不参加組は大丈夫? 日本メーカーが存在感示す【フランクフルトショー09】

2009.09.17 自動車ニュース

不参加でもいいのか? 日本メーカーは陰陽が分かれる【フランクフルトショー09】

【フランクフルトショー09】不参加組は大丈夫? 日本メーカーが存在感示す

日産、ホンダ、三菱などが参加を見送った日本勢。ヨーロッパ勢も軒並み東京には来ないわけだが、欧州の市場規模を考えれば、その影響はより大きいはず。経費削減だけを考えていたら永遠に商売はできないはずなのだが……。しかしフランクフルトに現れた日本メーカーは、軒並みその存在感を、しかと示していたように思う。

「レクサスLF-Ch」
「レクサスLF-Ch」
「トヨタ・プリウス プラグインハイブリッドコンセプト」
「トヨタ・プリウス プラグインハイブリッドコンセプト」

■独走態勢の“トヨタ・ハイブリッド”

未だヨーロッパ勢が追従できていないハイブリッドを前面に打ち出していたのがトヨタ。「プリウス プラグインハイブリッドコンセプト」や「オーリスHSD フルハイブリッドコンセプト」などの出展によって、進化と普及の両面でトヨタ・ハイブリッドの存在感を示していた。
さらにもう1台、展示に力が入っていたのが「iQ」。今の時代にぴったりのスモールカーコンセプトは、日本よりも海外でしかと受け入れられつつあるようだ。

レクサスもやはり推しはハイブリッド。同ブランド初のコンパクトカーとなる「LF-Ch」や、ヨーロッパでの販売の大半がハイブリッドモデルだという「RX」も中央近くの良い場所に。また、フェイスリフト版がお披露目された「LS」「GS」ともに、ハイブリッドモデルはその個性を際立たせるよう進化していた。

■マツダのディーゼルは一歩先へ

マツダのスターは「MX-5 スーパーライトバージョン」。50〜60年代のブリティッシュライトウェイトがモチーフというこのモデルは、フロントスクリーンレスとするなど軽量化を徹底。走る楽しさとエコの両立をもっとも根源的な、しかし間違いなく正当な方法で示してみせた。さすがにこれはコンセプトカーにすぎないが、しかし次期型ロードスターにも、この精神は生かされると言われている。すなわち、より小さく、より軽くという方向である。

マイナーチェンジされた「CX-7」に積まれたクリーンディーゼルにも注目したい。乗用車で、排ガス中のNOx低減のために尿素SCR触媒を採用しているのは、ヨーロッパではまだアウディとマツダだけ。よりハイレベルなものになるであろう、次期欧州排ガス規制「ユーロ6」に向けて、これは必須となってくるはずと考えれば、一歩先を行っていると言えそうだ。

「マツダMX-5 スーパーライトバージョン」
「マツダMX-5 スーパーライトバージョン」
最新版のボクサーディーゼルを搭載した「スバル・レガシィ」。
最新版のボクサーディーゼルを搭載した「スバル・レガシィ」。

■スズキの動きがカギ?

新型「レガシィ」「アウトバック」を大々的にフィーチャーしたスバルは、ヨーロッパ向けとして好評のボクサーディーゼルの最新版を用意。クローズドDPF(ECUにより制御される)が備わり、6段MTを得てユーロ5に対応した。大きくなったボディとのマッチングは是非試してみたいところだが……。

スズキのブースには残念ながら「キザシ」の展示は無し。「スイフト」と「スプラッシュ」、それから日本未導入の「アルト」(日本の軽自動車とは別物)が中心となっていた。GMとの提携時にはオペルと組み、さらに「SX4」でフィアットと組んでいるスズキだが、最近になってもメルセデス、フォルクスワーゲンとの関係が根強い噂として囁かれている。小型車に追い風が吹いている今、ヨーロッパの自動車メーカー勢力図のカギを握っているのは、案外このスズキなのかもしれない。そんなふうに考えながら見ると、見慣れた筈のクルマも興味深く見えたりして。

■不参加組は、東京ショーに期待

それにしても……ルノーのブースはこれでもかというほどのEV攻勢。日産のエンジニアリングなのにと思うと複雑な気分になる。「三菱i-MiEV」も今年のフランクフルトならアピール度は高かったはず。しかし見られたのはプジョーへのOEMモデル「iOn」だけだ。そしてホンダ。F1もやめてモーターショーも欠席して、一体どうやって存在感を出していくつもりなのだろう? そう思ったら、今回はF1もやめたところで参加は難しかったが、次回は必ず戻ってくるという力強い言葉を関係者から耳にした。

いずれのメーカーにも再来年には再登場を期待したいところ。いやそれより前に、フランクフルトをスキップした以上は東京で、皆を唸らせるような何かを見せてほしいと思わずにはいられないところだ。

(文と写真=島下泰久)

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