「メルセデス・ベンツSクラス」にハイブリッドモデル追加

2009.09.03 自動車ニュース

「メルセデス・ベンツSクラス」にハイブリッドが追加

「メルセデス・ベンツSクラス」にハイブリッドモデル追加

メルセデス・ベンツ日本は2009年9月3日、メルセデス・ベンツのフラッグシップサルーン「Sクラス」をフェイスリフト。同時に、ハイブリッドシステムを搭載した「Sクラスハイブリッド ロング(欧州名:S400ハイブリッド)」も追加し、同日販売を開始した。

標準装備のカーナビには、新たに地デジチューナーが採用された。
標準装備のカーナビには、新たに地デジチューナーが採用された。
「S550 ロング」のリアビュー。
「S550 ロング」のリアビュー。

■最新環境対応技術を導入

本国ドイツでは4月にマイナーチェンジされた「Sクラス」が、日本に上陸した。最新環境対応技術「BlueEFFICIENCY(ブルーエフィシェンシー)」を新たに採用し、さらに、ハイブリッドというニューフェイスを連れて。

外観は、従来モデルより立体的な造形のフロントグリルや、ヘッドライト内のLEDなどが特徴的。リアビューでは、エグゾーストエンド一体型のバンパーと、LEDを52個使ったという新意匠のテールランプが新しい。
さらにアルミホイールのデザインもすべてのグレードで一新された。

内装で目をひくのは、面積を拡大したウッドトリムやクロームパーツ。新デザインのシートを採用するとともに、アンビエントライトは、3色(オレンジ、ブルー、ホワイト)に変更できるようになった。

エンジンラインナップは、3.5リッターV6、5.5リッターV8、5.5リッターV12ツインターボと、AMG用の6.2リッターV8、6リッターV12ツインターボという従来からのユニットに加えて、3.5リッターV6+モーターのハイブリッドモデルが新たに加わった。
足まわり、トランスミッションなどは、基本的に従来モデルを踏襲する。

価格は「Sクラスハイブリッド ロング」が1405.0万円、ガソリンモデルは1050.0万円から3040.0万円まで。

ハイブリッドシステムの説明のため来日した、レオポルド・ミクリッチ、ダイムラーAG バイス・プレジデント。数週間後に発表される「ML450ハイブリッド」をはじめ、いくつかのハイブリッドモデルを出す予定があるという。
ハイブリッドシステムの説明のため来日した、レオポルド・ミクリッチ、ダイムラーAG バイス・プレジデント。数週間後に発表される「ML450ハイブリッド」をはじめ、いくつかのハイブリッドモデルを出す予定があるという。
「Sクラスハイブリッド ロング」のエンジンルーム。
「Sクラスハイブリッド ロング」のエンジンルーム。
リチウムイオンバッテリーもエンジンルーム内に収まる。表面には「25kg」という重量表示も見える。
リチウムイオンバッテリーもエンジンルーム内に収まる。表面には「25kg」という重量表示も見える。

■ハイブリッドシステムの役割は3つ

最新環境対応技術「ブルーエフィシェンシー」とは、燃費向上およびCO2排出量削減に向けた、メルセデスが推し進める環境対応技術コンセプトである。パワートレインの高効率化だけでなく、軽量化や空気抵抗低減などもこれに含まれる。
今回Sクラスでは、すべてのグレードで転がり抵抗を低減したタイヤや、空気抵抗の低いドアミラーを採用するなどの工夫が採り入れられた。「S550」では従来モデルに比べ、約12%の燃費改善が見られたという。

そしてそのブルーエフィシェンシーの柱の一つとなるのが、今回追加された「Sクラスハイブリッド ロング」に採用された、新開発のハイブリッドテクノロジーだ。

ベースとなるガソリンエンジンは「S350」と同型の、3.5リッターV6DOHC(279ps、35.7kgm)ユニット。これに、出力20ps(15kW)と16.3kgmのトルクを発生するモーターが組み合わされる。
電池には、小型軽量であるというメリットをもつ、リチウムイオン電池を採用した。現在、冷却の必要性や高価であることから、多くのハイブリッド車はニッケル水素電池を使用している。電池寿命は少なくとも10年は持つとのこと。

同車のハイブリッドシステムは、「発進・加速時にエンジンをサポートする、ブースト機能」「減速時に運動エネルギーを回収する、回生ブレーキ」「減速して15km/hを下回るとエンジンを停止させる、ECOスタートストップ機能」の3つの役割を果たしている。「トヨタ・プリウス」で見られるような、モーターのみによる走行はできない。
しかしこれらにより、燃費は「S350」に比べ、約30%改善したと謳われる。

システムモジュール全体で75kgという軽量、小型化を実現したため、エンジンルーム内にすべてを収めることが可能。さらに、モジュール化されているため、他モデルへの展開も容易だという。

なお、「Sクラスハイブリッド ロング」は、正規輸入車としては初めてのハイブリッドカーであり、さらに輸入車初のエコカー減税(100%)対象車でもある。


「メルセデス・ベンツSクラス」にハイブリッドモデル追加の画像

「メルセデス・ベンツSクラス」にハイブリッドモデル追加の画像
ハイブリッドシステムがすべてエンジンルーム内に収まるため、荷室は標準モデルと全く同じ容量となる。
ハイブリッドシステムがすべてエンジンルーム内に収まるため、荷室は標準モデルと全く同じ容量となる。

■安全装備も最新版に

シリーズ全体では、ダイレクトステアリングが標準装備となる。これは舵角に応じてギア比が変化するというものだ。加えて、コーナリング時に各車輪にブレーキを介入させ、正確に車両姿勢をコントロールする、トルクベクトリングブレーキも新採用した(Sクラスハイブリッド ロングは非装備)。「S600ロング」とAMGモデルが採用する、ABC(アクティブボディコントロール)には、横風を感知した際に各ホイールの荷重配分を制御することで横風の影響を低減するという機能が追加された。

さらに、安全装備の充実も図られた。「Eクラス」で実績のある、車線逸脱の際にドライバーに注意を促す「レーンキーピングアシスト」と、ヘッドライトのハイ/ローを自動的に切り替える「アダプティブハイビームアシスト」をSクラスにも新たに採用。赤外線カメラを用いて夜間の前方視界を画像で表示する「ナイトビューアシスト」には、歩行者を検知する機能が付加され「ナイトビューアシストプラス」とされた。

ラインナップは、「Sクラスハイブリッド ロング」が加わったほか、S500の4WDモデル「4MATIC」がロングホイールベースに変更された。各モデルの価格は以下のとおり。

S350(FR/7AT):1050.0万円
S550(FR/7AT):1360.0万円
Sクラスハイブリッド ロング(FR/7AT):1405.0万円
S550 ロング(FR/7AT):1510.0万円
S550 4MATIC ロング(4WD/7AT):1570.0万円
S600 ロング(FR/5AT):2050.0万円
S63AMG ロング(FR/7AT):2230.0万円
S65AMG ロング(FR/5AT):3040.0万円


(webCG 本諏訪)

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