で、S Road REITO MOLA GT-Rの柳田組のシリーズポイントは78点に。7位に沈んだランキング2位のNo.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路/平手晃平組)に24ポイントもの大差をつけたため、最終戦を前にしてGT500クラスのドライバーズ、チームの両タイトルを手中にした。

火災などのトラブルに見舞われながらもGT300クラスを制した、No.66 triple a vantage GT3(吉本大樹/星野一樹組)
火災などのトラブルに見舞われながらもGT300クラスを制した、No.66 triple a vantage GT3(吉本大樹/星野一樹組)
GT300クラス3位のNo.33 HANKOOK PORSCHE(影山正美/藤井誠暢組)。ポイントランキングトップで、最終戦となる次戦もてぎに臨む。
GT300クラス3位のNo.33 HANKOOK PORSCHE(影山正美/藤井誠暢組)。ポイントランキングトップで、最終戦となる次戦もてぎに臨む。
レースを戦い終えた、両クラスの覇者。GT500のNo.1 S Road REITO MOLA GT-R(写真右)と、GT300クラスのNo.66 triple a vantage GT3(写真左)。
レースを戦い終えた、両クラスの覇者。GT500のNo.1 S Road REITO MOLA GT-R(写真右)と、GT300クラスのNo.66 triple a vantage GT3(写真左)。

■GT300のタイトル決定は最終戦に持ち越し

一方、GT300クラスは、ポールポジションを獲得したNo.3 S Road NDDP GT-R(関口雄飛/千代勝正組)と予選2位のNo.66 triple a vantage GT3(吉本大樹/星野一樹組)が、3番手No.88 マネパ ランボルギーニ GT3(織戸学/青木孝行組)以降をスタートから見る間に引き離し、マッチレースとなる。

11周目には、スロットル系のトラブルからNo.52 GREEN TEC & LEON SLS(竹内浩典/黒澤治樹組)がクラッシュ。4周にわたりセーフティーカーが導入されるが、レース再開と共にやはりこの2台だけのトップ争いに。そして21周目にtriple a vantage GT3がS Road NDDP GT-Rを抜き、トップとなった。triple a vantage GT3は差を数秒に広げ、逃げ切るかと思われたが、ピット作業中に小さな火災が発生。迅速に消火されるも10秒ほどのロス。再びS Road NDDP GT-Rが逃げ、僅差でtriple a vantage GT3が追う展開となる。

この息詰まる攻防は、意外な結果で終止符を打つ。ラスト8周、トップS Road NDDP GT-Rの左リアタイヤが脱落。ドライバーの関口は成すすべなく、GT-Rをコース外に……。これで阻む者がなくなったtriple a vantage GT3は、2位のNo.911 ENDLESS TAISAN 911(峰尾恭輔/横溝直輝組)に13秒の大差をつけ、今季2勝目を挙げた。3位には、ラストラップにトラブルで失速したNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(山野哲也/佐々木孝太組)を抜いたNo.33 HANKOOK PORSCHE(影山正美/藤井誠暢組)が入った。

これにより最終戦もてぎでタイトルを争うのは、ポイントリーダーHANKOOK PORSCHEの影山組、4ポイント差で追うtriple a vantage GT3の吉本組、そして9ポイント差のENDLESS TAISAN 911の峰尾組、この3台に絞られた。

今シーズンの最終戦もてぎは10月27〜28日に栃木県のツインリンクもてぎで開催される。

(文=古屋知幸/写真提供 GTA)

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