ソニーからフルナビいらず(?)の機能満載PND登場

2009.09.18 自動車ニュース

ソニーからフルナビいらず(?)の機能満載PND登場

ソニーからフルナビいらず(?)の機能満載PND登場

ソニーは2009年9月18日、同社のPND「nav-u」(ナブユー)に、新開発の自社位置測位システムを搭載したニューモデル「NV-U75V」シリーズを追加。10月31日に発売する。


ソニーからフルナビいらず(?)の機能満載PND登場の画像
どんなダッシュボード素材にも付きやすいのはソニーPNDの長所。U75のそれはさらに進化を遂げ、同じ吸着力を持ちながら小型化に成功した。
どんなダッシュボード素材にも付きやすいのはソニーPNDの長所。U75のそれはさらに進化を遂げ、同じ吸着力を持ちながら小型化に成功した。

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■中身がまったく違う

好調なPND市場にあってさらに好調な販売を続けているのがソニー。その秘密は確かな性能、使いやすさにあるのは間違いないが、矢継ぎ早の新製品投入は「PNDはソニー」のイメージをユーザーに強く焼き付けた。この1年を振り返ってみるとソニーから発売されたPND新製品は3モデルもあり、他社にはない超ハイペース。とはいっても、それらは使用目的に合わせて細かくサイズ分けしたもので基本部分はほぼ共通といってよい。したがって型番はどれにもNV-U3が付いていた。

しかし今回発表された「nav-u」はU3から遠く離れたU75の型番が付く。これはいったい何を意味するか。そう、内容をすっかりブラッシュアップしたnav-uなのだ。U75がU3の後継モデルとすれば今回のモデルはまさに中核クラス。今後はU75にもU3と同じようなバリエーションが展開、新製品投入はいっそう激しさを増すかもしれない。

まずU75の概要をひととおりいっておく。モニターサイズは4.8型。筐体色も、U3でカラバリに熱心だったわりには、スッキリと黒1色のみとシンプル。ただしワンセグあるなしの2モデルがあり、どちらもオープン価格ながら市場推定価格は、ワンセグありのNV-U75Vが6万5000円前後、同なしのU75が5万5000円前後と予想している。発売は10月31日の予定。

■格好はいい、画面もキレイ。しかし……

見た目から。いかにもソニーらしいシンプル&スマートなデザインが目を引く。画面部分は筐体と完全にツライチだ。筐体はヘアライン仕上げのマットブラックで設計陣のヤル気を感じさせる。
パネルに触れてみる。これまでにない感度のよさ。一瞬のうちに反応するのは気持ちがいい。これはタッチパネルの方式を通常の感圧式から静電容量式に変えたことが大きい。感圧式だとパネル表面圧力を検出する抵抗膜を置かなければならないが、これがないため画面の鮮明度も格段に上がって見える。しかし欠点もある。必ず指の腹でタッチしないといけない。となると表面に脂が付く。これを嫌って感圧式で爪タッチしていた人も、ベタベタ画面を覚悟しなくてはいけない。またいくら腹でタッチしろといっても、爪を長く伸ばしている女性にはやりにくいことこの上ないだろう。


ソニーからフルナビいらず(?)の機能満載PND登場の画像

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「最寄検索」では、逆方向へのナビゲーションをしない「進行方向」の検索もできる。
「最寄検索」では、逆方向へのナビゲーションをしない「進行方向」の検索もできる。

■「GT」にとくに意味はないらしいが

これは新製品紹介であった。私語は慎む。これからは客観的見方に徹す。
nav-uがライバルに対して勝っていたのは、PNDの弱点とされたGPS非受信時でも優秀な位置精度。
位置精度といってもPNDの場合、絶対的な位置精度が求められているわけではなく「走ったであろう距離」を正確に予測できればいい。そこまで求めるのであればクルマから車速信号を取るフルナビを使えばいいからだ。ただ「割り切り」のPNDでもトンネルに入ったら自車マークが止まってしまうのは困る。次のGPS捕捉までドンピシャでなくてもそれに近いところまで自車マークが動いていてほしいわけだ。そこで他に先駆けて加速度センサーでだいたいのクルマの移動量を検出して自車マークを止めなかったのがソニーの「ポジションプラスG」だ。そのてのデバイスをまったく持たないライバルに対しては明らかに有用性の高いものだったが、それでも納得のいかないソニー設計陣は、今回のU75にさらに一段上を行く「ポジションプラスGT」を搭載した。名称は似ているが、これまでとはまったく異なる考え方で、走行した距離を割り出すというもの。すなわち、道路の縦方向のうねりをGセンサーが検出。それにある一定の数値をかけあわせることで、驚くほど正確に、近い距離を割り出せるのだという。これがメーカーのいうようにどんなに優れているものかは、実際走行してみてから評価することにしよう。

■何でもあるんですね

他の装備も充実している。たとえば渋滞情報。長いことソニーは唯一の渋滞情報が見られるPNDとして評判を得てきた。U75では渋滞情報はさらに強化されて、VICSビーコンに加えてFM-VICSも取れるようになった。ただしどちらもオプションでの対応なので、これまでのようにビーコンだけ、FM多重だけ、あるいは両方を組み合わせることもできる。推定価格は1万3000円から3万円まで。U75Vはワンセグを内蔵のロッドアンテナで見られるが、FM-VICSを選べばフィルムアンテナも付いてくるので、より感度のいい映像が楽しめるだろう。

Bluetoothにも対応している。対応している携帯電話ならU75でハンズフリー通話もできるほか、対応オーディオ(カロッツェリアDEH-P810など)を介してnav-uの音声をカースピーカーから出力することもできる。もっと便利なのがEZカーナビリンクに対応していることで、同機能に対応したau携帯電話で検索すれば、その結果をU75に送信、そのまま目的地に設定することが可能。PNDの弱点、検索データの少なさをカバーできる。U75は8GBのメモリー容量を持つので、電話番号検索などフルナビに劣らないほど豊富にあるが、そこは蓄積情報の悲しさ。フレッシュな情報は携帯サイトには敵わない。

「徒歩モード」では、電子コンパス機能が活躍する。
「徒歩モード」では、電子コンパス機能が活躍する。

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■クルマに乗っていなくても

クルマから降ろしたあとの徒歩モードも進化した。今回から「徒歩ナビ」と謳い始めたように、徒歩用のデータを収録。公園、地下道、歩道橋、商店街などの徒歩専用道を使ったルート案内ができ、その探索条件には「屋根を優先」とか、動く歩道やエスカレーターなどを使った「楽な道」もある。さらに電子コンパスといって、自分の向いている方向に地図画面が向きを変える機能も付いた。

ナビ機能ではないが、同じソニー製のブルーレイレコーダー(09年秋発売のBDZ-EX200/RX100/RX50に限る)に録画したものをU75に移動させて外出先で見る「おでかけ転送」も可能。この機能はこれまでブルーレイ→PSPなどに限られていたため、ゲームをやらない人には歓迎できる機能だ。

(文=尾沢英彦(『カーナビ&PNDの達人』編集長))

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