「プリウス」一新! 3代目は“さらにエコ”

2009.05.18 自動車ニュース
新型「トヨタ・プリウス」
「プリウス」一新! 3代目は“さらにエコ”

「プリウス」一新! 3代目は“さらにエコ”

トヨタ自動車は2009年5月18日、ハイブリッドカー「プリウス」をフルモデルチェンジし、同日に発売した。

新型プリウスのインテリア。
新型プリウスのインテリア。
発表会では、トヨタ自動車の豊田章男副社長(写真左)が挨拶。国内での好評に触れつつ「新しいプリウスは取り扱い国を80カ国へと倍増させる」と語気を強めた。
発表会では、トヨタ自動車の豊田章男副社長(写真左)が挨拶。国内での好評に触れつつ「新しいプリウスは取り扱い国を80カ国へと倍増させる」と語気を強めた。

■いまや、ブランド

ガソリンエンジンと電気モーターを併用して燃費を稼ぐ、ハイブリッドカー。いまやすっかりその代名詞、「トヨタ・プリウス」が3代目となった。初代デビューから12年目、5年8カ月ぶりのフルモデルチェンジだ。

エコロジー気運が高まるなか、先代モデルが世界中で人気を博したのに自信を得たか、新型でもそのイメージを色濃く残しながら、全方位にわたり、さらなる進化を図った。
すなわち、見た目の印象そのままに、エアロダイナミクスや室内の居住性を向上。肝心のパワーユニットも、ガソリンエンジンとモーター双方の出力を高めつつ、燃費値を38.0km/リッターへと1割近くカイゼンした。さらに、屋根に発電用のソーラーパネルを載せるなど技アリの新機能も用意し、エコを謳うライバル車たちを迎え撃つ。

価格は、先代モデルを30万円近く下まわる205.0万円からスタート。装備満載のトップグレードで327.0万円となっている。月間の目標販売台数は、強気の1万台だ。

「Gツーリングセレクション」など上級グレードには、「レクサスLS」と同様のLED式ヘッドランプが備わる。
「Gツーリングセレクション」など上級グレードには、「レクサスLS」と同様のLED式ヘッドランプが備わる。
新型プリウスの運転席まわり。先代モデルと異なり、中央にはセンターコンソールが横たわる。
新型プリウスの運転席まわり。先代モデルと異なり、中央にはセンターコンソールが横たわる。

■ソトはそのまま、ナカミを変えた

新型プリウスのエクステリアは、先代のイメージそのまま。ひとめでそれとわかる、くさび形のデザインでまとめられた。
実際のボディ寸法も、全長×全幅×全高=4460×1745×1490mmと、先代モデルに比べてわずかに15mm長く、20mm幅広くなったのみ。ホイールベースも2700mmで変化なし。ただし、プラットフォームは「オーリス」ベースのものへと一新されて、走行安定性を高めるべく、トレッド(左右両輪間の距離)は、前20mm、後40mmもワイド化された。

対する室内も、寸法上の変化は15mm長く30mm幅広くなったに留まるが、Aピラーを25mm前に出し、ルーフの頂点部分を後ろにずらすなどして居住空間、特に後席の快適性に配慮がなされた。荷室容量は445〜1120リッター。
そんなインテリアは、見た目が大きく変わった。インストゥルメントパネルは左右対称ではなくなり、ウォークスルーできた前席は、「オーリス」などにも見られる中空形のセンターコンソールで分断。電子信号で操作を伝える小ぶりなシフトノブも、その上を手元へと移された。
エネルギーのやり取りや燃費値を示すエコドライブモニターは、最上段のセンターメーター内に用意され、速度計などと同居。楕円形のステアリングホイールは輪郭こそ変わらぬものの、スイッチ類の操作状況が前方のディスプレイに表示されるようになった。ドライバーの視線移動を抑える、新たな工夫である。

写真左側のガソリンエンジンとモーター(右側)を併用、リッター38.0kmの燃費値を稼ぐプリウスの心臓部。
写真左側のガソリンエンジンとモーター(右側)を併用、リッター38.0kmの燃費値を稼ぐプリウスの心臓部。
5名乗車で445リッターの荷室。後席を倒せば容量は2.5倍に。床下にもトノカバーなどを収納できるスペースが確保されている。
5名乗車で445リッターの荷室。後席を倒せば容量は2.5倍に。床下にもトノカバーなどを収納できるスペースが確保されている。

■排気量上げて、燃費も上げる!?

キモとなるパワーユニット「THS II」(トヨタハイブリッドシステムII)は、ガソリンエンジンの排気量を1.5リッターから1.8リッターに拡大し、99ps(+23ps)と14.5kgm(+3.3kgm)を発生。(カッコ内は先代比)
これをアシストするモーターも、トルクを増幅するリダクションギアを新採用することで、物理的なサイズを抑えつつも出力を68psから82psへと向上。システム全体の最高出力は110psから136psへと増大した。2.4リッター並の加速力を手に入れたいっぽうで、従来より低い回転数で高速巡航ができるようになったという。
さらに、電動式ウォーターポンプで機械的ロスを減らし、排気熱を暖気やヒーターに流用。結果、10・15モードの燃費値は、先代モデルが記録した35.5km/リッターをしのぐ38.0km/リッターを達成(「L」グレード)した。

停車中にアイドリングストップするのは、新型も同じ。走行モードはモーターのみで2kmほど走れる「EVモード」のほか、燃費を優先してスロットルレスポンスや空調を制御する「エコモード」、峠道などの“いざというとき”に力を発揮する「パワーモード」を用意。ユーザーの運転環境にオンデマンドで対応する。
その走りをささえる足まわりは、フロントがマクファーソンストラットで、リアがトーションビーム式。駆動方式はFFのみで、ブレーキング時には、お約束の回生ブレーキがエネルギーを回収する。

「ソーラーベンチレーションシステム」は、一部グレードのオプションとして選ぶことができる。
「ソーラーベンチレーションシステム」は、一部グレードのオプションとして選ぶことができる。
新型プリウスラインナップと価格
・「L」:205.0万円
・「S」:220.0万円
・「Sツーリングセレクション」
    :245.0万円
・「G」:245.0万円
・「Gツーリングセレクション」
    :270.0万円
・「Gツーリングセレクションレザーパッケージ」:327.0万円
(※10・15モード燃費値は、「L」が38.0km/リッターで、その他グレードは全て35.5km/リッター)
新型プリウスラインナップと価格
・「L」:205.0万円
・「S」:220.0万円
・「Sツーリングセレクション」
    :245.0万円
・「G」:245.0万円
・「Gツーリングセレクション」
    :270.0万円
・「Gツーリングセレクションレザーパッケージ」:327.0万円
(※10・15モード燃費値は、「L」が38.0km/リッターで、その他グレードは全て35.5km/リッター)

■技アリ! 屋根でも発電

ハイブリッドシステムの基本性能だけでなく、3代目は便利機能でもライバルたちをけん制する。

なかでも注目なのは、「ソーラーベンチレーションシステム」。屋根に載せたソーラーパネルで電気を起こし、青空駐車で暑くなった車内を自動換気するという、“あったらいいな”の新機能だ。車外からエアコンを遠隔操作できる「リモートエアコンシステム」も併用すれば、炎天下の車内温度を乗り込む前に最大35度も下げられるという。
ほか、超音波センサーを用いたパーキングアシストや、ブレーキ制御付きのレーダークルーズコントロールなどもオプションで選べる。

安全装備も抜かりなく、前席、サイド、カーテンと計6個のエアバッグは全車標準。急ブレーキ時にランプを点滅させて後続車に注意を促す「緊急ブレーキシグナル」や、コーナリング中に車両の挙動を安定させる「S-VSC」も全てのグレードをカバーする。
12年目を迎えた、元祖エコカー。ますます環境意識の高まる日本で、そして世界の市場で、太陽よりも熱い(?)ユーザーの視線に晒されることになるのかもしれない。

(webCG 関)

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