【スペック】全長×全幅×全高=4397×1892×1340mm/ホイールベース=2646mm/車重=1575kg/駆動方式=FR/4.7リッターV8DOHC32バルブ(450ps/7000rpm、47.9kgm/4750rpm)/価格=2259万円(テスト車=2429万5000円)

アルファ・ロメオ8Cコンペティツィオーネ(FR/6AT)【試乗記】

デジタル・リマスター版スポーツカー 2009.09.25 試乗記 アルファ・ロメオ8Cコンペティツィオーネ(FR/6AT)
……2429万5000円

ラップタイムよりも感動を。アルファ製スーパーカーは、感性にダイレクトに訴えかけるという素晴らしい性能を備えていた。

ロマンチックなエンジン音

世界限定500台、運転する機会はこれが最初で最後になるかもしれないアルファ・ロメオの高性能スポーツカーを、まずは外からじっくり眺める。ボンネットが長くてボディ後半部が短い、いわゆるロングノーズ、ショートデッキのスタイルはクラシカルで、1960〜70年代のスポーツカーを彷彿とさせる。けれどもそのボディ素材はハイテクで、マセラティで用いられるスチール製の基本骨格に、カーボン製モノコックとカーボンパネルを組み合わせている。つまり、ボディの目に見える部分はほとんどがカーボンということになる。

シートに腰掛けた時に目の前に広がる光景も、古典的なスポーツカーの文法にのっとったもの。センターコンソールにシフトレバーのかわりにスイッチ類が配置されている以外は、インパネの右に回転計、左に速度計を配したオーソドックスなレイアウトだ。ただし、インテリアもエクステリアと同様、素材はハイテク。センターコンソールやメーターナセル、さらにシートのシェル部分などがカーボン、センターコンソールを取り囲む枠などが無垢のアルミとなっている。乱暴に言えば、インテリアの黒っぽいところがカーボン、銀色に光っているところがアルミということになる。

センターコンソールの一番目立つ部分にある、「ENGINE START」と赤字で記された銀色のボタンを押すと、フェラーリ直系の4.7リッターV8が「フォン!」と吼えた。濁りのない、すっごいイイ音! この腹に響いて魂を揺り動かす感覚は、何かに似ている。思い出すのは、F1のエンジン始動シーン。あまりにシビれたので、一度エンジンを切って、もう一度「フォン!」を味わう。何十年か後、『カーグラフィックTV』のオープニングのエンジン始動シーンは、現在の「ブガッティT35」からこの「アルファ8C」になっているかも(?)。走り始めても、とにかくエンジンの音にうっとりしたりコーフンしたり。V8エンジンは、低回転域では木管楽器の温かみのある音を聞かせる。一方で、高回転域ではジミヘンのギターのように暴力的でありながらも美しい音を鳴らす。


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センターコンソールと灰皿の間のプレートには、イタリア国旗のカラーリングがあしらわれる。さらに、オーナーの国籍を示す国旗と名前も、ここに刻まれる。
センターコンソールと灰皿の間のプレートには、イタリア国旗のカラーリングがあしらわれる。さらに、オーナーの国籍を示す国旗と名前も、ここに刻まれる。
エンジンルーム後方におさまる、8Cの心臓。その天辺には、おなじみアルファ・ロメオのエンブレムが輝く。
エンジンルーム後方におさまる、8Cの心臓。その天辺には、おなじみアルファ・ロメオのエンブレムが輝く。

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