【スペック】全長×全幅×全高=5230×1870×1485mm/ホイールベース=3165mm/車重=2070kg/駆動方式=FR/3.5リッターV6DOHC24バルブ(279ps/6000rpm、35.7kgm/3000-5500rpm)+交流同期電動機(20ps、16.3kgm)/価格=1405.0万円(テスト車=1489.6万円/ラグジュアリーシートパッケージ=50.0万円/ナイトビューアシストプラス=25.0万円/有償メタリックペイント=9.6万円)

メルセデス・ベンツSクラス ハイブリッドロング(FR/7AT)【試乗記】

薄味ハイブリッド 2009.11.30 試乗記 メルセデス・ベンツSクラス ハイブリッドロング(FR/7AT)
……1489.6万円

話題のハイブリッド、かつ「輸入車初の……」を謳うにもかかわらず、やや目立たない存在の「Sクラスハイブリッド」。その出来映えを島下泰久がリポートする。

4リッター車並みのパフォーマンス

輸入車としては初のハイブリッド車となる「メルセデス・ベンツSクラス ハイブリッドロング」は、本国では「S400ハイブリッドロング」を名乗る。V型6気筒エンジンの排気量は3.5リッター。これと7G-TRONICと呼ばれる7段ATの間に電気モーターを挟み込み、それを量産ハイブリッド車としては初のリチウムイオンバッテリーで駆動するというのが、そのあらましである。その名からはエンジンとモーターの出力を合わせたパフォーマンスは4リッター車並みだというアピールが読み取れる。

良くも悪くも違和感が小さい。それが走りの何よりの印象だ。最高出力20ps、最大トルク16.3kgmのモーター、0.9kWhのバッテリー容量ではモーター走行はできないこともあり、スタートボタンを押すと普通にエンジンが掛かり、発進もまたエンジンの力で行なわれる。モーターの役割は加速のアシスト。エナジーフローディスプレイの表示を見れば、その様子をよく把握できる。

走行感覚はきわめて滑らか。しかも同じV型6気筒3.5リッターエンジンを積むショートボディの「S350」よりも150kg以上重い車体を、S350より軽やかに加速させる。まるでブーストが掛かったかのような力強さである。特にハイブリッドとの組み合わせのために燃費を重視して、膨張比を高めたアトキンソンサイクルを採用したことは、動力性能の面では不利に働くが、充実したモーターのトルクがそれを補って余りある活躍を見せているわけだ。

実はパワーステアリング、そしてエアコンのコンプレッサーも電動とされている。これはアイドリングストップ時にも変わらず動作させるためだが、こちらも違和感は無い。元々Sクラスのステアリングは今ひとつ手応え、座り感に乏しいところがあるが、それを差し引いても十分、不満の無い仕上がりと言えるだろう。

この記事の大きな画像を見るためには、画像ギャラリーをご覧ください。

Sクラス セダンの他の画像を見るためには、写真一覧をご覧ください。

関連記事
  • BMW 540i Mスポーツ(FR/8AT)【試乗記】 2017.4.4 試乗記 長年の歴史を誇るBMWの基幹モデル「5シリーズ」がフルモデルチェンジ。新開発のプラットフォームが用いられた7代目の実力はどれほどのものか、上級グレード「540i」の試乗を通し、ライバル車との比較を交えながら確かめた。
  • メルセデス・ベンツEクラス クーペ【海外試乗記】 2017.3.30 試乗記 セダン、ステーションワゴンに続き、「メルセデス・ベンツEクラス クーペ」がいよいよ最新世代へとフルモデルチェンジ。W114以来の伝統を誇る、スリーポインテッドスターのミディアムクーペの実力を、スペインはカタロニアで試した。
  • メルセデス・ベンツE400 4MATICエクスクルーシブ(4WD/9AT)【試乗記】 2016.12.2 試乗記 3.5リッターV6ターボエンジンに4WDシステムを組み合わせる、新型「メルセデス・ベンツEクラス」の上級モデルに試乗。先行して発売された2リッター直4ターボ車とは異なる、その走りの質を報告する。
  • レクサスLS500“Fスポーツ” 2017.4.12 画像・写真 レクサスのフラッグシップセダン「LS」。その次期型である「LS500」のスポーティーバージョン「LS500“Fスポーツ”」が公開された。ディテールを写真で紹介する。
  • フェラーリGTC4ルッソT(FR/7AT)【海外試乗記】 2017.4.18 試乗記 V12からV8ターボへ、4WDからFRへと改められた「フェラーリGTC4ルッソT」は、見た目からすればGTC4ルッソ・シリーズの追加グレードだ。しかし乗ればその差は歴然。V12モデルとは似て非なるグランツーリスモに仕上がっていた。
ホームへ戻る