VW、EVタクシーのコンセプトカーを披露

2010.04.21 自動車ニュース

独フォルクスワーゲン、EVタクシーのコンセプト「ミラノ タクシー」を披露

独フォルクスワーゲンは、2010年4月19に開幕したハノーバーモーターショーにおいて、電気自動車(EV)のデザインスタディ「ミラノタクシー」を公開した。

■タクシーのEV化は十分あり得る

フォルクスワーゲンは、 "ニュースモールファミリー"、すなわち、「up!」、「space up!」といったモデルを2011年にも発売するとともに、「up!」のEV版である「E-Up!」を2013年に市場に投入すべく開発を進めている。これらはすべて個人の移動手段として提供されるものだが、今回公開した「ミラノタクシー」は、公共交通の担い手であるタクシーとして提案するものだ。

「サンババス」(空冷エンジン時代のフォルクスワーゲンバス)のイメージでデザインされた、スモールミニバンの「space up!」。そのスタイルを受け継ぐミラノタクシーは、全長×全幅×全高=3730×1660×1600mmで、日本の軽ハイトワゴンよりひとまわり大きいボディを持つ。「space up!」との大きな違いはドアの配置にあり、ミラノタクシーは運転席側はフロントドアだけ、助手席側はリアドアだけ、というデザインを採用している。助手席側のリアドアにスライド機構を採用し、大きな開口部によって乗降性の向上を図っている。

タクシーという用途を考慮して、インテリアにもさまざまな工夫が凝らされている。たとえば、本来、助手席があるべき場所を荷物置き場として利便性を高めている。天井が高く、さらにグラスルーフを採用することで、室内の開放感は抜群だ。後席の前には8インチのタッチスクリーンが配置され、料金や支払いの案内のほか、走行中には観光案内や天候の情報などが提供される。運転手用にも同サイズのモニターが置かれ、料金や地図の表示に加えて、スライドドアやオーディオもこれでコントロールする。

大都市向けのミラノタクシーは、走行中にCO2や排ガスを排出しない電気自動車だ。最高出力85kW(116ps)のモーターを搭載し、最高速度120km/hの実力を持つ。総容量45kWhのリチウムイオンバッテリーは、床下に配置。航続距離は300kmで、急速充電を利用すれば、約1時間で容量の80%まで充電が可能だ。

フォルクスワーゲンは、ミラノタクシーの市販化について何も触れてはいないが、そう遠くない将来、東京を含め世界の大都市を、コンパクトなゼロエミッションタクシーが行き交う日が訪れるのではないだろうか。

(文=生方聡)

フォルクスワーゲン・ミラノタクシー
VW、EVタクシーのコンセプトカーを披露

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VW、EVタクシーのコンセプトカーを披露
助手席側にあるリアドアは前方にスライドして開閉する。
VW、EVタクシーのコンセプトカーを披露

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