「ホンダHSV-010 GT」初勝利をつかむ!【SUPER GT 2010】

2010.04.05 自動車ニュース
ポール・トゥ・フィニッシュで初優勝を手にした、No.18 ウイダー HSV-010(小暮卓史/L・デュバル組)。
「ホンダHSV-010 GT」、初勝利をつかむ!【SUPER GT 2010】

【SUPER GT 2010】「ホンダHSV-010 GT」初勝利をつかむ!

2010年4月4日、岡山県の岡山国際サーキットでSUPER GT第2戦の決勝レースが行われた。勝ったのは、No.18 ウイダー HSV-010(小暮卓史/L・デュバル組)。予選の最速マシンがその勢いを決勝でも堅持、完全勝利を果たした。
2位に予選2位スタートのNo.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路/R・ライアン組)が続き、3位は予選8位とやや出遅れたNo.1 PETRONAS TOM'S SC430(脇阪寿一/A・ロッテラー組)。ディフェンディングチャンピオンの意地を見せた。
一方、GT300クラスはNo.46 アップスタート MOLA Z(横溝直輝/阿部翼組)が初優勝を飾っている。

■ウイダー HSV-010が2戦連続ポール

岡山での第2戦から2週間前――SUPER GT開幕戦の鈴鹿でポールポジションをとったNo.18 HSV-010。デビューしたばかりのクルマを小暮卓史が見事に操り、ライバルを先行した。しかし決勝ではホンダ勢同士の接触により自滅。大破したマシンに小暮は肩を落とすこととなった。
短いインターバルで迎える次の戦いに向けて、スタッフは懸命の修復作業を続けた。クルマは無事よみがえったかに見えたが、決勝前日の予選を前にオーバーヒートが発生。慌ただしくエンジン交換を行うなど、不安材料を常に抱えた状態だった。

そんななか、小暮は自身の手で重苦しい空気をぬぐい去ることに成功した。予選1回目でトップタイムをマーク、決勝グリッドを決める3セッションのノックダウン方式の予選では、コンビを組むデュバルとともに確実な走りで最終セッションへと進出。最終アタックを務めた小暮は最速タイムをマークし、再びポールポジションを手にした。

予選2位には、前回に続いてNo.38 SC430(立川祐路/L・ライアン組)。3位にNo.12 カルソニック IMPUL GT-R(松田次生/R・クインタレッリ組)が続き、初戦に続いて3メーカーが予選トップ3を分けることになった。

GT500クラスのスタートシーン。先頭をゆくのは、ポールポジションからスタートしたNo.18 ウイダー HSV-010。そのまま完勝といえるレース展開となった。
GT500クラスのスタートシーン。先頭をゆくのは、ポールポジションからスタートしたNo.18 ウイダー HSV-010。そのまま完勝といえるレース展開となった。
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■逃げるHSV-010と混戦の後続組

迎えた決勝は、時折冷たい風が吹いたものの、日差しはおだやか。トップNo.18 HSV-010のスタート担当は、デュバル。無難にスタートを決め、以後後続を引き離していく。これを追うNo.38 SC430もひとり旅となり、3位以下は激しくつば競り合いを繰り返す展開となった。

トップ車両がピットインしたのは、レースの半分を過ぎてから。ライバル達よりややピット作業に時間を要したが、“豊かな貯金”のおかげで、難なくトップへと返り咲いた。

これに対し、後続グループはさまざまな戦略を試みた。開幕戦でGT-Rを優勝へと導いたタイヤ無交換作戦はもとより、磨耗が激しいリアタイヤだけを変える作戦など、チームによって異なるアプローチに、スタンドの観客も盛り上がった。

磐石の走りを見せるNo.18 HSV-010。終盤、十分なマージンを得てもなお、小暮はスピードを緩めなかった。「最後は自分のためにも速く走りたかったんです」と小暮。開幕戦のポールポジション獲得から一転、不安定になってしまったチームの状況を完勝という形でリセットしたいという気持ちの表れだったのかもしれない。表彰台で見せた笑顔は安堵(あんど)感でいっぱいだった。

予選、決勝とも2位は、タイヤ4本の交換を行ったNo.38 SC430。一時はNo.1 SC430がリアタイヤ2本交換を遂行し先行する場面も見られたが、終盤、ブレーキングミスをした周回遅れのとばっちりを受け、No.1は3位でフィニッシュすることとなった。

GT300クラス優勝のNo.46 アップスタート MOLA Z(横溝直輝/阿部翼組)
「ホンダHSV-010 GT」、初勝利をつかむ!【SUPER GT 2010】

■GT300は新コンビのアップスタート MOLA Zが初勝利

GT300クラスは、ポールポジションを奪ったNo.86 JLOCランボルギーニRG-3(山西康司/関口雄飛組)が、ピット作業で大幅なタイムロス。代わってタイヤ無交換を常とう手段とするNo.7 M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7(谷口信輝/折目遼組)がまたもクラストップに躍り出た。

だが後半に入ると、痛恨のステアリング系トラブルが発生。コースアウトしたマシンはレース復帰を果たせずに終わった。

これにより予選2位のNo.46 アップスタート MOLA Zがトップに浮上。スタンダードにタイヤを4本交換し、手堅くもタフに攻防戦を乗り越えて独走態勢を構築。今季初勝利を達成した。2位にはNo.2 アップル・K-ONE・紫電(加藤寛規/濱口弘組)、3位にNo.3 HASEMI SPORT TOMICA Z(星野一樹/柳田真孝組)が続き、ともに今季初表彰台を獲得している。

GT500クラス表彰式の様子。写真左から、2位のNo.38 ZENT CERUMO SC430(R・ライアン/立川祐路)、優勝したNo.18 ウイダー HSV-010(L・デュバル/小暮卓史)、3位のNo.1 PETRONAS TOM'S SC430(脇阪寿一/A・ロッテラー)。
「ホンダHSV-010 GT」、初勝利をつかむ!【SUPER GT 2010】

■次戦は長めの400km

シリーズ開幕から早くも2戦を終えたSUPER GT。次の第3戦は、5月2日の富士スピードウェイが舞台となる。通常のレースより100km長い400kmでの戦いは、レース中2回のピットインが義務付けられるなど、チームごとの戦略が見どころとなるだろう。

開幕ではGT-R、そして第2戦はHSV-010 GTが優勝。SC430だけが未勝利だが、表彰台の一角はつねに占めている。ホームサーキットとなる富士でその頂点に立つのか、注目が集まる。

(文=島村元子/写真=オフィスワキタ KLM Photographics J)

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