【スペック】全長×全幅×全高=4200×1840×1380mm/ホイールベース=2465mm/車重=1500kg/駆動方式=4WD/2.5リッター直5DOHC20バルブターボ(340ps/5400-6500rpm、45.9kgm/1600-5300rpm)/価格=835万円(テスト車=890万5800円/アウディマグネティックライド=20万円/5アームローターデザインアルミホイール(チタンルック)=8万円/バケットシート=25万円/ETCユニット=1万8800円/iPod接続コネクター=7000円)

アウディTT RS クーペ(4WD/6MT)【試乗記】

看板に偽りなし 2010.03.05 試乗記 アウディTT RS クーペ(4WD/6MT)
……890万5800円

「アウディTT」シリーズに、最もパワフルな「TT RS クーペ」が登場。新型の5気筒エンジンがもたらす走りや、いかに?

血統書付きのTT

「アウディTT RSクーペ」は、単に「TT」の高性能モデルというに留まらず、アウディの輝かしいモータースポーツの歴史を飾る「アウディ・クワトロ」の再来とも言うべき高度な内容を備えるクルマである。

当時のクワトロは、エンジンや4WDシステムなど、スペックだけ見れば現代ではそう珍しくもないかもしれないが、当時のラリー界では向かうところ敵無しで、連戦連勝を欲しいままにした。
2.1リッターのエンジンで、出力は200ps。のちのグループB仕様の「スポーツクワトロ」でも(市販モデルで)306psだったから、数字だけみると、「なぁんだ、大したことないじゃないか」と思われるかもしれない。当時の技術ではパワーカーブはピーキーなものとなり、いわゆる“ドッカンターボ”といわれるように、低回転ではトルクが無くて、ある回転域からいきなり盛り上がったものだった。

それにフルタイム4WDも、センターデフのロックはプルスイッチでオン/オフするタイプだったし、強大な四駆のトラクションは主にコーナー脱出時の加速用と考えられ、四駆を過信してコーナーに突っ込めば、たちまち強烈なアンダーステアに見舞われた。
一度スロットルを戻すと過給圧が落ちるし、大きなターボは立ち上がりが遅いから、ドライバーのとる道は、スロットルを踏んだまま左足でブレーキングを加え、ハンドル操作は一度反対側に切ってから本来の方向へ切る、いわゆるフェイントをかけて、ヨー慣性を利用して振り回し、一度オーバーステアの形をつくり出してから、トラクションでアンダーステアにして姿勢を立て直す、というようなものだった。
こうなると両手両足は忙しく、ギアチェンジが辛くなる。かような次第で、DSGのような、パワーフローが途切れないギアボックスが開発されたのかも知れない。

 
アウディTT RS クーペ(4WD/6MT)【試乗記】の画像
足元にはシリーズ中最大となる19インチホイールを履く。内側のグレーの塗装(チタンルック)は8万円のオプション。
足元にはシリーズ中最大となる19インチホイールを履く。内側のグレーの塗装(チタンルック)は8万円のオプション。
固定式のウィングが目を引くリアビュー。アイドリング状態では、排気特性を変化させる(サイレンサー左側にある)可変フラップが閉じているため、右側だけに排気が見られる。
固定式のウィングが目を引くリアビュー。アイドリング状態では、排気特性を変化させる(サイレンサー左側にある)可変フラップが閉じているため、右側だけに排気が見られる。

この記事の大きな画像を見るためには、画像ギャラリーをご覧ください。

TT RSクーペの他の画像を見るためには、写真一覧をご覧ください。

関連記事
  • アウディTTSクーペ/TTクーペ/TTロードスター【試乗記】 2015.8.20 試乗記 3代目となる「アウディTT」シリーズが国内でデビュー。初代をほうふつさせるデザインと先進的なインテリアが目を引く、新型コンパクトスポーツの仕上がりは? 正式発表を前に、北海道・十勝スピードウェイで試乗した。
  • アウディTTクーペ 2.0 TFSIクワトロ(4WD/6AT)【ブリーフテスト】 2015.10.30 試乗記 アウディのコンパクトクーペ&ロードスター「TT」が、フォルクスワーゲングループの「MQB」モジュールを用いた3代目にモデルチェンジ。クーペの4WDモデルに試乗し、ブランドイメージをけん引する本格スポーツカーへの脱皮をもくろむ、新型の実力をはかった。
  • ポルシェ718ボクスターS(MR/7AT)【試乗記】 2016.11.17 試乗記 350psの2.5リッターフラット4ターボエンジン搭載の「718ボクスターS」に試乗。パワーはもちろん、乗り心地もハンドリングも抜かりなしの718ボクスターSだが、ポルシェにだってできないことはある。それは……。箱根の山道を目指した。
  • ミドシップスポーツ「718ケイマン」を知る 2016.11.15 特集 2016年春に世界初公開されたポルシェの2シータースポーツ「718ケイマン」が、日本上陸を果たした。新たに開発された水平対向4気筒ターボエンジンや、一段と磨きのかけられた足まわり、こだわりの内外装は、どんな運転体験をもたらすのか。上級モデル「718ケイマンS」に試乗し、その実像に迫った。
  • アウディTTSクーペ(4WD/6AT)【試乗記】 2015.10.6 試乗記 新世代「アウディTT」の中で、最もパワフルな「TTSクーペ」に試乗。直噴ターボエンジンや新開発の軽量ボディー、そしてアウディ自慢の先進装備がもたらす走りの質を報告する。
ホームへ戻る