日産のレーシングカーが激走! 〜「NISMO FESTIVAL at FUJI SPEEDWAY 2009」開催

2009.12.07 自動車ニュース
R32以降のGT-Rによる「GT-Rスペシャルバトル」でトップ争いをする、今季のGT500を戦ったR35GT-R。
日産のレーシングカーが激走! 〜「NISMO FEATIVAL at FUJI SPEEDWAY 2009」開催

日産のレーシングカーが激走! 〜「NISMO FESTIVAL at FUJI SPEEDWAY 2009」開催

2009年12月6日、静岡県小山町の富士スピードウェイで毎年恒例の「NISMO FESTIVAL at FUJI SPEEDWAY 2009」が開かれた。

グランドスタンド裏で行われていたプログラムのひとつである「エンジン分解・組み立てデモンストレーション」。RB26DETT(R32〜34のGT-R用)を扱う、NISMO大森ファクトリーのベテランメカニックの鮮やかな手つきに、集まったギャラリーは真剣な眼差しを向けていた。
グランドスタンド裏で行われていたプログラムのひとつである「エンジン分解・組み立てデモンストレーション」。RB26DETT(R32〜34のGT-R用)を扱う、NISMO大森ファクトリーのベテランメカニックの鮮やかな手つきに、集まったギャラリーは真剣な眼差しを向けていた。
メインストレートに並んだ43台の、色とりどりのMARCH Cup用マーチ。まるでミニカーのように愛らしい。
メインストレートに並んだ43台の、色とりどりのMARCH Cup用マーチ。まるでミニカーのように愛らしい。

■メモリアルなレースも

前日の雨から一転、雪をいただいた富士山が青空と見事なコントラストを見せる快晴に恵まれた富士スピードウェイ。風もほとんどなく、ダウンジャケットを羽織っているとうっすらと汗ばむほどの絶好のイベント日和のなか、今回で13回目を迎えた日産ファンの祭典「NISMO FESTIVAL at FUJI SPEEDWAY 2009」が幕を開けた。
今年のテーマは「CHALLENGE R」。常に新たな次元へ、そしてさらなる高みへとチャレンジしていくNISMOのレーシングスピリットを表現したものだという。

すっかりおなじみとなった、レーシングカーが疾走する本コースをバスで回る「サーキットサファリ」、プロがドライブするレーシングカーの助手席を体験する「同乗走行」、同じくプロが運転する市販車に同乗する「サーキットタクシー」というファン参加プログラムに続いて本コースで行われたのは、「MARCH Cup エキシビジョンレースFINAL」。

現役プロにマイケル・タバレス日産自動車副社長を交えたドライバー陣が、入門用のワンメイクレースである「マーチカップ」のマシンで戦うエキシビジョンレースは、これまた恒例のプログラムだが、今回はちょっと事情が違う。1984年、初代「マーチ」を使ったワンメイクレースとして始まって以来、幾多のドライバーを育て、モータースポーツの底辺拡大に貢献してきたマーチカップが、諸般の事情で残念ながら今季で終了となるのだ。
そのメモリアルとして、プロドライバーとタバレス副社長に加えて、今季レースに参戦した選手が参加。NISMO FESTIVAL史上最多となる43台のK12マーチがマーチカップ25年の歴史を締めくくるバトルを展開した。

2010年から世界選手権となる予定のFIA GT選手権のGT1クラスに参戦するGT-R。ボディ各部に開けられたダクトやスリットが、ただならぬムードを醸し出している。
2010年から世界選手権となる予定のFIA GT選手権のGT1クラスに参戦するGT-R。ボディ各部に開けられたダクトやスリットが、ただならぬムードを醸し出している。
おなじみのプログラムである「ピットワークシミュレーション」。ファン代表によるタイヤ交換作業のタイム競争にトレルイエ選手も参加、見事9秒台を叩き出した。
おなじみのプログラムである「ピットワークシミュレーション」。ファン代表によるタイヤ交換作業のタイム競争にトレルイエ選手も参加、見事9秒台を叩き出した。

■ここでしか見られない!

今回のスペシャルプログラムは「GT-Rワールドチャレンジ」だ。来季からの本格参戦に備え、今季のFIA GT選手権に4戦のみ開発目的のテスト参戦を行ったGT-Rをミハエル・クルムが、そして世界初公開となる2010年用のFIA-GT1仕様をニスモのエースコンビである本山哲とブノワ・トレルイエが駆った。

続く「オールスタードリームバトル」も、今回が初となるスペシャル企画。ペアを組んだ2人のドライバーが交代でレーシングマシンを操るバトルだが、ポイントはペアの組み合わせ。ニスモのサイトに寄せられたファン投票によってペアが決まるという仕組みで、堂々トップを獲得した星野一義/一樹の父子ペア以下、柳田春人/真孝の同じく父子、近藤真彦/荒聖治のチーム監督とドライバーなど、計9組のペアが出走。接触ギリギリのバトルあり、“燃える男”こと星野一義が駆ったR34GT-Rが、文字通り煙を吐いてストップしてしまうシーンありで、大いにファンを沸かせた。

メインイベントは「GT-Rスペシャルバトル」。本山哲/ブノワ・トレルイエ組の「MOTUL AUTECH GT-R」をはじめ今季のSUPER GT、GT500クラスを戦った4台のGT-RにR32、R33、R34を加えた計13台の歴代GT-Rによる模擬レースである。模擬とはいえ、そこかしこで激しいバトルが見られたが、とくに目立っていたのはユニシアジェックスカラーとカルソニックカラーのR32を駆る長谷見昌弘と星野一義。現役時代を彷彿させるドッグファイトは、演出を通り越してマジだったのかも……?

サーキットにおけるプログラムはいずれも盛り上がったが、R32GT-R以前のツーリングカーやグループCカーなど純レーシングマシンの走行はなく、またオーナー参加による旧車のパレードランも省かれた。時節柄コスト削減のためだろうが、少々残念だった。

R33およびR34GT-RとZ33で争われた「オールスタードリームバトル」。
R33およびR34GT-RとZ33で争われた「オールスタードリームバトル」。
こちらは「GT-Rスペシャルバトル」のひとこま。西に傾いた陽を浴びながら、内側後輪をリフトさせてネッツコーナーを抜けていくユニシアジェックスの長谷見昌弘とカルソニックの星野一義、2台のR32GT-R。
こちらは「GT-Rスペシャルバトル」のひとこま。西に傾いた陽を浴びながら、内側後輪をリフトさせてネッツコーナーを抜けていくユニシアジェックスの長谷見昌弘とカルソニックの星野一義、2台のR32GT-R。
「ガレージセール」でお宝探しをする人たち。ただし開店から30分ほど経過したこの時点で、目ぼしい商品の多くはすでに「売約済み」となってしまっていた。
「ガレージセール」でお宝探しをする人たち。ただし開店から30分ほど経過したこの時点で、目ぼしい商品の多くはすでに「売約済み」となってしまっていた。

■ファンの活気あふれるイベント

それでも会場内の熱気は、例年と変わらなかった。メインコースのみならず、パドックやグランドスタンド裏に設けられたステージエリアでも多くのイベントが用意されていたが、なかでも驚いたのが物販コーナーのにぎわいぶりだ。

「ガレージセール」コーナーでは、並べられた型落ちマシン用パーツのほとんどに「売約済み」のシールが貼られていた。カーボンファイバー製のカウルやフェンダーなどの大物は、3万から5万円もするにもかかわらず、である。
また、オリジナルグッズを揃えた「NISSAN/NISMOコレクション」コーナーには順番待ちの列ができており、入場を許された客は、まるでバーゲンセールのように手渡された大きめの透明ビニール袋にグッズを詰め込んでいく。
その光景は、会場に集まったファンからNISSAN/NISMOへの「お布施」のように映った。世間には不景気風が吹き荒れているというのに、ファンとはなんとありがたい存在だろうか。

出場全ドライバーがグランドスタンド前に揃ったフィナーレでは、そうしたファンの熱い応援に感謝するとともに、今回のテーマである「CHALLENGE R」のとおり、来季のGT500のタイトル奪還とさらなるステージへの飛躍を誓って閉会となった。

(文と写真=田沼 哲)

フィナーレでフェンス際まで近寄り、熱いファンの声援に手を振って応える参加選手たち。
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