メルセデス、BMWのブース紹介【ジュネーブショー2010】

2010.03.03 自動車ニュース

エコと同時に大切なものをアピール(ドイツメーカーその1)【ジュネーブショー2010】

【ジュネーブショー2010】エコ全開はあたりまえ(メルセデス・ベンツ、BMW)

今もっともホットなテーマはエコ。けれど大事なことはそれだけではない。クルマは人々の生活を豊かにしてくれるものであり、当然エモーショナルでなければならない。ジュネーブショーに出展していたヨーロッパのすべてのメーカーのブースから感じられたのは、そんなことである。
そんなヨーロッパメーカーのなかから、まずはメルセデス・ベンツとBMWのブースを紹介する。

2010年F1グランプリのオフィシャルセーフティカー。
2010年F1グランプリのオフィシャルセーフティカー。
「F800スタイル」
「F800スタイル」

■エコでも“エレガンス”、メルセデス・ベンツ

「効率とエレガンス」を掲げたメルセデス・ベンツのプレスカンファレンスは、今年から参戦を開始するメルセデスGPの紹介から始まった。壇上に現れたのは「SLS AMG」をベースとする今年の「オフィシャルF1セーフティカー」。そこからニコ・ロズベルグ、そしてミハエル・シューマッハーが登場すると、ブースは大きな盛り上がりを見せた。

目玉はコンセプトカーの「F800スタイル」だ。大胆な曲面で構成された流麗なフォルムに往年のモデルを想起させるワイドなラジエーターグリルを組み合わせた外観は、今後のメルセデスのデザインを占うもの。パワートレインはV型6気筒ガソリンと電気モーターを組み合わせたプラグインハイブリッド、もしくは燃料電池と組み合わせた電動ドライブシステムが搭載される。前者の場合で燃費は34.5km/リッター、CO2排出量は68g/kmを実現する。

メルセデス・ベンツは他にも多数の新しいモデルを登場させた。「Eクラス・カブリオレ」、そして新しいオプションキットである「メルセデススポーツ」はエモーショナルな部分。一方、エコに振った車両としては、まず「E300ブルーテックハイブリッド」。直列4気筒2.2リッターディーゼルエンジンにハイブリッドシステムを組み合わせ、61.2kgmという最大トルクと、燃費24.4km/リッターを可能にするこのモデルは、2011年末にも発売の予定だ。古株「Gクラス」にも、新たに「G350ブルーテック」が設定された。

すでに“ブルーエフィシェンシー”と名乗るモデルは60を超えるなど、エコシフトが進んでいるメルセデス・ベンツ。奇しくもショー前日に中国BYDとの提携の話が配信されたが、今後についても次期「Sクラス」へのプラグインハイブリッド車の設定など、多くのサプライズ的話題が用意されていた。経済危機もあり、一時は元気の無い印象もあったメルセデス・ベンツだが、もはや心配は不要と言えそうだ。


メルセデス、BMWのブース紹介【ジュネーブショー2010】の画像
新型「5シリーズ」
新型「5シリーズ」
「X1」
「X1」

■こちらはエコでも“走り”、BMW

BMWのブースは周囲をぐるりと、燃費とCO2排出量をボディサイドに大書きした車両で囲まれ、ブルー基調の色彩とともにエコ志向を鮮明にしていた。とはいえ、そこはBMW。あえて言わなくとも、彼らが走りを犠牲にするわけが無い。

新登場の「5シリーズ」には、とりあえずはコンセプトモデルとなる「アクティブハイブリッド」が登場した。6気筒に組み合わせることができるということは、BMWの全モデルがハイブリッド化できることになったと言っても過言ではない。今後の展開には大いに期待したい。

他のモデルも、動力性能の向上と燃料消費の低減を強力に推し進めている。特に目を引いたのは「M3」。MT、DCTのいずれのモデルにもスタートストップシステムが備わり、燃費の6%低減を可能に。8.9km/リッターの燃費性能を実現した。
一方でオプションとしてスポーツ性を向上させるMコンペティションパッケージも登場。硬軟いずれにもその世界を拡大したのである。

他にも「3シリーズ・クーペ/カブリオレ」のフェイスリフト、「X5」「X6」「135iクーペ」などのエンジン変更等々、目立つニューカマーは無かったものの、特に燃費、さらに動力性能の進化は確実に続けられている。すでに30車種がCO2排出量140g/kmを下回り、中には120g/km以下というモデルまで登場しているなど、BMWは実はスポーツ性だけでなく“エフィシェントダイナミクス”を追求しているブランドとして、すでに認知されつつある。今後はEVも登場するはず。BMWがつくると、エコを意識したクルマは一体どんな仕上がりになるのか。今後が楽しみだ。

(文と写真=島下泰久)

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