「三菱アウトランダー」がモデルチェンジ

2012.10.25 自動車ニュース
「三菱アウトランダー24G Navi Package」
「三菱アウトランダー」がモデルチェンジ

「三菱アウトランダー」がモデルチェンジ

三菱自動車は2012年10月25日、ミドルサイズSUVの「アウトランダー」をモデルチェンジし、同日発売した。


「三菱アウトランダー」がモデルチェンジの画像
2.4リッター直4SOHC16バルブユニットは169psと22.4kgmを発生する。
2.4リッター直4SOHC16バルブユニットは169psと22.4kgmを発生する。

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■2013年にPHEV仕様を追加

モデルチェンジして2代目となった「アウトランダー」は、大きく分けて2リッター直4(150ps、19.4kgm)と2.4リッター直4(169ps、22.4kgm)の2種類。いずれもトランスミッションはCVTだが、駆動方式は前者がFF、後者は4WDとなる。価格は242万7000円〜310万円。全車エコカー減税(50%減税)対象だ。

追って2013年には、「プラグインハイブリッドEVシステム」を搭載した「アウトランダーPHEV」がラインナップに加わる。リチウムイオンバッテリーを搭載し、EV(電気自動車)としての目標走行距離は55km以上。120km/hまでEV走行が可能で、エンジンとモーターを併用したパラレル走行、エンジン走行しながらの充電もできる。三菱としては、i-MiEVで培ったイメージを生かし、「EVが勝ったハイブリッド車」として、ユーザーに訴求したいところだ。

さて、新型アウトランダーは、先にリリースされたコンパクトハッチ「ミラージュ」同様、三菱のグローバル戦略車。すでにロシア、欧州では発売を済ませており、日本に続いて、中国、オセアニア、北米への投入がスケジュールに組まれる。

Leading the New Stage――「SUVを新たな次元へと導く」と意訳されるテーマを掲げた新型アウトランダー。進化した安全装備、向上した燃費、内外装の質感向上などで、初代をしのぐ人気獲得を目指す。

■最大で110kgの軽量化

新型アウトランダーは、先代と同じ2670mmのホイールベースに、全長4655×全幅1800×全高1680mmのボディーを載せる。旧型とほぼ同寸だ。それでいて、ボディー骨格に高張力鋼板を多用(先代型の約45%から約51%に拡大)、シートパネルを薄くできる曲面デザインを採用することで、先代と比較して100〜110kgの軽量化を果たした。2リッターモデルの車重は1440kg、2.4リッターのそれは1520〜1530kgである。


「三菱アウトランダー」がモデルチェンジの画像

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3列目シートは幅が120mm広がり、4段階のリクライニング機構が備わった。
3列目シートは幅が120mm広がり、4段階のリクライニング機構が備わった。

エクステリアは、空力性能に配慮されたもの。丸みを帯びたパンパーの角、なだらかに落ちるルーフライン、左右に絞られたキャビン後半部。Cd値は約7%向上し、0.33を実現した。

フロントに横置きされる4気筒は、2.4リッター、2リッターとも、吸気側バルブの開閉タイミング、リフト量を可変制御する新MIVEC機構を搭載したシングルカムユニット。アウトプットは先代とほとんど変わらず、2.4リッターが、最高出力169ps/6000rpm、最大トルク22.4kgm/4200rpm。2リッターは150ps/6000rpm、19.4kgm/4200rpmを発生する。

新たにアイドリングストップ機能「AS&G(オートストップ・アンド・ゴー)」が採用されて、カタログ燃費は、2.4リッターが14.4km/リッター、2リッターが15.2km/リッターである。スイッチひとつでエンジン、エアコンの制御を燃費指向にシフトする「ECOモードスイッチ」も、三菱としては新しい試み。エンジン、エアコンに加え、4WDモデルでは、駆動方式が自動的に「4WD ECO」に切り替わる。4WD ECOは従来の「FFモード」に替わるもので、「4WD LOCK」「4WD AUTO」と並んで設定される。「FFで走る機会の多い4WD AUTO」といえる。電子制御多板クラッチを用いた四駆システムは従来通りだ。

■安全技術「e-Assist」を初採用

安全装備の充実も新型アウトランダーの特徴で、7つのエアバッグ(前席左右、サイド&カーテンエアバッグ、運転席ニーバッグ)を全車で装備。アクティブセーフティーとしては、エンジンの出力コントロールと4輪のブレーキを個別に制御して、乱れた挙動を落ち着かせる「ASC」をすべてのグレードで搭載する。

フロントグリル内の、向かって右側に電波レーダーユニットを装備する。
フロントグリル内の、向かって右側に電波レーダーユニットを装備する。
「衝突被害軽減ブレーキシステム(FCM)」は、衝突直前に警報や自動ブレーキで衝突を回避、または被害を軽減する。
「衝突被害軽減ブレーキシステム(FCM)」は、衝突直前に警報や自動ブレーキで衝突を回避、または被害を軽減する。
先行車との相対速度が約30km/h以下の場合に働き、衝突の危険を感じると警報音、軽微な自動ブレーキ、フルブレーキの順で作動する。
先行車との相対速度が約30km/h以下の場合に働き、衝突の危険を感じると警報音、軽微な自動ブレーキ、フルブレーキの順で作動する。

ニューモデルの目玉技術として、「e-Assist(イーアシスト)」が導入された。2.4リッターモデルの「24G Safety Package」(278万7000円)「24G Navi Package」(310万円)に搭載されるもので、先行車に追従する「レーダークルーズコントロールシステム」、衝突直前に自動でブレーキをかける「衝突被害軽減ブレーキシステム」、そして「車線逸脱警報システム」の3つで構成される。

「レーダークルーズコントロールシステム」「衝突被害軽減ブレーキシステム」の“目”となるのは、グリル内に装備された電波レーダー。77GHzのミリ波レーダーを用いた、比較的シンプルなシステムだ。クルーズコントロールを稼働させると、速度を加減して前走車との距離を保ち、場合によっては停車する。

衝突被害軽減ブレーキシステムは、先行車との相対速度が約30km/h以下の場合に働く。衝突の危険を感じると、(1)警報音、(2)軽微な自動ブレーキ、(3)フルブレーキの順で作動し、衝突を回避、または被害軽減を図る。国内販売に先立ち、クローズドスペースで体験させてもらったところ、「まさに衝突!」というその瞬間に、ちょっと驚く強さでブレーキがかけられ、障害物の直前で停車した。渋滞時のノロノロ走行時などで、ちょっとよそ見してウッカリ追突……といった事態を回避するのに有効だろう。

車線逸脱警報システムは、フロントウィンドウのリアビューミラー付近に設置されたカメラが、道路の白線を認識。高速走行時(約65km/h以上)に車線を逸脱しそうになると、警報音を発する。ステアリング操作への介入はない。車線逸脱が意図的か否かの判断をどうするか? そこに、メーカーのさじ加減が問われるのだが、テストコースで試したかぎり、新型アウトランダーのそれは、比較的、警報音が鳴りやすいように感じた。今後、市場からのフィードバックで、さらにブラッシュアップされるかもしれない。

手頃な価格と大きさで、スリーダイヤモンドのスマッシュヒットとなったアウトランダー。手堅くまとめられた新型は、再び成功を手にすることができるだろうか?

(文=青木禎之/写真=荒川正幸)

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「レーダークルーズコントロールシステム(ACC)」をテストしているところ。速度を加減して前走車との距離を保つ。場合によっては停車する。
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「車線逸脱警報システム(LDW)」は、高速走行時(約65km/h以上)に車線を逸脱しそうになると警報音を発する。
「車線逸脱警報システム(LDW)」は、高速走行時(約65km/h以上)に車線を逸脱しそうになると警報音を発する。

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