FCVの量産に乗り出すヒュンダイ【パリサロン2012】

2012.10.09 自動車ニュース
「ヒュンダイix35フューエルセル」
ヒュンダイが燃料電池車の販売を宣言【パリサロン2012】

【パリサロン2012】FCVの量産に乗り出すヒュンダイ

欧州自動車市場の規模が縮小するなか、ヒュンダイ&キアの韓国連合は前年比を上回る販売台数を記録した。一方、欧州において、アメリカ勢は今一歩、ブレイクのきっかけがつかめない。パリモーターショーにおける両者の展示はどのようなものだったのか。

「ヒュンダイix35フューエルセル」
「ヒュンダイix35フューエルセル」
「ヒュンダイi20 WRC」
「ヒュンダイi20 WRC」
「ヒュンダイi30 3ドア」
「ヒュンダイi30 3ドア」

■ヒュンダイが年内にFCVのリース販売を開始

今回、ヒュンダイのひな壇を飾ったのはCセグメントハッチバック「i30」に追加された3ドアバージョンだったが、それ以外に二つの大きな話題を持ち込んでいた。

一つ目は燃料電池車(FCV)の量産である。2012年12月から韓国のウルサン工場で生産を立ち上げ、欧州でリース販売を開始。2015年までに最大で1000台の販売を予定する。すでにデンマークとスウェーデンの都市とリース契約を結んでいるという。ベースモデルはコンパクトSUVの「ix35」で、700バールの圧縮水素タンクを二つ備えることで航続距離は588kmに達するという。

二つ目は世界ラリー選手権(WRC)への復帰だ。ヒュンダイは1998年にF2クラス(当時)でWRCへの参戦を開始。2000年にトップカテゴリーへ移行するものの、2003年シーズンの途中で撤退し、その後WRCからは遠ざかっていた。それから10年後の2013年、再びラリーフィールドに降り立つ予定だ。マシンはBセグメントモデルの「i20」がベース。なお、ドライバーのラインナップや初年度からフル参戦するのかどうかといった詳細は発表されていない。

WRCといえば、フォルクスワーゲンも2013年から「ポロ」で参戦する予定だし、トヨタの参加もウワサされている。そんななかでのヒュンダイの参戦表明。近年、低迷が続いていたWRCだが、2013年に大きな転換期を迎えるのは間違いなさそうだ。

一方、ヒュンダイ傘下のキアは、「i30」の兄弟車である「シード」の3ドア仕様「プロシード」と、コンパクトミニバン「カレンス」をワールドプレミア。

カレンスは「フォルクスワーゲン・ゴルフトゥーラン」や「ルノー・グランセニック」の対抗馬。ボディーサイズは全長がほぼ「トヨタ・ウィッシュ」と同等だが、全幅は1805mmとちょっと幅広い。2列5人、もしくは3列7人乗車が選べる。ミニバンらしからぬカタマリ感のあるエクステリアが特徴的だ。

「キア・プロシード」
「キア・プロシード」
「キア・カレンス」
「キア・カレンス」
「シボレー・トラックス」
「シボレー・トラックス」

■GMは小型SUV「トラックス」を公開

フォードを除く北米勢でワールドプレミアを発表したのゼネラルモーターズ(GM)のシボレーのみ。BセグメントサイズのコンパクトSUV「トラックス」をお披露目した。GMが2012年のデトロイトショーで発表した「ビュイック・アンコール」、2012年のジュネーブショーの「オペル・モッカ」の兄弟車だ。ただし、「アンコール」と「モッカ」がフロントグリルの違い程度しかないのに対して、「トラックス」はフロントドア以外はほぼ別物に仕立てられている。

GMは過去に、中身は一緒でデザインだけを変えたモデルをブランドをまたいで水平展開し、最終的には飽きられてブランドの衰退を招いた。のど元すぎれば何とかというけれど、同じ轍(てつ)を踏まないといいが……。発売は2013年初旬を予定している。

(文と写真=新井一樹)

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