第7戦富士、ホンダNSXが今季初優勝!【SUPER GT 09】

2009.09.14 自動車ニュース
(写真左から)GT500クラス2位のNo.1 MOTUL AUTECH GT-R(本山哲/B・トレルイエ)、優勝したNo.8 ARTA NSX(R・ファーマン/伊沢拓也)、そして3位のNo.36 PETRONAS TOM'S SC430(A・ロッテラー/脇阪寿一)。
第7戦富士、ホンダNSXが今季初優勝!【SUPER GT 09】

【SUPER GT 09】第7戦富士、ホンダNSXが今季初優勝!

2009年9月13日、秋晴れの青空広がる富士スピードウェイで、SUPER GT第7戦の決勝レースが行われた。予選12位スタートだったNo.8 NSXは、首位に立つと後続と絡むこともないまま完勝を遂げた。
前回の鈴鹿ではマシンが発火、表彰台のチャンスを失ったNo.8 ARTA NSX(R・ファーマン/伊沢拓也組)にとって、シーズン初優勝。GT-R勢が活躍を見せる今季、この勝利はチームとしてだけでなく、NSX勢にとっても待望の一勝となった。
一方、GT300クラスは序盤から熾烈な上位争いが繰り広げられ、何度もトップが入れ替わる目まぐるしい展開。その中から、No.81 ダイシン アドバン Ferrari(青木孝行/藤井誠暢組)が粘りの走りで勝利をつかんだ。

GT500クラスのスタートシーン。直後の1コーナーで接触が多発、波乱の幕開けとなった。
第7戦富士、ホンダNSXが今季初優勝!【SUPER GT 09】

■ウェットの予選はNo.32 EPSON NSXがポール

土曜の予選は、朝の公式練習を前に雨が降り、ウェットコンディションの1日となった。午後からの予選は小雨のなかスタート、ワンラップアタックで順位を決めるスーパーラップでは雨はほとんど止んでいたが、路面はウェットのまま。路面温度も上がらない、この不安定な状況が、スピンやコースアウトを呼び込むなど、多くの波乱を生んだ。
そんな難しいコンディションを味方につけたのが、No.32 EPSON NSX。アタックを担当したL・デュバルは、安定感あるクルマで2位に約0.6秒の差をつけ、ポールポジションの座を手にした。2番手にはNo.1 MOTUL AUTECH GT-R(本山哲/B・トレルイエ組)、3番手にはNo.36 PETRONAS TOM'S SC430(脇阪寿一/A・ロッテラー組)と、タイトル争い中の2台が続いた。一方、GT300ではNo.88 triple a ガイヤルド RG-3(松田秀士/坂本祐也組)が初ポール獲得に成功した。

GT500クラスで優勝したNo.8 ARTA NSX(R・ファーマン/伊沢拓也組)
GT500クラスで優勝したNo.8 ARTA NSX(R・ファーマン/伊沢拓也組)
No.1 MOTUL AUTECH GT-R(本山哲/B・トレルイエ組)とNo.36 PETRONAS TOM'S SC430(脇阪 寿一/A・ロッテラー組)は、10周以上にわたって激しい2位争いを続けた。
No.1 MOTUL AUTECH GT-R(本山哲/B・トレルイエ組)とNo.36 PETRONAS TOM'S SC430(脇阪 寿一/A・ロッテラー組)は、10周以上にわたって激しい2位争いを続けた。

■スタートも波乱の連続 No.8 NSXが抜け出す

日曜は天気が一転。秋晴れのサーキットに強い日差しがさしこんだ。66周にわたる決勝は、スタート直後に1コーナーで複数の車両が小競り合いを演じ、多重接触が発生。予選トップのNo.32 NSXもその犠牲となった。その波乱をかいくぐり、No.36 SC430のロッテラーがトップに立つも、後方からNo.8 NSXのファーマンが果敢に追い上げ、1台また1台と着々と料理にかかる。
No.8 NSXは前日のスーパーラップで2番手のタイムをマークしたが、前回のレースでマシンが発火、富士戦を前にエンジンの載せ換えをしていたため、規則により10グリッド降格の12位スタートを強いられていた。まるでその無念を晴らすかのように、決勝ではファーマンが速さと強さを見せ、ついにはNo.36 SCも抑えてトップに立った。

その後、ピットワークを挟んで順位が入れ替わる場面も見られたが、No.8 NSXの伊沢はNo.36 SCの脇阪をダンロップコーナーで再逆転。トップに立った伊沢はその後も攻めの手を緩めることなく周回を重ね、2位以下との差を広げた。
いっぽう、2位No.36 SCの脇阪は3番手No.1 GT-Rのトレルイエと長く接近戦を強いられた。トレルイエはセミファイナルラップの最終コーナーで一気に勝負。コーナー出口で2台はそろって大きくはらんだが、踏ん張りを見せたトレルイエが2位を奪取した。レースはNo.8 NSXが待ちに待った今季初優勝を達成。タイトル争いでも暫定トップのNo.1 GT-Rに次ぐポジションへと浮上した。

GT300クラスで最後まで優勝争いを繰り広げたNo.81 ダイシン アドバン Ferrari(青木孝行/藤井誠暢組)とNo.11 JIMGAINER ADVAN F430(田中哲也/平中克幸組)。
GT300クラスで最後まで優勝争いを繰り広げたNo.81 ダイシン アドバン Ferrari(青木孝行/藤井誠暢組)とNo.11 JIMGAINER ADVAN F430(田中哲也/平中克幸組)。
GT300クラスを制した、No.81 ダイシン アドバン Ferrari(青木孝行/藤井誠暢組)。
GT300クラスを制した、No.81 ダイシン アドバン Ferrari(青木孝行/藤井誠暢組)。

■GT300は、スーパーカーがバトルを展開

予選でポールポジションを獲得したNo.88 ガイヤルドの坂本は、スタート直後の1コーナーで痛恨のポジションダウン。その後方からは、トップの座を狙うクルマが入れ替わり立ち代り接近戦を繰り広げた。燃費に劣るチームは給油でのロスタイムを少なくするためにタイヤ交換の本数を制限するなど、ピットでも様々な戦略が駆使された。

ルーティンワークを終えてクラストップに立ったのはNo.81 ダイシン アドバン Ferrari。ここ数戦、ピットでの戦略を外し、優勝のチャンスを逃している。今回もつねに表彰台圏内の位置で周回を重ね、ピット作業では磨耗が激しい左の前後タイヤのみ交換、コースへ復帰した。それが奏功してトップに浮上。このまま難なく逃げ切るかに思われた。

だが終盤、No.81 フェラーリの青木に、予選クラス10番手だったNo.11 F430の平中克幸が詰めより、その差が周回ごとに縮まった。迎えたファイナルラップでは、一触即発のサイド・バイ・サイド。追う平中が最終コーナーを前に一度はトップを奪ったが、その後、態勢を崩した隙に青木が最終コーナー立ち上がりのイン側に入って逆転。僅差の攻防を制した。

今シーズン、あと一歩でクラス優勝を逃してきたNo.81 フェラーリ。待ちわびた勝利に表彰台の上で安堵の表情を見せていたのが印象的だった。

No.8 ARTA NSXは今季初優勝。ピットウォールで喜色満面のチームスタッフに迎えられた。
第7戦富士、ホンダNSXが今季初優勝!【SUPER GT 09】

■次戦の舞台は九州オートポリス

セミファイナルラウンドは大分にあるオートポリスが舞台。アップダウンのレイアウトを持ち、テクニカルコースとして知られるサーキットは毎年多くのドラマを生んできた。シリーズチャンピオンを巡る戦いもいっそう僅差となり、ますますヒートアップするSUPER GT。第8戦は10月18日に決勝を迎える。

(文=島村元子/写真=オフィスワキタ KLM Photographics J)

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